「大勢の国民に選ばれたなら、国民と同じ暮らしをすべきです。特権層ではなくてね」
「大富豪のように800億ドル持ってたら? 騙されないように必死に警戒するでしょう。でも、所詮、それだけの人生」
人口345万人の南米ウルグアイ。
その小国の元大統領ホセ・ムヒカさん(在任期間2010~2015年)は、現職時代、貧しい人たちのために給料の9割を寄付し、職務の合間に農作業に勤しんではりました。
国情は異なれど、この人の素なる生きざまを見るにつけ……。
政治資金で年間1000万円を超える飲食代込みの会合費を使っている某閣僚、自分のことは棚に上げ、国会で質問した議員を嘘つき呼ばわりし、見苦しいヤジを飛ばす某首相、自分にとって都合の悪いニュースを「フェイク」と断罪し、ライバルを徹底的にこき下ろす某大統領……。
彼らの政治家としての、いや人間としての「品位」のなさが際立ちますね。
先日、ムヒカさんの素顔に迫ったドキュメンタリー映画『世界でいちばん貧しい大統領 愛と闘争の男、ホセ・ムヒカ』(3月27日公開)を試写で観て、つくづくそう思いました。
この人の笑顔、ほんま、たまりませんわ~
監督は、何と旧ユーゴスラビア出身のあの名匠エミール・クストリッツァです~!!