大阪でハリウッド映画のロケ撮影が行われたのは、1989年の『ブラック・レイン』が最初と思っていました。
リドリー・スコット監督が松田優作(遺作)を主演に起用したあの有名な犯罪アクションですね。
ところが、すでに1955(昭和30)年に撮られていたんです!
その映画とは『やさしい狼犬部隊(THREE STRIPES IN THE SUN)』。
コロムビア映画の製作・配給です。
進駐軍の占領下にあった1950(昭和25)年、米陸軍「狼犬部隊」のオライリー軍曹(アルドー・レイ))が、大阪のカトリック系孤児院「聖家族の家」を支援した事実を映画化したものです。
が、内実はその軍曹と通訳の日本人女性とのメロドラマ……(笑)。
米テレビドラマ『奥さまは魔女』の初代ダーリン役のディック・ヨークが部下の兵士に扮していました。
チャック・コナーズも。
うら若き中村玉緒さんも出てはりますよ。
大阪駅、梅田新道、大阪城、住吉大社、阪和線「鶴が丘駅」周辺などが映っており、「聖家族の家」はバラックの米軍宿舎が使われていました。
そこは後に長居公園(東住吉区)になります。
郷土の歴史・文化の保全活動に取り組んでいるFACEBOOK友達の筒井由美子さんからこの映画のことを聞かされ、何とDVDまで送ってくれはりました。
「大阪映画」をライフワークにしているぼくは吃驚しました!
この映画の事を全く知らなかったのですから。
そうそう、京都の西京極球場で撮影されたプロ野球大毎オリオンズVS米軍チームの親善試合はなかなか興味深いです。
ともあれ、ハリウッド映画の初「大阪映画」と判明した本作は、記念すべき作品です。
筒井さん、ありがとうございます、感謝、感謝!