武部好伸公式Blog/酒と映画と旅の日々

ケルト文化に魅せられ、世界中を旅するエッセイスト・作家、武部好伸。映画と音楽をこよなく愛する“酒好き”男の日記。

フランス南西部紀行(2014年夏)

(4)フランス南西部紀行~カルカッソンヌ

投稿日:2014年8月24日 更新日:

ニームから鈍行列車で地中海沿いに西方のナルボンヌに向かいました。

 

ナルボンヌは南ガリアにおける古代ローマ帝国の拠点でした。

 

途中下車で2時間ほど、街を散策。

 

ロビン運河をはさんで古めかしい町並みが広がっていました。

ローマに興味がある人には必見のスポットだと思います。

 

さぁ、目的地カルカッソンヌへ!

 

これまでヨーロッパ各地で城を随分と見てきました。

 

その中で一番、感動したのがスコットランドの首都にそびえる黒々としたエディンバラ城でした。

 

言葉で尽くせぬほどの威圧感に声が出ませんでした。

 

それと比肩できうるインパクトをカルカッソンヌ城を目にして抱きました。

 

でっかい!

 

オード川から城郭を眺めると、丘の上にどっしり横たわっているように見えます。

 

 

なにせフランス最大の城だというのだから納得できます。

 

元々、ケルト系ガリア人の居住地で、カルサック(Carsac)と呼ばれていました。

 

そこからカルカッソンヌ(Carcassonne)の地名が生まれたのです。

 

パリをはじめ、イタリアのボローニャ、ボヘミア、リヨンなどケルト由来の地名がヨーロッパにはあちこち点在しています。

 

のちに支配したローマ帝国がケルト色を一掃し、残念ながら、カルカッソンヌには「ケルト」の遺産はほとんど見られません。

 

ローマ人によって3~4世紀に城の土台が築かれ、11世紀以降、ヨーロッパ随一の城として名声を轟かせました。

 

十字軍の一大拠点にもなったそうです。

 

駅前から川向こうの城までが「新市街」。

 

といっても、日本人からすれば古色蒼然としています。

 

城郭内の旧市街「シテ」はそれこそ中世の街並みがそのまま保存されており、世界遺産に登録されています。

 

外壁の全長は3キロ。

 

城壁の外で記念撮影。

日焼けで顔がまっ黒。

 

日本人には見えないでしょうね。

 

マレーシア人で通せますね(笑)

 

「シテ」は観光客でごった返していました。

 

一瞬、モン・サン・ミッシェルに来たような錯覚に。

 

こういう状態は好きではありません。

 

早々と城内を見学し、カフェでパスティスを飲んで「新市街」へ戻りました。

 

夜、城壁の外にあるレストランで食した郷土料理カスレはなかなか美味でした。

 

アヒルのコンフィ(脂煮)、豚の臓物、ソーセージ、白インゲンを煮込んだものです。

 

胃袋にはちとヘビーでしたが、地元の赤ワインとよぉ合いました。

 

ほろ酔い気分で駅前の宿屋へ帰る途中、新橋(ポン・ヌフ)から城を見て、身体が震えました。

 

イルミネーションで夜空に浮かぶ幻想的なシャトー。

 

トレビアン!!

 

夜風も心地よい。

 

橋の上で城を眺めながら、朝を迎えたい。

 

そんな気持ちに包まれました。

 

あゝ、ええ塩梅、ええ塩梅~(^^)/

-フランス南西部紀行(2014年夏)

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プロフィール

プロフィール
武部好伸(タケベ・ヨシノブ)
1954年、大阪生まれ。大阪大学文学部美学科卒。元読売新聞大阪本社記者。映画、ケルト文化、洋酒をテーマに執筆活動に励む。日本ペンクラブ会員。関西大学非常勤講師。