武部好伸公式Blog/酒と映画と旅の日々

ケルト文化に魅せられ、世界中を旅するエッセイスト・作家、武部好伸。映画と音楽をこよなく愛する“酒好き”男の日記。

フランス南西部紀行(2014年夏)

(5)フランス南西部紀行~バスク地方

投稿日:2014年8月25日 更新日:

バスク地方。

 

非常に気になる地域です。

 

大西洋のビスケー湾に面しており、ピレネー山脈をはさんでフランスとスペインの両側にまたがっています。

 

総人口は約260万人。

 

バスク人は独特な言語を持ち、そのルーツがいまだによくわかっていません。

 

フランス語でバスクはBasque.

 

しかしバスク語ではEuskal.

 

全然、ちゃいますね~((+_+))

 

安土桃山時代に日本にキリスト教を伝えたフランシスコ・ザビエル、キューバ革命の英雄チェ・バレラもバスク人です。

 

トゥールーズから列車でフランス・バスク地方の中心地バイヨンヌに向かったのですが、聖地ルルドを通過したあと、ポー駅で代行バスに乗り換えました。

 

架線の保全工事みたいでした。

 

バイヨンヌに降り注ぐ陽光は、地中海のそれとは異なり、エネルギーが弱い。

 

 

アドゥール川とその支流のニーヴ川を抱える町並みは存外に瀟洒。

 

それほど違和感はなかったです。

 

しかし街の表記がフランス語とバスク語で併記されており、バスク「国旗」も翻っています。

 

 

バスク博物館に入ると、祭りのときに変身する衣装(秋田のナマハゲ!)やバスク特有の文化遺産をいっぱい目にすることができました。

 

いかにもケルトらしい人物像をあしらった十字架がありました。

 

この辺りにも紀元前2世紀ごろには10数部族のガリア人が定住していたので、その影響かなと思いましたが、これは18世紀に「流行」した磔像とのことでした。

 

バスクといえば、食です。

 

グルメが多いので有名ですね。

 

ここバイヨンヌの生ハムには吃驚しました。

 

イタリアの薄っぺらい生ハムなんて論外、スペイン・イベリコ豚のセラーノのようにパサパサしていない。

 

信じられないくらいジューシーで味も濃厚。

 

めちゃめちゃ美味い!!

 

これだけで十分、主食になります。

 

ほんま、生ハムの概念がコロッと変わってしまいました。

 

肉屋さんも多いです。

 

バスク風の鶏の煮込みは定番料理ですね。

      ☆    ☆     ☆     ☆

 

ピレネー山脈に登って、スペインを見下ろしたい。

 

そう思って、ラ・リューヌ山(標高905メートル)へレッツゴー。

 

アプト式の登山電車でガタンゴトン、ガタンゴトン……。

 

 

 

しかし頂上は雲がかかっており、一面、真っ白。

 

視界は5メートルくらいで、当然、下界は見えなかった。

 

仕方がないです。

 

そこでスペインとの国境アンデイ(Hendaye)へ向かいました。

 

ビダソワ川の向こうがスペインのイルンの町。

 

教会の尖塔がはっきり見えます。

 

駅から歩いてイルンに足を向けている人が結構、いました。

 

バスク人にとっては、スペインもフランスも関係ありません。

 

たまたま国籍がそうなっているだけです。

 

なぜか感慨深くなりました。

-フランス南西部紀行(2014年夏)

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プロフィール

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武部好伸(タケベ・ヨシノブ)
1954年、大阪生まれ。大阪大学文学部美学科卒。元読売新聞大阪本社記者。映画、ケルト文化、洋酒をテーマに執筆活動に励む。日本ペンクラブ会員。関西大学非常勤講師。