武部好伸公式Blog/酒と映画と旅の日々

ケルト文化に魅せられ、世界中を旅するエッセイスト・作家、武部好伸。映画と音楽をこよなく愛する“酒好き”男の日記。

スコットランド紀行(2010年夏)

スコットランド紀行(5)~スターリング

投稿日:2010年10月11日 更新日:

スコットランド南部ローランドのニュートン・スチュワートからバスを3回乗り継ぎ、スターリングにやって来ました。
具体的に言うと、ニュートン・スチュワート~ダンフリーズ~グラスゴー~スターリングというルートです。
ダンフリーズでは、動き出したグラスゴー行きのバスに飛び乗りました!
行きもそうやった。
ちゃんと連絡しといてよ~、ほんまに3(☆_☆)
午前9時35分に出て、到着が午後3時半でした。
直線距離で約140キロ北上したことになります。
スターリングはスコットランド第1の都会グラスゴーの北東30キロほどのところにあり、グラスゴーに勤務している人が結構、多いみたい。
人口は4万人足らずの典型的な地方都市ですが、スコットランド史に興味のある人にとっては欠かせない場所です。
13世紀末~14世紀初め、イングランドからの完全独立に向けて戦った2人の英雄、ウィリアム・ウォリスとロバート・ブルースゆかりの地だから。
ハリウッドの俳優メル・ギブソンがウォリスに扮し、自らメガホンを取ったスペクタクル大作『ブレイブハート』(1995年)を観れば、その独立戦争のことがよくわかります。
有名な観光地とあって、当然、万人向けのガイドブック『地球の歩き方』に載っています。
ぼくは基本的に『地球の歩き方』に記されていない所をよく訪れていますが、スターリングは次の取材地への中継点ということで、「ケルト」の取材とは関係なく、1泊しました。
町の北東に高さ67メートルの石塔ウォリス・モニュメントがそびえています。
スターリング(1)
狭くて暗い階段を一歩一歩、上り詰めました。
200数段あります。
ヨーロッパには自力で登っていく塔が何と多いこと!!
体力に自信のない人、脚の弱い人、閉所恐怖症の人は絶対に無理です。
それと太っている人も。
上から降りてくる人としょっちゅうすれ違い、その度に身体を壁にくっつけるようにせなあきませんので。
途中の展示室にウォリスの使っていたとされる剣が置いてありました。
見るからに重そうです。
スターリング(2)
塔のてっぺんから撮影した光景は、『地球の歩き方』とまったく同じです。
あえてそう撮りました。
あ~、しんど。
スターリング(3)
町の南方には、ウォリスがロンドンで処刑されたあと、ロバート・ブルースがスコットランド王としてイングランド軍を破った古戦場バノックバーン(1314年)の草原がひろがっています。
そこに馬に乗ったブルースの勇姿の像がドカンと立っています。
スターリング(4)
ガイドブックを押さえていくだけの旅はほんま、しょーもないですね。
あと旧市街の真ん中の丘に建つスターリング城を訪れました。
エディンバラ城とよく似ています。
スターリング(5)
厚い雨雲が広がり、紫外線量がまたしても少ないです。
寒い、寒い。
城のだだっぴろい駐車場から東の方に眼をやると、先ほど登ったウォリス・モニュメントが緑の中に蕭然とたたずんでいました。
スターリング(6)止
何となくホッとしました。
とことん前向きな旅なので、たまにはゆっくりするのもいいか。
そう解釈し、20分ほど塔をぼんやり眺めていました。
案の定、みぞれ混じりの雨が……。
あゝ、真夏というのに。
このフレーズ、旅の中で何回、口から飛び出たことやら~。

-スコットランド紀行(2010年夏)

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プロフィール

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武部好伸(タケベ・ヨシノブ)
1954年、大阪生まれ。大阪大学文学部美学科卒。元読売新聞大阪本社記者。映画、ケルト文化、洋酒をテーマに執筆活動に励む。日本ペンクラブ会員。関西大学非常勤講師。