武部好伸公式Blog/酒と映画と旅の日々

ケルト文化に魅せられ、世界中を旅するエッセイスト・作家、武部好伸。映画と音楽をこよなく愛する“酒好き”男の日記。

スコットランド紀行(2010年夏)

スコットランド紀行(6) ;ダンケルド、スクーン、セントアンドリュース

投稿日:2010年12月1日 更新日:

今日から師走。
あと1か月で今年も終わりですね。
さて、久しぶりのスコットランド紀行です。
前回、ご紹介したスターリングから列車に乗り、途中、パースで乗り換えて北方のダンケルドに向かいました。
駅名は「ダンケルド&バーナム」。
テイ川をはさんで2つの町が向き合っています。
雨のなか、ぼくは川の向こうにあるダンケルドへとひた走りました。
川を渡ったところに小さな町があり、そこに大聖堂がそびえていました。
ダンケルド(2)
ここはスコットランド最初の王ケネス・マカルピンが843年に最初に都を置いたところです。
12世紀に建てられた大聖堂のなかに、修道僧の姿を刻んだ石板がありました。
ダンケルド(1)
こういう石の造形物を探っていくのが、今回の旅の目的です。
その背後に「ケルト」の匂いをかぎとっていくのが楽しくて。みで
詳しいことは、本のなかでじっくり書かせてもらいます。
ダンケルドに1時間ばかり滞在し、列車でパースに戻りました。
ただちに駅前からタクシーで東の郊外にあるスクーン宮殿へ。
そのなかにある教会の前に置かれた石を見るためです。
「運命の石」といわれるスクーンの石。
スクーン(1)
スクーン(2)
見た目は椅子のようですね。
この石の上に歴代のスコットランド王が立ち、戴冠したというのです。
まさにスコットランドの歴史を取り込んだ石~!!
でも目の前のものはレプリカで、ホンモノはエディンバラ城の博物館に展示されています。
まぁ、これもそれほど「ケルト」と関係がないので、小1時間、見学してからパースに引き返し、バスでセント・アンドリューズをめざしました。
直通便がなく、ダンディーで乗り換え、到着したのがどしゃ降りの夕方でした。
猛烈に寒い。
気が滅入ってきます。
セント・アンドリューズと言えば、ゴルフの発祥地。
世界最大のゴルフ・トーナメント全英オープンの開催地としても知られています。
ぼくが訪れた7月19日は大会(139回目)閉幕の翌日とあって、まさに祭りの後の静けさが漂っていました。
セントアンドリュース(5)
「ゴルフの聖地」と呼ばれるオールド・コースは、サクが撤去されており、自由に入れました。
買い物帰りの主婦が平然とグリーンを横切っています。
ぼくもそうしようとコースに足を踏み入れたら、「すみません、どいてくれませんか」とどこからともなく日本語が聞こえてきました。
声の主は日本人ゴルファーでした。
セントアンドリュース(2)
あわてて駆け抜け、その日本人に訊くと、2年前から予約していたそうです。
ご苦労なことです。
人口約1万1000人。
15世紀初め、スコットランド初の大学が設立され、発展しましたが、町の名はキリストの使徒、聖アンドリューの遺骸が運ばれてきた伝承に由来します。
12~13世紀に建立された大聖堂は廃墟と化していました。
しかし当時、一大聖地であったことを忍ばせるほど壮大な伽藍です。
ケルト十字架が目に焼きつきました。
セントアンドリュース(3)
大聖堂の塔に上り、眼下を眺めると、いかに小さな町なのかがわかります。
セントアンドリュース(6)
ビーチの北側にゴルフ場が広がっています。
晴れ間がひろがり、太陽光のありがたみを肌身で感じました。

-スコットランド紀行(2010年夏)

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プロフィール

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武部好伸(タケベ・ヨシノブ)
1954年、大阪生まれ。大阪大学文学部美学科卒。元読売新聞大阪本社記者。映画、ケルト文化、洋酒をテーマに執筆活動に励む。日本ペンクラブ会員。関西大学非常勤講師。