武部好伸公式Blog/酒と映画と旅の日々

ケルト文化に魅せられ、世界中を旅するエッセイスト・作家、武部好伸。映画と音楽をこよなく愛する“酒好き”男の日記。

南インド・ケララ州紀行(2026年4月3日~13日) 日記

(9日目)南インド・ケララ州紀行

投稿日:

「インドのベニス」と呼ばれるアレッピー(Alleppey)。

未明に激しい雷雨があり、今朝はめちゃめちゃ湿度が高い。

気温も30度を超えており、スチームサウナ状態ですわ〜。

そんな朝の散歩中、チャイ(甘いミルクティー)と揚げパンのブレックファスト。

チャイはホンマに美味い。

1杯5ルピーなので、10円もしません。

インドではゲストハウスや中級ホテルの大半が朝飯なしです。

つまり素泊まりなので、外に出てチャイ屋さんで立ったままの朝メシを続けてきました。

それで十分。

宿屋の近くにヒンドゥー寺院や祠が数カ所あり、ずっと読経が流れています。

この町はヒンドゥー教徒が多いのかな。

寺院の前の路上で年配女性がココナッツの実を売ってはります。

ちなみに泊まったゲストハウスは運良くエアコン付きでしたが、シャワーは水しか出ません。

でも、水で大丈夫。

貯めた水が温かくなっているので、温水と変わらないから(笑)

   ☆    ☆    ☆    ☆

宿をあとにし、またもバスで南へ90キロほど離れたコーラム(Kollam)へ向かいました。

本来、遊覧船でのんびり行くはずが、運行されていなかったので、やむなくバスにした次第。

まぁ、2時間そこそこやし。

鉄道駅は町から4キロも離れており、諦めました。

つくづく列車と縁がありませんわ。

今、初めて気づいたんですが、バスの車内では前方が女性、後方が男性〜という暗黙のルールがあるようです。

それと男女が同席するのもあまりよろしくないみたい。

前から2番目の席にいるぼくの隣が年配のご婦人で、女性陣に囲まれていますが、外国人ということで、皆さん黙認してはります。

先ほど隠し撮りしたら、女の子と視線が合ってしまった。

ヤバい、バレた〜(汗)

とっさにニコッと笑みを浮かべると、手を振ってくれた。

よかった、よかった〜ハハハ(笑)

   ☆    ☆    ☆    ☆

昼前にコーラムへ到着。

かつて香辛料の貿易で栄えた町です。

旅はここで打ち止め。

バス・スタンド(ターミナル)で軽くランチを取ってから、近くで宿屋を探すも、中級ホテルや「ROOMS」と書かれたゲストハウスが軒並み満室。

土曜日やからかな?

気温が40度を超える中、リュックを背負って歩き回るのはさすがにしんどい。

やはりリクシャーの運転手に頼るのが一番、そう思って訊くと、「鉄道駅の近くにもホテルがいっぱいありまっせ」。

そのエリアに連れて行ってもらったんですが、どこも満室でした。

ありゃ、さすがに焦ってきた。

悄然とし、目の前を見ると、宮殿のような巨大ホテル!

見るからに高級ホテル丸出しや。

まぁ、無理やろな〜とダメ元でトライしたら、空室がありましたがな。

やった〜!!

ただし、デラックスルー厶のみとか。

インドに泊まる最後の宿やし、ちょっと奮発しようと思い、即、「OK」。

めちゃめちゃ高いかなと思ったら、何と3000ルピー(朝食込み)、日本円で5000円ほどでしたわ。

部屋はゴージャスそのもので、旅の初日に泊まった空港近くの超高級ホテルと匹敵するほど。

地方都市なら随分、値段が安いんですね。

ぼくの旅にはあまりふさわしくないホテルですが(笑)、とにかくラッキー!

よかった、よかった。

  ☆    ☆    ☆    ☆

そのあと街を散策し、夕方、またアラビア海を見たくなり、ビーチへ。

海風が涼しく、生き返りますね。

なぜか凧揚げをしている家族連れが多かった。

アラビア海に沈む夕陽……。

平和やな~(*^o^*)

晩ごはんはビーチに面したホテルのバーで。

マルコポーロという店でした。

1275年にマルコポーロがこの地に来てるんですね。

ちょっと贅沢して、赤ワイン+スパイス風味のビーフ+コールスローサラダ〜をオーダー。

牛肉を口にするのは今回インドで初めて。

あぁ、美味かった〜!!

   ☆    ☆    ☆    ☆

この店の大画面にはクリケットの試合が中継されていました。

インドではホッケーと並ぶ国民的スポーツですが、日本ではほとんど認知度なしですね。

甲子園球場のようなスタジアムで行われており、満員の観客でびっしり。

ゲームが動く度に店のお客さんも歓声を上げてはりました。

えらい人気です。

クリケットのルール、ぼくは全くわかりません。

野球に比べてチンタラしているようで(すんません!)、イライラしてきますわ〜(笑)

こちらでは野球は全く普及していません。

虎の本場やのに、タイガースのこと誰も知りません〜(笑)

そもそも野球はアメリカ文化そのもので、インドは大英帝国の文化を受け継いでいるので、スポーツと言えば、クリケット、ホッケー、サッカー、ラグビーなどです。

しかし最大の文化遺産はやはり英語でしょうね。

ヒンドゥー語とともに公用語になっており、街中に英語表記が溢れ返っています。

もちろんイギリス英語。

Centerではなく、Centre。

Colorではなく、Colour。

Favoriteではなく、Favourite。

Elevatorではなく、Lift。

Woderfulよりも、Lovely。

食事が済み、勘定するとき、「Check,Please!」と言ってもあまり通じません。

「Bill,Please!」です。

車も左側通行、世界最大のウイスキー産業もスコッチの流れを汲んでいるし、司法や法体系もイギリスから受け継ぎました。

インドは1947年に独立してから今年で79年も経つのに、いまだにそこはかとなく大英帝国の匂いが感じられるのです。

-南インド・ケララ州紀行(2026年4月3日~13日), , 日記

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武部好伸(タケベ・ヨシノブ)
1954年、大阪生まれ。大阪大学文学部美学科卒。元読売新聞大阪本社記者。映画、ケルト文化、洋酒をテーマに執筆活動に励む。日本ペンクラブ会員。