武部好伸公式Blog/酒と映画と旅の日々

ケルト文化に魅せられ、世界中を旅するエッセイスト・作家、武部好伸。映画と音楽をこよなく愛する“酒好き”男の日記。

日記

京の名刹、『雁の寺』を訪ねて~

投稿日:2009年9月7日 更新日:

あす9月8日は作家、水上勉さんの命日「帰雁忌」です。亡くなられてから、もう5年になります。
どうして「雁」の字がついているのかというと、水上さんが作家としてその地位をきずいた直木賞受賞作の『雁の寺』(1961年)にちなんでいるからです。
『雁の寺』は、9歳のとき若狭から出て、京都の禅寺で小僧として修行を積んだ作家自身の体験にもとづき、孤独の哀しみに包まれた少年僧の鬱屈した心理をあぶり出したサスペンス。かなり官能的かつ刺激的な内容ですが……。
小説が発表された翌年、奇才・川島雄三監督の手で映画化されました。原作よりカラッと仕上げており、見ごたえ十分です。住職の愛人に扮した若尾文子さんのなんと艶っぽいこと~!
で、この小説(映画も)の舞台になったお寺を訪ねました。読売新聞で連載している『映画の地を訪ねて』でこの作品を取り上げようと思いまして~。掲載日(あす8日)が「帰雁忌」であることを知ったからです。
そのお寺は、同志社大学今出川キャンパスの北側にある相国寺塔頭の瑞春院。寺の事情でいまは非公開なのですが、ちょっと無理を言って拝観させてもらいました。
瑞春院
住職のお母さんがとても親切に応対してくれはりました。ありがとうございました~!!
作品のカギとなるのが、雁の母子を描いた襖絵。このお寺で修行していた水上少年がいつもこの絵を見て、故郷のお母さんを偲んでいたようです。
どんな襖絵なのか、ぼくは見たくて見たくて仕方がなかった。そしてついに対面できました。そこにはエッ!!と驚くエピソードがあって~。
特ダネか~!!! と一瞬、記者魂が沸きあがってきましたが、水上ファンならよく知られた話とのこと。ガックリ~! でも面白い逸話です。
明日の読売朝刊に写真付きで詳しく書いています。読売新聞を購読していない人はコンビニで立ち読みしてください。
ということで、ここで終わり。出し惜しみをしてすみません~!! ほんまやらしい性格や(笑)。

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プロフィール

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武部好伸(タケベ・ヨシノブ)
1954年、大阪生まれ。大阪大学文学部美学科卒。元読売新聞大阪本社記者。映画、ケルト文化、洋酒をテーマに執筆活動に励む。日本ペンクラブ会員。