武部好伸公式Blog/酒と映画と旅の日々

ケルト文化に魅せられ、世界中を旅するエッセイスト・作家、武部好伸。映画と音楽をこよなく愛する“酒好き”男の日記。

ケルト

ブルターニュの郷土料理、ガレット&シードル~

投稿日:2009年5月4日 更新日:

「フランスのブルターニュって知ってますか~?」
こう訊くと、たいがい「ワインで有名なところですよね」と答えはりますね。でも、ブーーーーッ! 間違いです。ワインの産地は中東部のブルゴーニュです。日本語では「タ」と「ゴ」の一字違いですが、風土がまったく異なっています。
ブルターニュはフランス北西部、大西洋ににょきっと突き出た半島。そこは「ケルト」文化が漂う、フランスのなかでもちょっと異色な地域です。住人のほとんどは1500年ほど前、対岸のイギリス・コンウォールやウェールズから渡ってきた人たちの末裔といわれています。
実際、ケルト語の一種ブルトン語が話され、ケルト神話も脈々と息づいており、あまりフランスらしくないですね。住人も自分たちはフランス人というより、ブルトン人(ブルターニュ人)であるという意識が強いです。
そんなブルターニュの郷土料理がガレット。そば粉のクレープです。クレープと聞くと、甘~いイメージを抱きますが、塩味がほどよく効いており、ゆめゆめスイート系ではありません。概してブルターニュの料理は塩がキーポイントになっています。バターも塩分が多いですしね。
ガレット
ハム、ベーコン、ソーセージ、レバー、キノコ、タマゴ、季節の野菜など好みによって、具はいろいろ。レバーとか臓物を入れるのがポピュラーみたいです。ぼくは臓物が苦手ですが、ガレットなら美味しくいただけます。
そしてガレットにはシードル~! 英語ならサイダー。リンゴ酒です。ブルターニュはシードルの産地で、どこに行っても個性豊かな「地シードル」を楽しめます。甘口から辛口まで種類がいっぱいあります。
お茶碗のような陶器に注いで飲みます。どことなく古風な感じ。ガレットの塩味とリンゴのほろ甘さが絶妙に絡み合い、食欲がグ~ンとアップ~! あっと言う間に1枚、2枚と平らげてしまいますよ。
どうしてガレットのことを書いたのかというと、単に食べたくなったからです(笑)。あまり意味はありません。

-ケルト

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プロフィール

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武部好伸(タケベ・ヨシノブ)
1954年、大阪生まれ。大阪大学文学部美学科卒。元読売新聞大阪本社記者。映画、ケルト文化、洋酒をテーマに執筆活動に励む。日本ペンクラブ会員。関西大学非常勤講師。