古巣新聞社・東京本社の先輩、科学ジャーナリストの馬場錬成さんから意外な本を謹呈してもらいました。
『風になった優ちゃんと学校給食』(評論社、定価:1,760円)。
優秀な科学記者として鳴らした馬場さんが学校給食の本を上梓されたので、「意外」と思ったのですが、20年以上も文部科学省の学校給食・食育関係の審議会で各種委員を務めてこられたキャリアを知り、納得できました。
ゆめゆめ小難しい本ではありません。
児童本なんです!
福井県のさくら小学校(架空)を舞台に、6年生のゆかりちゃんが難病と闘っている優ちゃんとの友情を軸にし、授業、給食時、給食室、家庭などで見聞きしたことが物語風に綴られています。
いかに多彩で、栄養バランスの考慮がなされているか……、学校給食の今がよくわかりました。
コッペパンと脱脂粉乳だったぼくの小学校時代とはえらい違いや!
「ふるさと給食」「地場産物の利用」「アレルギー対策」「免疫」「食品ロス」「世界の食文化」など周辺の知識も散りばめられており、いい勉強になりました。
馬場さんいわく、「日本の学校給食は世界に冠たるもので、教育行政の中でも、その内容と継続性、時代と共に進展させた施策は秀逸です」と。
教育関係者、とりわけ栄養教諭を目指す人には必読だと思いました。