目覚めると、初めて本格的な雨が降っていました。
旅に来て、初めての雨!
しかし、昼前にはカラッと上がりました。
今日の17時にカターニア港から出航するフェリーで、マルタ島(共和国)の首都ヴァレッタへ向かいます。
それまで時間があったので、街中をぶらぶら散策していたんですが、それでもまだ時間をつぶすことができず、とりあえず、バールでピザとビールを注文し、早めのランチ。
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そういえば、こちらに来てピザを食べたのはこれが初めてでしたわ。
その店のバーマンから片言の英語で「何でシチリアへ来はったん?」と訊かれたので、目的の1つが映画のロケ地探訪と答えると、めちゃめちゃ有益な情報をもらいました~!!
「中央駅の近くに、『カターニア映画博物館」がありますよ。行きはりましたか?」
えっ 知らんがな、『地球の歩き方』に書いてまへんがな。
で、ランチを済ませ、さっそく映画博物館へ駆けつけると、想定外に立派な施設でした。
☆ ☆ ☆ ☆ ☆
ぼくは全く知らなかったんですが、カターニアは第一次世界大戦が終結してからしばらくの間まで、世界に冠たる映画都市だったんですね。
「ETNA FILM(エトナ・フィルム)」という大手映画会社とその他数社の映画会社があったからです。
もちろん無声のモノクロ映画ですが、映画史上名だたるイタリア史劇の映画化作品を次々に製作していました。
てっきり過去の栄光だけを紹介する博物館と思いきや、そうではなかったです。
映画の黎明期から今日までの歩みを分かりやすく解説し、さらに映画館やリビングルーム、酒場、駐車場などいろんなコーナーで、イタリア映画のみならず世界の名作のダイジェストを見せてくれるんです。
映画館のコーナーでは、『月世界旅行』『駅馬車』『カサブランカ』『お熱いのがお好き』『ゴッドファーザー』『ブレイブハート』などなど懐かしの映画が次々と。
食い入るように見入ってしまい、感動しまくりました~
イタリア版の映画ポスターも非常に興味深かったです。
古い映写機の数々……。
満足、満足。
遠い昔の映画文化遺産をこんな形で今に残しているとは恐れ入りました。
日本における映画上映と興行の発祥地である大阪にも映画博物館を作らなあかんな~と思った次第です。
とにかく、バールのお兄さんには感謝、感謝。
ホンマに予期せぬ大収穫、ラッキーでした。
やっぱり喋ってみてナンボですね。
☆ ☆ ☆ ☆ ☆
あまりに夢中になっていたので、フェリーのチェックインの最終時間(16時)を忘れてました。
あまり時間がない。
あわててゲストハウスに戻って預かってもらっていた荷物をゲット、そして半ば駆け足で港にあるチェックインカウンターへ向かいました~。
何とか間に合い、やれやれ。
待合室には、どういうわけか、神社の鳥居があり、浮世絵っぽいイラストが飾ってありました。
ワケわからん (笑)
もう1つワケわからんのは、港にフェリーが停泊しておらず、バスに乗せられたこと。
何でやろ?
訊くと、カターニア港出航の便がなくなり、何と南へ約100キロも離れたポッツァッロ港から出航するフェリーになるとか。
えっ!?、どういうこっちゃ。
まぁ、何でもよろしおますわ。
で、バスで1時間45分ほど揺られ、ポッツァッロ港に到着しました。
出航時間は20時半で、航行時間は2時間15分。
今夜の宿は、ヴァレッタのフェリー波止場からほど近いホテルをちゃんと押さえてあります。
ゲストハウスやレジデンスではなく、れっきとした老舗ホテルなので、間違いなくちゃんと泊まれるでしょう~(笑)
カターニアで1つ残念だったことは、ゲストハウスに素敵なキッチンがあったのに、スーパーに食材を買い物に行くのが邪魔くさくなり、自炊できなかったことです。
昨夜、ゲストハウスに戻ってきた時、同宿人のポーランド人男性がフライパンを使って何やら料理してはりましたわ。
まぁ、しゃあないか~
さて、そろそろ乗船です。
Arrivederci.Sicilia(さよなら、シチリア)!