武部好伸公式Blog/酒と映画と旅の日々

ケルト文化に魅せられ、世界中を旅するエッセイスト・作家、武部好伸。映画と音楽をこよなく愛する“酒好き”男の日記。

その他 大阪 日記 生國魂神社夏祭り体験ルポ

3年ぶり、生國魂神社(いくたまさん)の夏祭りにハッピ姿で参加しました~(^_-)-☆

投稿日:2022年7月13日 更新日:

ぼくにとっての夏の風物詩の一つ、それは生國魂神社の夏祭りです。

大阪人はみな「いくたまさん」と呼んでます。

天神祭、住吉祭に並ぶ、大阪三大夏祭りの一つ。

コロナ禍で2年続きで流れ、今年、やっとこさ3年ぶりに開催できました。

11日が宵宮、12日が本宮でした(毎年、そうです)。

といっても、規模を縮小し、谷町九丁目の本殿から大阪城まで古式豊かな行列をなす渡御巡幸(おわたり)や枕太鼓の引き回し(お練り)はなく、本殿での神事と各地区での巡行だけ。

ぼくは小学校4年まで「いくたまさん」の氏子でして、子ども太鼓もやってました。

その後、引っ越したので、「いくたまさん」とは縁遠くなっていましたが、北新地のアイリッシュ酒場「テンプルバー」で知り合った中山さん(お祭りの重鎮)にお声がけいただき、2014年以来、元氏子として、可能なかぎり、「おわたり」と「お練り」に参加してきました。

昨日(12日)、初めて南大江地区の巡行を体験しました。

詳しくスケジュールを記します。

午前9時半、母校・大阪市立南大江小学校の近くにお住いの中山さん宅でハッピ姿に変身。

これまで身につけた白と青を組み合わせたものではなく、白ハッピです。

身が引き締まりますね!

そして雨の中、谷町五丁目のラーメン店「麺工房」へ。

すでに参加者の方々が豚汁、握り飯、ビールでええ塩梅になってはりました。

景気づけ、祭りには不可欠ですな。

ぼくもさっそくお裾分けさせてもらいました。

朝っぱらからアルコールを入れると、やっぱりアドレナリン濃度が上昇しますな。

しかし外を見ると、土砂降りの雨。

うーん、テンション下がりますがな……(涙)

そうこうするうち、農人橋交差点(中央大通りと松屋(まっちゃまち)町(まち)筋が交わるところ)近くにある御旅所へ向かいました。

正式には行宮(あんぐう)と言うんですね。

途中、クリニックと焼き鳥屋さんの前で、「いくたま締め」を打ちました。

ご祝儀を出されたところで締めるんです。

この「いくたま締め」は、天神祭などで打たれる「大阪締め」とはちょっと異なっています。

2フレーズ、長いんですわ。

ここで披露しまっせ。

〽 打~ちまひょ(パンパン)

〽 もひとつせぇ(パンパン)

〽 祝うて三度(パンパンパン)

〽 めでたいな(パンパン)

〽 本決まり(パンパン)

閑話休題――。

そのうち宮司、禰宜(神主)さんらがご神体とともにやって来られ、こぢんまりした神殿の中で厳かに神事を司ってはりました。

お供え物が、ショウガ、鮭、リンゴでした。

鯛ならぬ、サーモンというのが意外!

神社にお仕えしている人たちが引き下がると、テントの下で中太鼓を組み立てました。

なにせ雨、雨、雨です。

「いくたまさん」は必ず雨にたたられてきたので、皆さん、悠然としてはりました。

中山さんや重鎮の沖原さん、インテリの竹原さんと記念撮影していたら、空がだんだん空が明るくなり、雨雲が遠のいていきました!

すごい、神の為せる業ですかね(笑)

午後1時15分、6人の女性が乗る中太鼓を引っ張って御旅所をスタート。

名物の枕太鼓は勇壮な若い男性(青年)がたたきますが、中太鼓は女性が打ちます。

もう一つ、子供太鼓があります。

この日は、中太鼓だけ。

若い女性たちが勇ましく太鼓を打つ姿はすごくカッコええですね。

ぼくは、脚立や諸々の道具を収納したキャビンを引っ張る役に徹しました。

シブイ裏方でっせ(笑)。

ご祝儀をもらった家や会社の前で「いくたま締め」を打ちながら、南大江小学校のグラウンドへ到着。

58年前に卒業したとき、ここは農人橋公園でした。

放課後、野球やドッジボールをよぉやってたなぁ。

ちょうど下校時間と重なり、児童たちが集まってきました。

みな、女性陣が打つ太鼓に目が釘付け。

「カッコええなー」

「真ん中の人、べっぴんさんやなー」

「うち、来年から太鼓、練習するねん」

子供たちの声を聞いてると、実に楽しい。

ぼくが小学校の時、太鼓が校庭にやって来ることなんてなかったです。

このあと、南大江公園(かつての粉河町公園)、十二軒町、懐かしの風呂屋「いろは湯」の前を通り、これまた母園の大阪市立銅座幼稚園の前へ。

ぼくが在籍していたときは、少し東側にありました。

ここから、わが町「龍造寺町」へ入り、あっという間に幼少時にタイムスリップ。

気温が急上昇し、日差しもきつくなり、頻繁に水分補給し、塩アメをなめてました。

安堂寺通りに差しかかったとき、近くの隆祥館書店へ駆けつけ、店主の二村知子さんに声をかけようと思ったら、あいにく不在でした。

店員の長浜さんに伝え、ふたたび巡行に加わって上町筋を北上し、上町交差点(以前は上本町一丁目)で小休止。
中太鼓は法円坂の方へ向かい、その後、引き返してくるので、待機してほしいとのことでした。

大村益次郎の石碑の前で坐っていると、あろうことか二村さんが車で駆けつけてくれはりました!

びっくりポン!

うれしかったわ。

ありがとうございます!!

ハッピ姿のぼくが拙著『大阪「映画」事始め』(彩流社)と『フェイドアウト 日本に映画を持ち込んだ男、荒木和一』(幻戯書房)を手に持ち、2人でツーショット。

なんだかシュールな感じがして、おかしかった(笑)

近くの国立大阪医療センター(以前は国立大阪病院)の入り口でセンター長が出てきて、これまで以上に大きな声で「いくたま締め」!

なにせ、「いくたまさん」の夏祭りは、疫病退散・封じですからね。

神さんがコロナに負けてどないするねん、ホンマに!

絶対、今年で終わりにせなあきまへん。

そうそう、ぼくはこの病院で生まれました(笑)

このあと、ふたたび龍造寺町の路地(ろおじ)に入りました。

野球をしてて窓ガラスを割って叱られた〇〇さんのご夫婦がぼくにご祝儀を渡してくれはりました。

向こうは忘れてはりましたが、ぼくはお2人をよぉ覚えてます。

そのことを伝えると、「そんなことありましたかなぁ」とゲラゲラ笑うてはりましたわ。

まぁ、古き良き時代の想い出……ええ塩梅、ええ塩梅。

そんなこんなで、午後6時前に御旅所に到着し、無事、巡行を終えました。

暑かったけど、めちゃめちゃ楽しかった。

幼きころにどっぷり浸った街の中を太鼓を曳いて歩くことができたなんて……、すごく贅沢な時間を持てました。

そして大阪の真ん中、それもいたって庶民的な街で生まれ育ったことに感謝しました。

「いくたまさん」の夏祭りは、天神祭や祇園祭のように、それほど世には知られてはいないけれど、これぞ地域に根差したお祭りです。

そんな夏祭りに協力できてホンマに、ホンマによかったと思うてます。

皆さん、ご苦労さんでした!

最後に、コロナ封じを願って――!!!

〽 打~ちまひょ(パンパン)

〽 もひとつせぇ(パンパン)

〽 祝うて三度(パンパンパン)

〽 めでたいな(パンパン)

〽 本決まり(パンパン)

この記念撮影、気に入ってます!

知らぬ間にええ位置に収まってました(笑)

-その他, 大阪, 日記, 生國魂神社夏祭り体験ルポ

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武部好伸(タケベ・ヨシノブ)
1954年、大阪生まれ。大阪大学文学部美学科卒。元読売新聞大阪本社記者。映画、ケルト文化、洋酒をテーマに執筆活動に励む。日本ペンクラブ会員。