武部好伸公式Blog/酒と映画と旅の日々

ケルト文化に魅せられ、世界中を旅するエッセイスト・作家、武部好伸。映画と音楽をこよなく愛する“酒好き”男の日記。

映画愛が煮詰まった本『元町映画館ものがたり』

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神戸に足を向けると、道幅の広い三宮センター街から元町商店街の西端(西元町)までよくそぞろ歩きます。

大阪の狭い商店街とは違って「ゴチャゴチャ感」がなく、妙に開放感に浸れますから(笑)。

知らぬ間に街の表情が変わっているのを見て、時の移ろいを実感させられていますが、そんななか、元町4丁目にずっと気になっていた場所がありました。

元々はパチンコ屋、それが潰れて廃屋になり、その後、百均ショップに変身。

このあとどうなるんやろと思うていたら、なんと映画館が誕生していました!

それが元町映画館。

映画愛好家が集って作り上げたこだわりのミニシアターです。

2010年8月21日にオープンというから、もう11年前になるんですね。

映画館の設立から今日までの歩みを軸に一切合切をまとめた本が出版されました。

『元町映画館ものがたり 人、街と歩んだ10年、そして未来』(元町映画館出版プロジェクト、本体2,700円)

スクリーンをあしらったカバーがすごく可愛いです。

こんな「遊び心」に満ちあふれた本を手にするのは久しぶり。

ウキウキしてページを繰ると、なんとも熱い、熱い〈映画愛〉に圧倒されました。

街中で映画館を営む意味、個性豊かなスタッフの横顔、コロナ禍で臨時休館に追い込まれた時の無念さ……。

確かに映画館を説明した本ですが、映画が好きで好きでしゃーない人たちの想い(愛)が凝縮されています。

だから、ビンビン心に響いてくるんですね。

巻末の年表は資料・記録として大いに価値あり。

試写室でよくお目にかかる映画ライターの江口由美さんが責任編集という大役を務めてはります。

ホンマに素敵な映画本ですよ。

元町映画館と神戸の書店には置いてあるそうですが、オンラインでも購入できます。

映画に関心のある人、ぜひ手に取ってください!

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プロフィール

プロフィール
武部好伸(タケベ・ヨシノブ)
1954年、大阪生まれ。大阪大学文学部美学科卒。元読売新聞大阪本社記者。映画、ケルト文化、洋酒をテーマに執筆活動に励む。日本ペンクラブ会員。