武部好伸公式Blog/酒と映画と旅の日々

ケルト文化に魅せられ、世界中を旅するエッセイスト・作家、武部好伸。映画と音楽をこよなく愛する“酒好き”男の日記。

お酒を飲みながら読むのにオススメする本(8)

投稿日:2011年2月2日 更新日:

お酒に合う本の8回目です。
【ヒーロー気分を味わえる本】
『007/カジノ・ロワイヤル【新版】』 イアン・フレミング
*創元推理文庫 2006年
本(9)
昨今、少し陰が薄くなったけれど、007ことジェームズ・ボンドは永遠のヒーローである。
英海軍情報部出身の著者が生み出した凄腕のスパイ。
常に冷静沈着で、英国紳士のダンディズムを濃厚に匂わせる。
カッコいいとしか言いようがない。
絶大な人気を博した映画ともども、ぼくはシリーズ化された原作本に魅了され続けた。
1作目の本書は、女性にも冷酷で、非情さを前面に押し出したハードボイルドな作風。
秘密兵器も登場しない。
国家の威信をかけて勝負に挑むカジノの場面が秀逸だ。
そこに出てくるボンド・マティーニのレシピに心が躍った。

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プロフィール

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武部好伸(タケベ・ヨシノブ)
1954年、大阪生まれ。大阪大学文学部美学科卒。元読売新聞大阪本社記者。映画、ケルト文化、洋酒をテーマに執筆活動に励む。日本ペンクラブ会員。