18日~19日、和歌山・南紀へ小旅行に出かけました。
当初は日帰りの予定だったのですが……・(^^;)
〈1日目〉
お盆の休みは全く関係なく、大なり小なりずっと「オン」状態だったので、この日は頭を休めるため、完全に「オフ」の日。
朝、目覚めたら、突然、「岬での絶叫病」が再発し、すぐにJR天王寺駅へGo~
何とか特急くろしお号に飛び乗れました~
いわば、衝動的です(笑)。

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串本駅から町営の乗り合いバスに乗ると、何と運賃が無料でした~
コロナ禍による町民の負担軽減のためとのことですが、町民でないぼくもその恩恵に預かりました~(^_-)-☆
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乗客と運転手はみな知り合い。
「わざわざ停留所に来んでも、うちの前で待ってたらええのに」
「〇〇さん、最近、見るとらんが、元気にやってるんかのう」
ほかほかムードがたまりませんわ。
そうこうしているうちに、本州最南端の潮岬に尽きました。
ここは約半世紀ぶりかな。
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5年前、還暦の思い出に潮岬で叫ぶつもりが、インド最南端の岬(カニャークマリ)に大変更したので、ようやく実現の運びとなった次第です~
気温36度、雲一つない快晴。
でっかい、でっかい太平洋を背にして、思いっきり叫びました。
イェーッ~\(^-^)/

周りに誰もいないので、めちゃめちゃ大声が出た
もちろん、マスクなんか不要です。
あ~っ、気持ちよかった
潮岬観光タワーで、「本州最南端訪問証明書」をゲット!
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コロナと無縁の世界、よろしおますな~
このあと潮岬灯台を見学。
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そのあと町営バスで大島へ渡りました。
かつてはフェリーしかなったのですが、今では串本大橋ができてすぐに行けます。

大島は、明治23(1890)年、オスマン・トルコ帝国から特派使節として来日した650余人の将兵を乗せた軍艦エルトゥールル号が難破し、多大な犠牲者を出した地です。
そのとき地元の人たちによる救命活動は、トルコでよく知られており、それゆえ親日国になったといわれています。
2015年には、日本=トルコ合作映画『海難1890』も製作されました。
その悲劇を解説したトルコ記念館をじっくり見学。
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この軍艦、木造だったんですね!
当時、オスマン・トルコ帝国は衰退が著しく、欧米列強のように金属製の軍艦を建造できなかったのでしょう。
記念館のあと、すぐ近くにある樫野灯台に上り、雄大な太平洋とふたたび対峙しました。
しょうもないことを忘れてしまいますね!

灯台に行くまでにトルコの近代化に務め、今の「トルコの祖」といわれるケマル・アタチュルクの像と対面しました。
日本でこの人の銅像を拝見できるとは思わなかったです。

串本駅前行きの町営バスまで時間があったので、近くの喫茶店へ。
見るからに「昭和」丸出しのレトロなお店でした。
ビールでノドを潤しながら、70歳のママさんから亡き夫とののろけ話を聞かされ、危うくバスに乗り遅れるところでした~(^^;)
こちらの人、フレンドリーですね~(^^♪
このあと大阪へUターンするつもりだったのに、だんだん帰るのが邪魔くさくなり、結局、串本駅前のビジネスホテルにチェックインしました。
コロナ禍の今、飛び込みでも全くノープログラム。
宿泊客が数人だけみたいでした~
天然温泉や「Go To トラベル」も利用でき、ラッキー~
その天然温泉で汗を流し、気分一新、ホテル受付のお姉さんに地元の人しか行かけへんという居酒屋さんを教えてもらい、そこで美味な料理を堪能しました。
今日水揚げされたというマグロの造り&クジラの竜田揚げ。
とりわけカツオの塩辛がシビれた~
新宮の地酒、太平洋とよぉ合いましたわ~!
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ネットの情報より、じかに仕入れた情報の方がいかに納得できるかということ。
海外の旅でもこれを踏襲してます。
まぁ、日帰りを止めて、ホンマによかったです~

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居酒屋で美味しいモンを食べてから、釣りを楽しんでいる夜の漁港を散策し、締めでバーに足を運ぶと、店主さんが申し訳なさそうに……。
「すみません。コロナの関係で、一見さんと県外のお客様はお断りしています。どうかご理解ください。串本にはあと一軒、バーがありますが、同じ対応をさせてもらっています」
そういうことなんや~
厳しい現実に直面しました!
でも、これも旅情……、まったく気にしていません(笑)
そんなこんなで、1日目が終わりました。
〈2日目〉
ホテルをチェックアウト後、近くの喫茶店で朝食を取ろうとしたら、「県外の人の入店をお断りしています」の貼り紙。
ガーン!
朝からこれですか……。
まぁ、しゃないですね。
どう考えても過剰反応と思うのですが、お店の立場になると理解できます。
そこで自動販売機で買った缶コーヒーで済まし、電車で白浜へ向かいました~
温泉が目的ではありません。
せっかく南紀へ来たのだから……、観光そっちのけで、博物学、植物学、海洋学、鉱物学、考古学、民俗学など幅広い分野で世界的に名をとどろかせた紀州出身の「知の巨人」、南方熊楠の世界に浸ろうと思いました。
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ぼくを日本ペンクラブの会員に推薦してくださった和歌山出身の作家、神坂次郎さんの代表作『縛られた巨人―南方熊楠の生涯』を読み、俄然、この人物に興味を覚えていたのです。
円月島を眼下に望める番所山にある南方熊楠記念館へ。
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熊楠が収集した鉱物、貝殻、粘菌などをじっくり拝見しました。
観光客の多い白良浜とはうって変わり、こちらはのどかです。
屋上からの眺めがことさら素晴らしかった!

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ランチは円月島を望みながら、お造りの盛り合わせと地ビール~
新鮮で美味しゅうございました~
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白浜駅前から明光バスで紀伊田辺へ向かい、街中にある南方熊楠顕彰館と隣接する旧居に入りました。
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熊楠が研究に耽っていた部屋は思いのほか資料が散乱しており、「ぼくとよぉ似ている」と妙に親近感を。
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未知の物事に対する好奇心と探求心、それをとことん解明しようとする行動力と意欲に圧倒され、大いに刺激を受けました
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博覧強記……、驚異的な記憶力は「写すことで覚えられる」を実践してきはったからなんですね~
やっぱり肉筆で書き込まなあかんねん。
思いのほか満足感を抱き、紀伊田辺駅から特急くろしお号に乗って天王寺駅への帰路に就きました。
日帰りから急きょ一泊になったけれど、心身ともにリフレッシュでき、熊楠さんからめちゃめちゃパワーをもらえた南紀への小旅行~
コロナ禍でも十分、旅を楽しめます。
潮岬へ叫びに行って大正解、ホンマ、充実した2日間でした~
小生、まさしく、この最南端の町の出身です。今年は全然、帰ってませんが、他県お断りはそこまで徹底してますか。go to と矛盾してて、何ともアンビバレンスな光景ですね。ところで先生、こんな小さな町でもかつては映画館が2軒ありました。イージーライダーも洋画館で観れました。
返信が遅れまして、すんません。串本のご出身ですか。映画館が2軒あったとは驚きです! 魚の造りがホンマに美味かったです。