武部好伸公式Blog/酒と映画と旅の日々

ケルト文化に魅せられ、世界中を旅するエッセイスト・作家、武部好伸。映画と音楽をこよなく愛する“酒好き”男の日記。

エッセー 日記 映画

映画評論家……についての思い

投稿日:

先日、映画絡みの講演を依頼され、その担当者とのやりとり。

「肩書は映画評論家ですよね」

「ちゃいますよ」

「映画関係の本を何冊も出しておられ、新聞にも映画評を寄稿しておられるでしょ」

「はい、でも映画評論家とちゃいますねん。エッセイストです」

「???」

「評論なんてしてませんから」

「???」

以下、ぼくの持論です。

日本にはやたらと「映画評論家」と称する人が多いです。

「映画ライター」とするよりも箔がつくからでしょうかね。

世間的にもその方が通りがええかもしれませんね。

でも、ガチンコで評論するとなるとほんまに難しい。

ぼくはできませんし、その気もありません。

それよりも自分で「表現」したいです!!

だから、正直、評論家というのが好きではありませんねん(笑)。

他の芸術・芸能・文化の領域を見ると、文芸評論家、美術評論家、音楽評論家……がいかに少ないか。

良く言えば、映画は娯楽性が強く、近しい存在にあるからなのでしょう。

悪く言えば、映画を軽く見すぎている……。

欧米で、映画評論家と名乗っている人はほんまに少ないですよ。

まぁ、社会から「映画評論家」と認められておれば、それは全くノープロブレムですが、あまりにも「自称」の人が多いような気がします。

「ジャーナリスト」の肩書もそうですね(笑)。

その他いろんな分野で、少し専門知識があると、安易に「〇〇評論家」の肩書をつけてしまいます。

日本人は「評論家」がお好きなんですね。

日ごろ思っていることをつらつらと書かせていただきました。

-エッセー, 日記, 映画

執筆者:


  1. 島川 より:

    政治家、小説家等「家」のついた肩書を名乗っている連中に禄なのおりまへんな。

comment

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

関連記事

新世界でパリの哀愁を~街頭オルゴール

新世界でパリの哀愁を~街頭オルゴール

きょうから3が日、「えべっさん」です。 今宮戎神社はかなりの人ごみでした。 遠くの賽銭箱にコインを投げ入れましたが、果たして到達したのかどうか。 参拝のあと、近くの通天閣に登ってビリケンさんにお参りし …

つれづれなるままに

つれづれなるままに

あ~、やっぱり、農作物や水道水に放射能汚染。 深刻な状況にある原発をいかに「負の連鎖」から脱却させるか、そのことに世間の耳目を集めていましたが、その間、放射性物質が確実に(少量とはいえ)漏れていたんで …

日本スコットランド交流協会(JSA)関西支部の講演会、大盛況でした~(^_-)-☆

日本スコットランド交流協会(JSA)関西支部の講演会、大盛況でした~(^_-)-☆

『映画・ウイスキー……エトセトラ in SCOTLAND』 昨日、こんな演題で日本スコットランド交流協会(JSA)関西支部の講演会を務めさせていただきました。 おかげさまで、会場のとよなか国際交流セン …

大阪ストーリー(4)チャリで渡船巡り~飾り気のない大阪に触れる

大阪ストーリー(4)チャリで渡船巡り~飾り気のない大阪に触れる

大阪ストーリー(4)チャリで渡船巡り~飾り気のない大阪に触れる(2018年9月) ☆庶民の足、渡船 短パン、Tシャツ、サンダル履き、サングラス。 こんなラフな身なりでママチャリに乗り、残暑の厳しい8月 …

スコットランド一人旅(9)

スコットランド一人旅(9)

旅の9日目(6月3日)--。 監禁状態のインヴァネスの宿屋。 何だか刑務所に入っているような感じでしたが、その割には熟睡できました〜(笑) 朝、目覚めてもまだ怒りが収まらず、思いっきりドアを叩いたら、 …

プロフィール

プロフィール
武部好伸(タケベ・ヨシノブ)
1954年、大阪生まれ。大阪大学文学部美学科卒。元読売新聞大阪本社記者。映画、ケルト文化、洋酒をテーマに執筆活動に励む。日本ペンクラブ会員。関西大学非常勤講師。