武部好伸公式Blog/酒と映画と旅の日々

ケルト文化に魅せられ、世界中を旅するエッセイスト・作家、武部好伸。映画と音楽をこよなく愛する“酒好き”男の日記。

南インド紀行(2015.2.14~27)

南インド紀行(15)~フード&ドリンク

投稿日:

南インドに来て以来、基本的に毎日、三食すべてカレー風味です。

 

朝からそうです。

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日本のカレーのようなとろみのある料理は実は少なくて、スープ状のものがほとんど。

 

めちゃめちゃ辛いのもあれば、酸味を利かせたのもあり、具材もバラエティーに富んでいて、どれもすごく美味しいです~(((^^;)

 

とりわけ、ミールス(Meals)という定食はほぼ毎日、食べています。

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数種類のおかずをライスに混ぜて頂きます。

 

北インドはナンですが、南インドはお米のご飯。

 

それほどパサパサしておらず、日本のご飯とちょっと似ていますよ。

 

ミールスは、たいていバナナの葉っぱの上にのっていますが、最近はステンレス皿が増えてきているようです。

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値段は70~90ルピー(約140~180円)。

 

外国人の場合、スプーンを出してくれます。

 

ぼくは旅の途中から、時々、現地の人たちと同じように右手を使って口に入れています~(^-^)

 

この方が食べやすいから。

 

知らぬ間にインド人化してるぅ~(((^^;)

 

食事の前と後に、「WASH」と書かれたところで手を洗います。

 

それで衛生面もバッチリ!

 

食堂で出される水は、申し訳ないけれど飲みません。

 

お腹をこわしたくないから~!

 

だから、常に携帯しているペットボトルの水を飲んでいます。

 

「インドに行ったら、お腹をこわすよ」と旅立つ前、多くの人に言われました。

 

幸い、体調はすこぶる快調です。

 

やはり、水に留意しているからだと思います。

 

宿屋で歯磨きする時も、必ずペットボトルの水を使っています。

 

ケララ州ではそこまで神経質になる必要はなかったです。

 

間違って水道水を口にしてしまったことがありましたが、ノープロブレムでした。

 

タミール・ナドゥ州ではやはり用心しておくに越したことはありません。

 

ヨーロッパへの「ケルト」の取材旅行でもそうですが、ペットボトルの水はこういう個人旅行では絶対に不可欠ですね。

 

で、カレー風味ですが、日本にいてもぼくは週に3回、カレーを食べている「カレー大好き人間」なので、こちらの料理は全く平気です。

 

飽きてもきません。

 

むしろマサラ風味でないと、物足りなく感じられるようになってきました(笑)

 

それに、お通じがすごくいいんです。

 

まさに薬膳ですね!

 

もちろん、だしと醤油味は恋しいですが……(((^^;)

 

ただ、こちらは宗教的にヴェジタリアン料理が多く、それがちょっと辛い時もあります。

 

先日、泊まったラーメシュワラムは巡礼者が多く、町の食堂はほとんどがヴェジタリアン向けで、「Pure  Vegetarian と明記した店が目につきました。

 

なので、丸2日間、肉けなしでした~(((^^;)

 

これは結構、こたえますね。

 

活力が出ぇ~へん(>_<)

 

せめて魚くらいは欲しい。

 

ビーフ、ポーク、チキン、マトン…、何でもええから、お肉食べたい~(T_T)

 

そんな切望感を抱き、ティルティラパッリの町のバーで、付きだしのピリ辛チキンを冷えていない(笑)ビールで味わいました。

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付きだしなのに量が多く、もう一皿追加したら、それで十分、お腹が満たされました。

 

飛び上がるくらい満足した~(^O^)/

 

食事+お酒は、インドに来て初めてだったかも。

 

やっぱり晩酌がないと物足りないですな~(^-^)

 

普通の食堂はまずアルコール飲料を置いていませんからね~(((^^;)

 

そういえば、カニャークマリ近郊のスチンドラムの町に出向いたとき、スパイシー・ビーフを出してくれたバーがありました。

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インドで牛肉~!!??

 

びっくりしましたが、店員に訊くと、「クリスチャンだから、関係なし」と。

 

なるほど。

 

他の客もビーフをアテにビールを飲んではりました。

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お酒の飲めるところも少ないですね。

 

大都会のシティホテルに行けば、ゴージャスなバーがあると聞いていますが、ぼくが訪れたのはたいてい田舎町、そんなシャレたところはありませんでした。

 

マドゥライやティルティラパッリなどの都市なら、中堅のホテルにバーを併設しているところもありました。

 

「BAR」「BEER&WINE」と書かれた看板が胸を高まらせます。

 

みな、たいていビールを飲んではりました。

 

ウイスキーはワンショットで、100~150ルピー(約200~300円)と割高。

 

田舎の町では、国産ウイスキーばかり。

 

すべてブレンデッドです。

 

スコッチは、シングルモルトはおろか、ブレンデッドですら眼にしたことはなかったです。

 

バックバーのお酒も国産のものばかり。

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たまにウイスキーをオーダーしている人を見かけましたが、香りや風味を満喫するなんてことはさらさらなく、グビリと一気飲みしてはります。

 

琥珀色の液体が酔うための飲料として飲まれているのが、無性に悲しかったです。

 

ウイスキーを飲み干した人に、「口に含んで、ゆっくり味わう。それがウイスキーの楽しみですよ」と言っても、わかってもらえなかったです~(*_*)

 

現在、インドは世界最大のウイスキー生産国であり、消費国です。

 

でも、ホンマもんのウイスキーかどうかわからない代物が結構、あるみたいですねぇ。

 

夜、宿屋でチビチビやりたかったので、酒屋もよく探しましたが、ほんまに少ない。

 

見つけたときは、めちゃうれしかったです。

 

日本のようなこぎれいなリカー・ショップをイメージしてもらったら困ります。

 

薄暗い店舗の前にカウンターがあり、奥と横の棚にお酒が並んでいます。

 

盗難避けなのでしょうか、中には鉄サクがついている店もありました。

 

だから、客は店内に入れません。

 

お酒はラム、ブランデー、ウイスキー、ジン、ウォッカ、そしてビール。

 

みな国産品で、たいていボケットサイズ(180ml)です。

 

ウイスキーは100~200ルピー(約200~400円)で、他のお酒はだいたい100ルピーでした。

 

客は店の前に来て、ほしいお酒を言えば、中にいる店員がそれを取ってくれます。

 

何かに警戒しているようで、どの店員も目つきが悪く、愛想も最低でした。

 

何だかドラッグの密売所のような妖しい雰囲気なので、写真撮影ができなかった~(‘;’)

 

ぼくはラム、ブランデー、ウイスキーを買いました。

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正直、味はいまひとつ。

 

どれも甘味が強いんです。

 

甘味料を添加してるのかも……。

 

日本には絶対に入っていない「COSMOPOLITAN」というインド産ウイスキーが100ルピーで売っていたので、お土産にと6本まとめて買いました。

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しかし日本に持って帰れなかった!!

 

税関で没収~??

 

ちゃいます。

 

インド滞在中、すべてぼくのノドを通っていったから~(・。・;

 

せめて1本くらい日本に持ち帰りたかったなぁ~。

-南インド紀行(2015.2.14~27)

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武部好伸(タケベ・ヨシノブ)
1954年、大阪生まれ。大阪大学文学部美学科卒。元読売新聞大阪本社記者。映画、ケルト文化、洋酒をテーマに執筆活動に励む。日本ペンクラブ会員。関西大学非常勤講師。