武部好伸公式Blog/酒と映画と旅の日々

ケルト文化に魅せられ、世界中を旅するエッセイスト・作家、武部好伸。映画と音楽をこよなく愛する“酒好き”男の日記。

南インド紀行(2015.2.14~27)

南インド紀行(6)~ついにヒンドゥ教徒に!?

投稿日:2015年3月5日 更新日:

きのう、西のアラビア海に沈む夕陽を堪能したので、今朝は東のベンガル湾から上ってくる朝陽を拝もうと午前5時半に起きて、暗闇の中、岬に足を向けました。

 

どこからともなく人がやって来て、みな岬を目指しています。

 

そこにはすでに大勢の人が陣取っていました。

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眼の前に巨大な立像の島が浮かんでいます。

 

その向こうから太陽が姿を覗かせるはずです。

 

肌寒かったので、チャイ(10ルピー=約20円)で身体を温めました。

 

今か今かと、みな待ちわびています。

 

午前6時15分ごろ、東の空が白んできました。

 

いよいよ御来光だ!!

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ところが、東雲がたなびき、まん丸いお日さんは見えずじまい。

 

残念でした。

 

それでも、みな東の方に向かって合掌しています。

 

この日の恵みを与えてくれる太陽にぼくもしばし手を合わせました。

 

いったん宿屋で仮眠し、バスで遠出しました。

 

北西14キロに位置するスチンドラムという町。

 

そこに有名なヒンドゥ教のスターヌマラヤン寺院があるのです。

 

ローカルバスに初めて乗りました。

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結構、人が乗ってきます。

 

30分で到着しました。

 

そこは門前町といった感じ。

 

大きなゴープラム(楼門)が眼につきましたが、残念ながら工事中……(>_<)

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今回、工事中が多かったなぁ~。

 

ゴープラムは南インド特有のヒンドゥ建築です。

 

池で沐浴している人もいます。

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さっそく寺院を参拝しました。

 

が、中に入るには、上着を脱がねばならず、短パン姿ではダメなんです。

 

インド滞在中、移動時は綿のズボンに靴をはいていましたが、それ以外はずっと短パン姿でサンダル履きでした。

 

これに限ります。

 

寺院の受付で上着とショルダーバッグを預け、短パンの上からドーティ(インドの腰巻き)を巻いてもらいました。

 

ヒンドゥ教には、この世を創造したブラフマー、その世界を維持するヴィシュヌ、そして破壊し、再生させるシヴァの3大神がいます。

 

この寺院は3つの神が合体した神を祀っています。

 

インド国内で最大のハヌマーン像もありました。

 

ハヌマーンは、忠誠心を持つお猿の神サンです。

 

中での撮影は禁止されていたので、お見せすることはできませんが、実に神々しい世界に包まれていました。

 

案内してくれた僧侶が額に白い塗料をつけてくれました。

 

これで立派なヒンドゥ教徒に~!!

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寺院を出てから、北の方に向かってテクテク歩いていきました。

 

南インドの田舎を見てみたかったのです。

 

道行く途中、すれ違った人から「何でこんなところに外国人が!?」といった目つきでジロジロ見られましたが、「ハロー!」と挨拶したら、みな笑顔で返してくれました。

 

修行僧らしき人にも出会いました。

 

それが人生を悟ったような感じで、すごくカッコいいんです。

 

でも、挨拶したら、「お金ちょうだい」と言われて……。

 

その時はびっくりしたけれど、それは施しとして当たり前のことだったんですね。

 

ヤシの木と水田。

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水牛も闊歩しています。

 

これが典型的な南インドの光景ですね。

 

のどかです。

 

熱いけれど……(笑)

 

1時間ほど経ったでしょうか、池の向こうに青いゴープラムが見えてきました。

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池では男性が釣りをしていました。

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こういう景色を見たかったんです。

 

これも素敵な時間でした。

 

やっぱり旅は歩いてナンボです~(^_-)-☆

 

-南インド紀行(2015.2.14~27)

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武部好伸(タケベ・ヨシノブ)
1954年、大阪生まれ。大阪大学文学部美学科卒。元読売新聞大阪本社記者。映画、ケルト文化、洋酒をテーマに執筆活動に励む。日本ペンクラブ会員。関西大学非常勤講師。