武部好伸公式Blog/酒と映画と旅の日々

ケルト文化に魅せられ、世界中を旅するエッセイスト・作家、武部好伸。映画と音楽をこよなく愛する“酒好き”男の日記。

お酒を飲みながら読むのにオススメする本(7)

投稿日:2011年2月1日 更新日:

2月に突入。
きょうからプロ野球のキャンプインです。
うきうきする反面、今年も12分の1が過ぎ去ってしまったと思うと、ちと焦りも~??(゜Q。)??
さて、オススメ本の7回目です。
【いつまでも記憶に残る本】
『蝉しぐれ』 藤沢周平
*文藝春秋(第8刷) 1990年
本(8)
藤沢文学の最高峰といわれる。
数ある時代小説の中でも、群を抜いてレベルが高い。
政変に巻き込まれた父が反逆罪で死罪となり、家禄を減らされる。
そんな逆境の中、たくましく、かつ清廉に生き抜く息子、文四郎の姿に言いようもなく共感する。
隣家の娘ふくとの淡い恋が心に染み入り、主人公の成長とともにクライマックスを迎える。
よどみのない見事な展開。
切なさに胸が昂ぶる。詩情豊かな描写に酔わされる。
何よりも馥郁とした読後感がたまらない。
滋味深いシングルモルト、例えばタリスカー10年を味わったあとの余韻と似ているような。

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プロフィール

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武部好伸(タケベ・ヨシノブ)
1954年、大阪生まれ。大阪大学文学部美学科卒。元読売新聞大阪本社記者。映画、ケルト文化、洋酒をテーマに執筆活動に励む。日本ペンクラブ会員。