武部好伸公式Blog/酒と映画と旅の日々

ケルト文化に魅せられ、世界中を旅するエッセイスト・作家、武部好伸。映画と音楽をこよなく愛する“酒好き”男の日記。

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嫁さんの〈遺稿〉を発見!

投稿日:

早いもので、明日は、嫁さんの5回目の月命日です。

先日、某出版社から嫁さん宛ての封書が届きました。

今なお、彼女宛の郵便物がちょくちょく来ます。

それを開封し、中の文書を目にした途端、思わず、「え~っ!」と声を上げてしまいました。

エッセイ系の某文学賞に作品を応募していたんです。

残念ながら、選外にもれていたんですが、非常に高い評価でした~としたためられていました。

そういえば、昨年の秋、「出し抜くかもしれへんで」とニヤニヤ笑いながら言うとったな~。

あのとき公募したんや。

あの人、活字を愛する超読書家で、文章が巧く、いつもぼくの原稿の最初の読者で、優れた校閲者でした。

それにしても、文芸賞にチャレンジしてたとは……、恐れ入りました。

亡くなってから、知らない面がいろいろ出てきますな。

     ☆     ☆     ☆     ☆     ☆

その原稿がどこにあるのか気になり、ずっと探していたんですが、本日、嫁さんの部屋を整理していたら、発見しました~!

400字詰め原稿用紙4枚のショートエッセイ。

タイトルは『いっぺん死んだら、ようわかる……!』。

自分への追悼文です。

応募したのは昨年9月で、その頃、6月に発症した脳梗塞のリハビリに励んでいて、ゆめゆめ自分の死を予感していたわけではなかったです。

夕食時、ぼくが「関大や心斎橋大学の講義で、『自分への追悼文』を受講生に書いてもろてんねん」と言ったら、「私もトライしてみようかな」とニンマリしてはりました。

その後、執筆し、「出し抜くかもしれへんで」と公募執筆したと思います。

超アナログ人間なので、もちろんペン書き~

なかなか軽やかな筆致で、本文はすべて大阪弁~ (笑)

興味津々、かつ恐る恐る目を通すと、田辺聖子さんばりにユーモラスに夫婦のことが綴られていました。

読み終え、目頭が熱くなりました。

おおきに! ありがとう!!

よくよく考えたら、これ、遺稿ですね。

今、思い出しました!

そう言えば、原稿の下書きを通夜と葬儀の時に読んでましたわ、ハハハ~ (笑)

公募した原稿なので、オープンにします。

ご笑覧ください~(^_-)-☆

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プロフィール

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武部好伸(タケベ・ヨシノブ)
1954年、大阪生まれ。大阪大学文学部美学科卒。元読売新聞大阪本社記者。映画、ケルト文化、洋酒をテーマに執筆活動に励む。日本ペンクラブ会員。関西大学非常勤講師。