午前8時、パレルモのバスターミナルからシチリア東海岸のシラクーサ行きのプルマン(長距離バス)に乗りました。
昼前、左手に雪をいただいたエトナ山(3.323m)を拝めました。
快晴の下の「シチリア富士」!
その雄姿が視界に入った瞬間、乗客が一斉にスマホでパチリパチリ。
何だか、新幹線で富士山が見えた時とよく似た感じで、笑っちゃいました~(笑)
☆ ☆ ☆ ☆ ☆
シラクーサは、古代ギリシアの植民都市で、市内に古代遺跡がわんさと点在しています。
南フランスのマルセイユやカターニア(シチリア)などもそうで、地中海沿岸にはギリシアの植民都市が多いですね。
街の北方にあるギリシアやその後のローマ時代の遺跡が残っている広大な「ネアポリス考古学公園」(世界遺産登録)と州立考古学博物館を見学しました。
至るところギリシア、ギリシア、ギリシア……。
その古代世界から放たれる歴史ロマンにどっぷり浸っていました。
ぼくがライフワークにしている「ケルト」とも歴史的に関係があるんです。
アルプスを越えてイタリアに侵入してきた古代ケルト人の一部が南下し、ここシラクーサでギリシア軍の傭兵として活躍していたんです。
その痕跡を発見できるかなと期待していたんですが、何も見当たらず、ガックリ。
実は……、来月刊行される東龍造(ペンネーム)の小説第2弾の最終ゲラ(念校)やカラー表紙のサンプルなどが、出版社からスマホの方へPDFの形で送られてきていまして……。
早く確認し、修正箇所を伝えなければならないので、遺跡や博物館を見学しながら、その合間に校正作業を進めていました~(汗)
まずは古代遺跡に囲まれ、野外でチェック。
なかなか素敵なシチュエーションでした。
いや、ちょっとシュールかな~ (笑)
そして一段落したら、今度は考古学博物館へ移動し、廊下のベンチに座って再びスマホとにらめっこ。
空調の効いた静かな博物館はもってこいですね。
作業がよぉはかどりましたわ。
目が疲れてきたら、気分転換を兼ね、展示されている古代ギリシアの遺物を鑑賞できますからね。
ベンチで長時間、固まっているぼくの姿を見て、係員の人、えらい怪訝そうでしたわ(笑)
あまりに没頭していたので、閉館時間に気づかず、追い出されました。
あともう少しやったのに……。
そこで喉も乾いてきたことだし、街中のカフェへ入り、シチリア産のビール「メッシーナ」をちびちびやりながら、すべての校正をやり遂げました。
やった~!!
10箇所ほど修正すべきところがあり、びっくりポン。
さっそく出版社に直しを送り、これにて一件落着。
まさか旅先で仕事モードになり、知恵熱が出るとは思わなんだ~(笑)
何せ昼御飯を食べるのも忘れていたんですからね。
なので、晩御飯は自分へのご褒美に、ちょっとシャレたレストランに入り、大好物のタコの郷土料理を堪能しました。
白と赤ワインをグラスで一杯ずついただき、お代金は締めて37ユーロ(約5,300円)でした。
まぁ、こんなモンかな。
そんなわけで、今日はある意味、思い出に残るめちゃめちゃ充実した1日になりました。