武部好伸公式Blog/酒と映画と旅の日々

ケルト文化に魅せられ、世界中を旅するエッセイスト・作家、武部好伸。映画と音楽をこよなく愛する“酒好き”男の日記。

映画

こんな瞬間があってもいいかも~4つの短編オムニバス映画『Only 4 you』

投稿日:

IMG_20151209_0001

 

あっちへ行ったり、こっちへ行ったりと迷いながら人生を歩んでいると、どこかで転機にぶつかる時がありますね。

 

ぼくはスコッチのシングルモルトに出会えて、ライフワークともいえる「ケルト」の世界にのめり込むことができました。

 

そんな人生のちょっとしたターニングポイントを描いた4つの短編オムニバス映画『Only4you』は意外と拾いモノでした。

 

元落語家を主人公にした最後の『すけ坊』の他は、みな若者の物語。

 

いや、『すけ坊』もぼくからすれば、ヤングの映画です。

 

1話『色はヒカリ』:引っ越しのアルバイトでたまたま一緒になった4人の男子学生がトラックの荷台である情景を目にして……。

 

2話『まどろす』:昭和30年代、演歌歌手をめざす学生がとあるマドロス(船乗り)酒場に出向き……。

 

3話『ゆらい、ほしぼし、笑うまで』:奄美大島にある施設に入所した、性格のまったく異なる2人の女子高生が天体ショーを見てときめいて……。

 

4話『すけ坊』:スーパーで実演販売をする元落語家の男が子連れの元彼女と遭遇して……。

 

どれもストーリーが見事に収斂しすぎていて、いささか白々しさが感じられるけれど、こんな瞬間も人生にあっていいと思わせます。

 

何はともあれ、日々、きちんと生きておれば、何かしら〈出会い〉があり、プラスに転じることがありますね。

 

そのことをこの映画はさりげなく教えてくれました。

 

12日から大阪・十三のシアターセブンで公開。

 

公式サイト:http://www.itoh-c.com/only4you/

 

-映画

執筆者:


comment

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

関連記事

今年ナンバー1(!?)の邦画、『ディア・ドクター』~

今年ナンバー1(!?)の邦画、『ディア・ドクター』~

2009年が幕をおろすまでまだ5か月以上もありますが、現時点でまちがいなく日本映画のベストワンと言える作品が『ディア・ドクター』です。 日経新聞に掲載されたぼくの拙文を紹介します。まだ公開中です。未見 …

犯罪被害者の本性が暴かれる異色サスペンス映画『エル ELLE』

犯罪被害者の本性が暴かれる異色サスペンス映画『エル ELLE』

フランスを代表する演技派女優イザベル・ユペールのカリスマ性のある演技。 ポール・ヴァーホーヴェン監督の刺激的な演出。 両者が見事に融合し、あっと驚く異色サスペンス映画に仕上がった。 悲鳴と共にいきなり …

やればできるんや! 『奇跡のリンゴ』

やればできるんや! 『奇跡のリンゴ』

まさかと思いながら、この映画は感動しました。        ☆     ☆     ☆     ☆     ☆ ©2013「奇跡のリンゴ」製作委員会 11年の歳月をかけ、常識を打ち破った男の …

新聞記者の意地と底力、『消されたヘッドライン』~

新聞記者の意地と底力、『消されたヘッドライン』~

日本経済新聞(大阪本社)の金曜夕刊「文化欄」に、だいたい2週間に1度のペースで映画の原稿を書いています。「シネマ万華鏡」というコーナーです。一応、映画評になっていますが、ぼく自身としては映画エッセーの …

3月31日(日)、JSAの講演会『映画で見るSCOTLAND!』、乞うご期待を!

3月31日(日)、JSAの講演会『映画で見るSCOTLAND!』、乞うご期待を!

『映画で見るSCOTLAND!』――。 JSA(日本スコットランド交流協会)関西支部のイベントとして、3月31日(日)、こんなタイトルでお話しします。 『ブレイブハート』『ロブ・ロイ/ロマンに生きた男 …

プロフィール

プロフィール
武部好伸(タケベ・ヨシノブ)
1954年、大阪生まれ。大阪大学文学部美学科卒。元読売新聞大阪本社記者。映画、ケルト文化、洋酒をテーマに執筆活動に励む。日本ペンクラブ会員。