みなさん、どう思いますか?
今日、大阪城ホールで『サントリー 1万人の第九』があり、大合唱を存分に生かしたベートーベンの世界を満喫できました。
が、演奏終了後、信じられない光景が……(>_<)
指揮者の佐渡裕さん、4人のボーカル・ソリスト、ゲストとして招かれた世界的に有名なチェリスト(石坂団十郎さん)とピアニスト(アリス=紗良・オットさん)らがステージで御礼の挨拶をしてはるのに、続々と会場を後にする人が………。
その数が思いのほか多く、ぼくは本当に胸が痛みました。
これまで何十回とこのコンサートを聴きに来ましたが、こんなことは初めて。
というか、数あるコンサートでも見たことのない光景でした。
トイレに行きたい、帰りを急いでいる、いろんな事情があると思います。
でも、大奮闘した演者がステージから退くのを待ってから、聴衆が帰る、それが最低限のルール(社会常識)ではないでしょうか。
ちょかBandのライブですら、ぼくら2人が「オフ」になったことを確かめて、みなさん、席を立たれます。
正直、今日の演奏は1万人の大合唱が入った途端、テンポが速くなり、ソリストたちが必死で追いついていくという感じでした。
佐渡さんも焦ってはったような気がしました。
それに対し、早々と席を立った人たちは「ノーグッド」のサインとして態度で示されたのか……。
いや、いや、どう見ても、そんなふうではなかった。
「早退者」のほとんどが年配の方でした。
妙に「イラチ」(せっかち)になってはりました。
演奏者に対して、こんな失礼なことはないですよ!!
どうして敬意を表さないのでしょうか?
どうして余韻を味わうことができないのでしょうか?
大ホールで、しかも師走の恒例イベントということで、意識が甘くなってしまったのでしょうか。
あるいは、クラシックのコンサートをご存知ないのか……。
ステージ上の佐渡さんらは笑顔を振り巻き、何度もお辞儀を繰り返してはりましたが、続々と抜け出す人を見て、心の中で泣いてはったんとちゃうかな。
ぼくにはそう思えました。
ええ塩梅で「第九」を聴いたのに、最後の最後にこんなイヤな情景を目にして、残念で仕方がなかったです。
「自分がしてほしくないことをしない」
それが品位だとぼくは思っています。
日本人がだんだんその意識に希薄になってきたのでしょうか……(>_<)