武部好伸公式Blog/酒と映画と旅の日々

ケルト文化に魅せられ、世界中を旅するエッセイスト・作家、武部好伸。映画と音楽をこよなく愛する“酒好き”男の日記。

ポルトガル紀行(2013年夏)

ポルトガル紀行(5)

投稿日:2013年8月13日 更新日:

26日の朝、アルモドバルの町を散策。

町外れに中世の石橋がありました。

枯れた川に架かる古風な橋。

なかなか風情があります~(*^^*)

そこで記念撮影。

次の訪問地は大西洋に面するアルガルヴェ地方のファーロです。

しかしアルモドバルからのバスの便がありません。

この際、出費を覚悟でタクシーを使うしかない手はない。

泊まった安ホテルでタクシーを呼んでもらい、まずは近郊にあるサンタ・クララ・ノヴァ村にあるマサス・ド・カステリーニョ遺跡に寄ってもらいました。

そこは鉄器時代からイスラム支配まで人が暮らしていたところです

「タルテシアンの石碑」も見つかっています。

中でもローマ時代のものが多く出土しているらしいです。

遺跡に足を踏み入れると、発掘調査が行われていました。

炎天下、その作業を興味深く眺めていると、肥満気味の中年男性が笑みを浮かべて近づいてきました。

リスボン大学考古学教室のカルロス・ファビン教授。

発掘作業と同時に遺跡を修復し、将来、博物館を建造することを先生は熱く語ってくれました。

「『タルテシアンの石碑』については、まだまだわからないことだらけで、ケルト人が造った可能性もありますが、そうでない可能性も高いです」

ともあれ、ラッキーな出会いに感謝、感謝~(*^^*)

「今度、来られる時には立派な博物館ができていますよ」

先生の言葉をしかと受け止め、遺跡を後にして、タクシーは一路、海辺の町ファーロへ。

ここは3度目です。

「OSAKA」という名の日本料理店がありました。

従業員は中国人でしたが……。

ロンドンから飛行機の直行便があるので、イギリス人観光客が目立ちます。

駅裏の古ぼけたホテルに投宿後、ファーロの東方にあるオリャンの町にバスで向かいました。

そこの博物館に展示されているはずの「タルテシアンの石碑」が見られなかった…(;o;)

代わりにローマ時代の石碑が展示されていました。

「毎月、交互に陳列しているんです。せっかく日本から来られたのに……」

学芸員が申し訳なさそうに説明してくれました。

残念。

しゃーないです。

ファーロに戻り、旧市街にある博物館に入ると、「タルテシアンの石碑」が2枚展示してありました。

よかった。

何だか疲れがドッと出てきて、夕食はスーパー買ったものをホテルの自室で取りました。

食後、夜の街を散歩。

オレンジ色の街灯が独特な風情をかもし出していました。

この日もあっという間に過ぎ去った感じ(^-^)

-ポルトガル紀行(2013年夏)

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プロフィール

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武部好伸(タケベ・ヨシノブ)
1954年、大阪生まれ。大阪大学文学部美学科卒。元読売新聞大阪本社記者。映画、ケルト文化、洋酒をテーマに執筆活動に励む。日本ペンクラブ会員。関西大学非常勤講師。