武部好伸公式Blog/酒と映画と旅の日々

ケルト文化に魅せられ、世界中を旅するエッセイスト・作家、武部好伸。映画と音楽をこよなく愛する“酒好き”男の日記。

映画

パワーアップした第2弾『シャーロック・ホームズ シャドウゲーム』

投稿日:2012年3月12日 更新日:

イギリス・ロンドンで半年間、英語留学してきた教え子の倉田君(関大JP5期生)が昨夜、お土産のスコッチ・ウイスキー(シングル・モルトのBladnoch)を提げて、会いに来てくれました。
内定していた金融機関を“蹴って”、自分をもっと磨きたいと渡英。
現在、2回目の就活に取り組んでいます。
出発前に会ったときより、大きくなっていたように感じられました。
「イギリスで何を得た?」
ぼくの問いに彼はこう答えました。
「アホになれたのがよかったです」
Good~!!! 
これも「ギャップ・イヤー」のひとつと考えていいでしょう。
ベラベラ喋りすぎて、倉田君とツーショットの写真を撮るのをすっかり忘れていましたo(><)o
残念……。
ロンドンと言えば、名探偵シャーロック・ホームズ。
これまで何度も映画化されていますが、このシリーズは面白いですね。
パワフルな第2弾!!
     ☆     ☆     ☆     ☆     ☆
ホームズ(1)
(C) 2011 VILLAGE ROADSHOW FILMS (BVI) LIMITED
名探偵シャーロック・ホームズ。
知能だけでなく、身体能力も前面に出し、旧来のイメージを打ち崩した前作(2009年)が記憶に新しい。
それを上回る娯楽アクション大作に仕上がった。
2作目にして宿命のライバルを登場させ、シリーズの定着化を狙う。
原作者コナン・ドイルがホームズの連載小説を終わらせるために創作した人物、それが天才的な犯罪者モリアーティ教授(ジャレッド・ハリス)。
全ての面においてホームズと同等の才能を持っている。
世界各地で相次ぐ未解決事件とヨーロッパで起きる連続爆破事件の黒幕がその教授だとホームズ(ロバート・ダウニーJr.)が看破。
前段であっさりとモリアーティの素顔を明かす。
もっとじらしてほしかったが、全編、2人の全面対決とあって、そうはいかないのだろう。
ホームズ(2)
(C) 2011 VILLAGE ROADSHOW FILMS (BVI) LIMITED
新婚の相棒ワトソン(ジュード・ロウ)を巻き込み、カギを握るロマの女性シム(ノオミ・ラパス)を道先案内人として物語が展開する。
最大の見せ場、スイスの名滝ライヘンバッハファルでの決闘まで、疾風怒濤のごとき一気に見せ切る。
ガイ・リッチー監督の演出は今回もパワフル。
時折見せるスローモーション撮影がピリッと効果を出していた。
19世紀末の陰鬱な空気とホームズの吐息との絶妙なマッチングもいい。
1作目を見た時、ホームズとワトソンの配役が逆ではないかと思った。
しかし奇人ぶりをますますエスカレートさせる名探偵には、ダウニーJr. のすっ飛んだ演技が不可欠だと認識した。
頭脳戦から始まり、最後は腕力でカタをつけようと取っ組み合う2人。
推理ドラマのはずなのに、謎解きよりも活劇に重点を置いたのが素直に面白いと思う。
21世紀のホームズ。
次回作でどのように“進化”していくのか楽しみだ。
2時間9分
★★★
☆梅田ブルク7ほか全国ロードショー!
(日本経済新聞2012年3月9日夕刊『シネマ万華鏡』。ブログへの掲載を許諾済み。無断転載禁止)

-映画

執筆者:


comment

メールアドレスが公開されることはありません。 ※ が付いている欄は必須項目です

関連記事

カリスマ男を会話劇で丸裸に~『スティーブ・ジョブズ』

カリスマ男を会話劇で丸裸に~『スティーブ・ジョブズ』

5年前、56歳で世を去ったIT業界のカリスマ的人物を対話劇という斬新な切り口で捉えた。   関係者や家族と本音をぶつけ合う緊迫した場面に目が釘付けになる。   ダニー・ボイル監督の …

アニメ映画『ジョゼと虎と魚たち』~クリスマスに公開

アニメ映画『ジョゼと虎と魚たち』~クリスマスに公開

今日、アニメ映画『ジョゼと虎と魚たち』(12月25日公開)を試写で観てきました。   ぼくの大好きな作家、亡き田辺聖子さんの原作を大胆にアレンジし、池脇千鶴と妻夫木聡が共演した実写版(200 …

映画の地を訪ねて~兵庫・芦屋~「細雪」

映画の地を訪ねて~兵庫・芦屋~「細雪」

今日は雨。 これで桜が散ってしまうのでしょうね。 儚げ……。 散りゆく桜花を目にすると、いつも切なく思ってしまいます。 桜と言えば、『細雪』。 3年前、芦屋川を散策し、こんなエッセーを記しました。   …

大阪出身の藤元明緒監督、長編デビュー作『僕の帰る場所』を大阪アジアン映画祭で観ました!

大阪出身の藤元明緒監督、長編デビュー作『僕の帰る場所』を大阪アジアン映画祭で観ました!

大阪で開催中の第13回大阪アジアン映画祭。 初春のイベントとしてすっかり定着してきた感があります。 今年は何かと忙しく、1本しか観れていません。 その1本が昨夜、シネ・リーブル梅田で上映された日本・ミ …

シーリズ第24作~『007 スペクター』

シーリズ第24作~『007 スペクター』

「007」のブランド力は強烈だ。   53年間も続いてきたシリーズなのに、24作目の本作が封切られるや、気分が高揚する。   6代目ジェームズ・ボンドのダニエル・クレイグも4度目と …

プロフィール

プロフィール
武部好伸(タケベ・ヨシノブ)
1954年、大阪生まれ。大阪大学文学部美学科卒。元読売新聞大阪本社記者。映画、ケルト文化、洋酒をテーマに執筆活動に励む。日本ペンクラブ会員。