京の師走の恒例行事、南座の顔見世を観てきました。
市川海老蔵があの事件で出演できなくなり、片岡仁左衛門が代役を努めた『阿国歌舞伎夢華』は、坂東玉三郎とのゴールデンカップルが復活し、誠に艶やかな舞台となりました。
歌舞伎は役者でナンボの世界です。
ぼくとしては、海老蔵+玉三郎よりもはるかに満喫できたと思うております。
かつて江戸時代の大衆演劇が今や高尚演劇と化し、法外な(?)入場料をとるようになったことには、猛烈に反発を覚えます。
しかし劇場で生で芝居を観ると、とてつもない熱量が舞台に注がれていることを肌身で感じられ、正直、感動してしまいます。
きょうもテンションが上がりました。
シェークスピアも昔は猥雑で下世話な庶民の演劇でしたが、今では英文学の王道に君臨しています。
時代と共に世間の見方が変わってくるのでしょうね。
そのつどそのつど新しい文化が生まれ、過去の庶民的な文化が徐々に権威づけられていくのかもしれません。
まぁ、おおらかに歌舞伎と接していこうっと!
こんなことを、大阪への帰りの京阪電車の中で考えていました。
京都の南座で顔見世の歌舞伎を観て想ったこと
投稿日:2010年12月19日 更新日:
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