武部好伸公式Blog/酒と映画と旅の日々

ケルト文化に魅せられ、世界中を旅するエッセイスト・作家、武部好伸。映画と音楽をこよなく愛する“酒好き”男の日記。

その他 エッセー 台湾プチ旅行(2025.11.3~11.6)

台湾プチ旅行を楽しんできました~(*^o^*)

投稿日:2025年11月7日 更新日:

【1日目】

11月3日~6日、3泊4日の台湾プチ旅行をしてきました。

今年はあれこれとバタバタしていたので、ここでちょっと心身のリフレッシュをするためです。

毎年、1度は必ず行っていた海外へまだ行けていなかったし。

いつもは何から何まですべて自分でやり遂げる完全な個人旅行ですが、今回は邪魔臭くなり(笑)、フリーのパックツアー(HIS)を利用しました。

ホテル付きで安い!

実は台湾は初めてなんです。

台北だけですが、1895年〜1945年の50年間、日本統治下にあった「歴史」を体感できればと思って。

とはいえ、美味いモンを食べ、気の向くままブラリブラリと散策するつもりです。

台湾のエヴァ航空(EVA AIRWAYS)で関西国際空港から台北の台湾桃園空港へ。

フライト時間は2時間半。

着いた第一印象は……、全く違和感なし。

投宿したホテルは、ほぼ市内中心部のビジネスホテルっぽいホテルでした。

これで十分。

ただ、トイレで用を足した後に使ったトイレットペーパーを便器に流せず、金属容器に入れるのには参りました(笑)

さっそく、雨の中、地下鉄で台湾最古のお寺、龍山寺(ロンシャンスー)を参拝。

地下鉄は、大阪のそれとよく似ていて、すぐに慣れました。

旅の間、すべて地下鉄の1日パスを使って移動していたので、楽ちん、楽ちん。

龍山寺は仏教や道教のほか、100以上の民間信仰の神々を祀っているとかで、異色なオーラを放っていました。

日本の寺院と比べると、めちゃめちゃ派手ですわ。

   ☆   ☆   ☆   ☆

参拝後、近くにある萬華夜市へ。

台湾の夜市はオモロイですね。

その佇まいから、まさに日本の昭和丸出し。

活気があり、いっぺんに溶け込みましたわ〜(*^o^*)

あるエリアは、足つぼマッサージや風俗系の店が集中していて、レコード店からは城卓矢の懐かしのヒット曲『骨まで愛して』が流れてきたりして、何とも独時な雰囲気。

こういうのん好きです。

たまりませんわ(笑)。

晩飯は、飛び込みで入った熟年夫婦の店で、ビーフン+青菜の煮たモン+小エビのスープ。

全く言葉が通じないので、隣のおばちゃんが食べてるモンを指さしてオーダーしました。

味付けがあっさりしていて、めちゃめちゃ美味かった!

夜市の屋台や店は酒類を置いてないので、近くのコンビニで買ってきたビールを持ち込みました。

全くノープロブレムです。

お代金は、日本円で締めて約700円なり、えらい安ぅつきましたわ。

【2日目】

朝から小雨の中、まずは日本統治時代の象徴、総統府へ向かいました。

かつての台湾総督府です。

1919(大正8)年に建造された重厚なレンガ造りの建物。

館内を見学でき、日本語のガイドさんがわかりやすく説明してくれはりました。

戦前は日本の植民地経営を担った中枢部で、戦後は総統が執務を行う場として使われています。

国民党の一党独裁政権下は市民の立ち入りが禁止されていましたが、1987年の民主化で見学が許されたそうです。

館内を散策すると、やはり日本の匂いが感じられました。

このあと国立故宮博物館へ。

展示品数のあまりの多さにびっくり!

何せ中国の歴代皇帝の至宝、約69万点が収蔵されているのですから。

じっくり見るには、丸一日必要だとわかり、適当に見ることにしました(笑)

「硯」や「書」などの特別展示も行われており、博物館として真に一級だと思いました。

昼飯は、故宮博物館のレストランでピリ辛の特製牛肉ラーメン。

これまで体験したことのない風味で、ボリュームもありましたが、あっという間に完食できました。

あゝ、満足、満足。

しかし、伝票を見て、えっ!!!

高いわ……(日本円で2,500円!)。

このあと地下鉄を乗り継いで昆陽という駅で降り、日本統治時代の松山療養所の所長宿舎とスタッフの宿舎を見学しました。

ひと昔前の木造家屋でした。

周りはタワーマンションがそびえており、完全にそこは異空間として浮き上がっていました。

近くには都市開発から取り残された街並みがいくつかあり、たまらなく郷愁を感じさせられました。

いつの日か、無機質な町並みになっていくんやろうなぁ~と思うと切なくなりますね。

  ☆    ☆    ☆    ☆

台北観光といえば、『千と千尋の神隠し』(2001年)のモデルになった郊外の九份(チウフェン)が定番ですね。

オプショナルに九份ツアーが付いていたので、夕方から参加しました。

参加者はあちこちのホテルでピックアップした30人の日本人観光客。

こんな団体行動、半世紀ぶりかも(笑)

正直、好きではありませんが……。

大型バスで約40分揺られ、九份に到着すると、何と大雨!

山の町なので、雨が多いらしいですが、まさかこんな土砂降りとは……。

土産物屋でレインコートを買い、さらに傘をさして、赤いぼんぼりに照らされた階段をえっちらおっちら登って行きました。

確かに『千と千尋の神隠し』の世界観がそこにありました。

でも、屈指の観光地にしては、意外とすいている。

天気がよければ、観光客の数珠つなぎ状態になっていたそうで、ある意味、荒天でよかった。

雨中の九份はなかなか幻想的な光景でしたよ。

そういえば、ここは台湾映画の名作『悲情城市』(1989年)のロケ地やったなぁ。

そんなことを考えながら、居酒屋でビール・ブレイクをしていたら、集合時間まであと10分とわかり、あわてて店を飛び出しました。

よほど焦っていたのか、なぜか道に迷い、あっちへ行ったりこっちへ行ったり。

そのうち雨足がさらに強まり、清掃車に道を塞がれたりして、焦りのピークに。

アカン、えらいこっちゃ〜

そや、近道を教えてもろたらええねん。

そう思って、茶店の店員に訊き、傘をたたんで猛ダッシュ。

バタバタと階段を駆け降り、何とか1分遅れで集合場所に到着できました。

やれやれ。

ガイドさん、えらいヤキモキしてはりましたわ。

全身がびしょ濡れになり、体も冷えたけど、忘れ難いツアーになりました〜

【3日目】

朝、目覚めると、鼻の調子がおかしく、そのうち鼻水が止まらなくなりました。

昨夜の九份で雨に濡れたのが原因です。

鼻風邪ですがな。

熱が出なくてよかった。

鼻水が出るのを我慢して、午前中、ホテルからぶらぶら歩いて、戦前に古い問屋が建ち並んでいた迪化街(ティーホアチエ)へ向かいました。

今なおレンガ造りのレトロな街並みが残っており、何だか日本統治時代にタイムスリップしたよう。

オシャレなカフェや土産物店などに変わっている店が多い中、おそらく昔から続いている漢方薬や布地、菓子、乾物、工具などの店が健在なのを見て、ホッとした次第。

この新旧の融合が観光客を惹き付けているみたいで、日本のヤングのグループをよく見かけました。

アクセサリー店から出てきた女性3人組に訊くと、名古屋から来たというOLさんでした。

「台湾は4回目。この街の佇まいが好きで、毎回、来てます」

へ〜っ、えらいハマってはりますわ。

ヤバい、鼻の具合がますますヤバくなってきた。

そこで街中の薬店で買った鼻炎を服用しました。

ずっと歩きっぱなしで、さすがに疲れてきて、反射的に足つぼマッサージ店へ入っていました。

施術されると、いっぺんにリフレッシュ〜

ぼくはこちらにハマりそう〜(笑)

  ☆   ☆   ☆   ☆

その後、気持ちの良さから、鼻炎の薬のせいなのか、めちゃめちゃ睡魔に襲われ、ホテルに帰って爆睡。

目覚めると、ありゃ、午後3時半!

何と1時間半ほど眠ってしまいましたがな。

今日が実質的に最終日なので、シャキッと締めたい、そう思って地下鉄の終着駅、淡水(タンシュェイ)へ。

台北の中心地から北西22キロ、淡水川の河口に開けた町で、夕日の美しさで有名とガイドブックに書かれてあったので。

訪れてみると、まさにその通りでした!!

川辺の公園では、歌唱力を披露する自称シンガーたちが競うように熱唱していました。

みな年齢層が高いけれど、めちゃ上手い!



夕日を眺めていると、「台湾有事」とは対極的な、平和を絵に描いたような情景に心が癒されました。

夕日が完全に海に沈む直前、西の空が「ごんぼ色」に染まり、ぼくの生まれた龍造寺町が忽然と脳裏に浮かんできました(笑)

晩飯は、台北最大の夜市といわれる士林夜市で。

ここは若者が多かった。

夜市というより、祭りの夜店みたいな感じ。

屋台で念願の小籠包を口にでき、近くの酒場でハイボールも飲め、シャキッと締めることができました〜!

そしてほろ酔いで、ホテルに戻り、バタンきゅう~。

【4日目】

台湾プチ旅行、あっという間に帰国の途へ。

初めてなのに、どこか既視感があり、そこはかとなく懐かしさを感じさせる国、それが台湾でした。

心がくすぐらされるのは幼少期の情景であったのかも……。

日本統治時代の残滓がなぜか独時な温かみを伴って接してくれ、それらと思いのほか多く出会えたのには驚きました。

台湾はデジタル先進国とはいえ、「昭和」大好き人間のぼくには、すごく居心地のええ国でした。

違和感を全く抱かなかったから。

旅の間、街のさまざまな表情をスマホで活写しました。

それらを披露します。

蛇足……、コンビニはファミリーマートとセブンイレブンが競い合ってました。

ファミマが「全家」となっていて、妙に納得。

さらに蛇足……、今回、唯一悔いが残ったのは、一度も絶叫できなかったこと。

決まり事の「イェーッ 」なのに〜。

前日、淡水でやるつもりでしたが、あまりの夕日の美しさに見惚れ、すっかり忘れてました〜(笑)

そんなこんなで、実に有意義な旅になりました。

以上、旅のレポートでした。

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武部好伸(タケベ・ヨシノブ)
1954年、大阪生まれ。大阪大学文学部美学科卒。元読売新聞大阪本社記者。映画、ケルト文化、洋酒をテーマに執筆活動に励む。日本ペンクラブ会員。