フェイドアウト 日本に映画を持ち込んだ男、荒木和一
著者:東龍造 |
4年がかりで書き上げた渾身の処女小説です。初めてペンネームの東龍造(ひがし・りゅうぞう)を使いました。
125年前の明治29(1896)年、アメリカの発明王エジソンに直談判し、個人輸入した映写機ヴァイタスコープを使って、大阪の難波でスクリーン投影式映画(今日の映画)の本邦初上映を行った心斎橋の舶来品雑貨商、荒木和一の足跡を追った評伝風小説です。
フランスからシネマトグラフを導入した京都の実業家、稲畑勝太郎とのバトルと〈運命の糸〉を軸とした、非常にスリリングな内容になっています。
5年前に上梓した『大阪「映画」事始め』(彩流社)の第1章を膨らませたもので、映画がいかにして日本にもたらされたのかがよくわかると思います。