3日目(16日)
インドの列車に初めて乗りました!!
トリヴァンドラム中央駅から南のカニャークマリへの急行「KANYAKUMRI号」。
窓口で、「カニャークマリへ行きたい」と言うと、英語の堪能な女性スタッフがてきぱきとコンピュータをたたき、切符をくれました。
運賃は75ルピー(約150円)。
約83キロもあるのに、この値段とは驚き。
日本の物価からすれば、だいたい10分の1~7分の1くらいですが、とくに公共交通機関の運賃はほんとうに安いです。
でも、インドの人にとっては、75ルピーはそれなりに価値があると思います。
大阪から和歌山市の少し向こうくらいの距離ですから、近郊列車ですね。
はて、どの車両に乗ればいいのかわかりません。
切符には何も記されていません。
そのうち電気機関車に牽引された急行列車が到着しました。
ホームは結構、混み合っています。
列車が停まる前から、どんどん人が飛び降り、停車するや、降りる人よりも先にみな乗ろうとする。
すごい、すごい!
ひと昔前の大阪で見た光景です~(笑)
こら、アカン~!!
懐かしがっている場合ではありません。
このままでは乗れなくなる。
そう思って、すいている車両を探していると、一番後部の車両が比較的、混み具合がマシでした。
その車両に入り、空いている席にちょこんと坐りました。
すると、乗客からクスクスと笑い声が……。
いったい、何やねん??
キョロキョロしていたら、向かいの席に坐っていたおばちゃんがひと言。
「ここは女性専用車両です」
えっ!!
道理で、女の人ばっかりやった~(*_*)
このパターン、以前、大阪の地下鉄御堂筋線でもやったことがありますわ(笑)
「Sorry!!」
あわてて飛び降り、前の車両に飛び乗ったら、思いのほかすいていました。
ちょっと席を詰めてもらい、何とか腰を下ろすことができ、これでひと安心。
午前9時半発。
時間通りでした!!
いろんな人が乗ってはります。
商売人っぽい人、修行しに行く高校生、訳のわからん人……。
そのうち売り子が次々と登場。
チャイ、サモサ、揚げパン、まったく知らないパン様のモノなどなど。
車窓の風景は実にのどかです。
ヤシの木が生い茂る中、水田が広がっています。
水田を見ると、アジアなんだと思いますねぇ。
途中の駅から、イケメンの青年がぼくの横に坐りました。
完璧な英語(もちろんインド訛りがありますが……。
見るからにインテリジェンスが高そう。
訊くと、工科大学を出て、エンジニアをしているそうです。
ぼくが日本人だと知ると、日本のことについていろいろ質問されました。
彼も終点のカニャークマリまで行くと言っていたので、一緒に下車しました。
列車は45分遅れで、午後零時55分に到着。
3時間25分の鉄道の旅でした。
なんでこんなに時間がかかるねん~!?
でも、快適でした!
「宿は予約してるんですか?」
青年が心配してくれました。
「ノー、行き当たりばったりの旅です」
駅を出ると、眼の前にホテルがあったので、そこに泊まると言ったら、「えーっ!」と驚いていました。
カニャークマリはインド亜大陸最南端の地です。
旅の最初にここに来ることができるとは……。
胸が高まってきた!!!!