武部好伸公式Blog/酒と映画と旅の日々

ケルト文化に魅せられ、世界中を旅するエッセイスト・作家、武部好伸。映画と音楽をこよなく愛する“酒好き”男の日記。

その他 日記

けったいな電話のやりとり。つけ込み商法~!?

投稿日:2013年1月11日 更新日:

今朝、電話がかかってきました。

 

受話器の向こうははつらつとした声の女性です。

 

そのやり取りを再現します。

 

「おはようございます。東京の広報堂という広告会社の社員で、ホンダと申します」

 

「おはようございます」

 

「武部さんでいらっしゃいますか。『イングランド「ケルト」紀行』を書かれた方ですよね」

 

「はい、そうですが……」

 

「あのご本、素晴らしいですね。イギリスをあんなふうに斬った書物は見たことがありません」

 

「あ、あ、ありがとうございます」

 

「じつは産経新聞の1月16日付の朝刊の中ほどに1面を使って、『日本の美しい芸術特集』をいう大々的な広告を打つことになりました。大阪じゃなくて、東京の産経新聞ですが」

 

「へーっ、そうなんですか。でもイギリス絡みの本が、どうして『日本の美しい芸術特集』なんですか」

 

「えっ……、それは……、日本人の作家だからです。それはさておき、そのページに22名の作家先生のご本を紹介しようと思っています」

 

「ぼくがそのひとりに!?」

 

「そうなんです」

 

「えらい光栄ですな~」

 

「で、縦8センチ、横9・5センチのスペースに、ご本の表紙、その紹介文、先生のプロフィールを添えます。オールカラーですから、引き立ちますよ」

 

「わーっ、すごいですね」

 

「すごいでしょ。で、広告なので、当然、掲載料が派生するわけでして……」

 

「????」

 

「はい、広告ですからね」

 

「広告ですか……」

 

「はい、1件につき24万円です」

 

「えっ! 24万円ですか。高いのか安いのか……」

 

「これは安いと思います。なにしろ全国紙の全面広告なのですから」

 

「なるほど。で、出版社(彩流社)に声をかけはりましたか?」

 

「えっ、出版社ですか?」

 

「それは当然でしょ、こういう場合、著者に直接、言うのではなく、出版社に申し出るのが当たり前だと思いますよ」

 

「あのぅ、自費出版ではないんですか?」

 

「ちゃいますよ。ちゃんと出版社から出してもらっている商業出版です」

 

「……」

 

「さっき作家先生と呼んでくれはりましたけれど、作家先生なら自費出版しませんよ。どこからぼくの電話番号をお知りになったんですか?」

 

「……」

 

ガチャン。

 

途中から怪しいと思っていました。

 

ネットで広報堂を調べると、なにやら胡散臭い話がいっぱい載っていました。

 

確かに広告は掲載しているようですが、どうも臭い……。

 

みなさん、気をつけましょう。

 

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プロフィール

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武部好伸(タケベ・ヨシノブ)
1954年、大阪生まれ。大阪大学文学部美学科卒。元読売新聞大阪本社記者。映画、ケルト文化、洋酒をテーマに執筆活動に励む。日本ペンクラブ会員。関西大学非常勤講師。