武部好伸公式Blog/酒と映画と旅の日々

ケルト文化に魅せられ、世界中を旅するエッセイスト・作家、武部好伸。映画と音楽をこよなく愛する“酒好き”男の日記。

南インド・ケララ州紀行(2026年4月3日~13日) 日記

(4日目)南インド・ケララ州紀行

投稿日:

旅の4日目にして、初めて「えらいこっちゃ〜 」がありました〜!

コチ(コーチン)のバス・スタンドから北部のトリシェール(Thrissur)へバスで向かいました。

バス・スタンドとは、バス・ターミナルのことです。

ケララ州の公営バス(KSRTC)なので、2時間50分揺られても、運賃が99ルピー(約170円)〜!

公共交通機関はホンマに安い。

ここでも電子決済が役立ちましたわ。

さぁ、ここからです。

進行方向に向かって左側、窓側の席に座っていたんですが、トリシェールに到着間際、左足を伸ばした拍子に、前の座席の脚(鉄パイプ)と車体との隙間に足がスポッと入ってしまったんです。

わっ、挟まれ!!

抜こうとしたけど、なかなか抜けない〜(汗)

やがてバスが終点のバス・スタンドに着き、乗客が続々と下車。

ぼく1人だけ、必死のパッチで足を抜こうと足掻いてました。

焦れば焦るほど、取れない。

全身、汗でぐっしょり~(汗、汗)

「ヘルプ! ヘルプ!」

大声で車掌に伝えたのに、クラクションやエンジン音などの騒音で聞こえなかったとみえ、ぼくに気づかずに降りはりました。

アカン~(涙)

次に運転手に向かって大声を出すも通じず。

そのうちバスはちょっと離れた車庫に入りましたがな。

えらいこっちゃ〜!

バスに取り残された〜!!

運転手が降りようとした時、やっとぼくに気付き、

「何やってはるん?」

ジェスチャーで状況を説明すると、ゲラゲラ笑われましたわ。

こっちは必死やのに、もう。

中年の運転手さん、前の座席の下に這いつくばってぼくの足を押し出そうとするも、痛い、痛い、痛い!

「ちょっと待っときはなれ」

そう言ってバスから降り、しばらくすると何やら工具を手にした修理担当のイケメンお兄さんが来ました。

そのお兄さん、前の座席の下に潜り込み、「事故現場」をじっと見てから、ひと言。

「まずサンダルを脱いだらええんちゃいますのん」

せや、その通りや!

焦っていて、完全に思考回路がマヒしてましたわ〜(涙)

そして何とか左足をサンダルから外すと、足がスムーズに取れました。

続いてサンダルも。

しかしなかなか取れず、思いっきり引き抜いたら、足を引っかける布が取れてしまった!

しゃあない。

裸足なので、少し擦りむいたけど、ノープロブレム。

お兄さんに感謝し、お礼に日本の浮世絵の絵葉書を渡したら、えらい喜んではりました。

いや、内心、呆れてたんとちゃうやろか。

まぁ、脚を切断されずに済んでよかった、よかった。

そんなアホな、冗談です。ハハハ〜(笑)

   ☆    ☆    ☆    ☆

無事に下車し、バス・スタンド近くのホテルに飛び込みでチェックイン。

典型例なビジネスホテルでした。

1泊1200ルピー(約2000円)。

小ぎれいです。

ただし、エアコンがなく、天井の扇風機のみ、そしてトイレットペーパーもなし。

こちらのトイレはホースの付いた手動ウォシュレットでお尻を洗い、あとは自然乾燥なんです(笑)

でも、日本人のぼくはやはり洗浄したあと、お尻を拭きたいのので、トイレットペーパーを日本から持参してきてよかった。

さぁ、シャワーを浴びて、街を散策。

ここは内陸部なので、海岸に面したコチとは異なり、えらい暑いです。

日中は軽く40度を超えてます。

日差しもきつく、暑い、暑い〜!!

地方都市ながら活気があり、街のエネルギーも加味して、いっそう暑く感じられました(笑)

この町に来たのは、有名なヒンドゥー教の寺院を参拝するためでした。

破壊と創造の神シヴァを祀るヴァダックンナータンという寺院。

舌を噛みそうな名前ですね(笑)

町のど真ん中にある、何とも古風な寺院でした。

12世紀に建てられ、その後、改修が重ねられてきたそうです。

中に入ろうとしたら、僧侶に止められました。

「ヒンドゥー教徒以外はあきまへん」

そうなんや!

にわかにヒンドゥー教徒になろうと思ったけれど、無理ですわな〜 (笑)

近くにあるパラメッカヴ・バガヴァティ寺院もそうで、内緒で外から内部を撮影しました。

前回、訪れたお隣のタミール・ナドゥ州では長ズボンを履いていたら、どの寺院も参拝できたのに、ケララ州では戒律が厳しいんですね。

ガックリ、でもしゃあない。

そこでブッタンバッリという「嘆きの聖母聖堂」に足を向けました。

尖塔の高さが79メートルもあるアジアで一番高いゴシック様式の白亜の大聖堂です。

もちろんカトリックです。

中も立派!

十二使徒の上、キリストを抱くマリア像が実に美しい。

涼風がそよぎ、あっという間に爆睡。

結局、40分ほど眠ってしまった〜。

よくよく考えると、ケララ州では、あまりヒンドゥー教の匂いがしないんです。

なぜなら、キリスト教徒とイスラム教徒が多いから。

グーグルでインド全体の宗教割合を調べると⋯⋯。

ヒンドゥー教80%、イスラム教14%、キリスト教2.3%、シーク教1.7%、仏教0.7%。

しかるに、ケララ州では、ヒンドゥー教55%、イスラム教25%、キリスト教20%でした。

道理で納得〜!

キリスト教がかなり占めているんですね。

そのキリスト教は大半がポルトガル由来のカトリックで、19世紀からの英国系プロテスタント諸派はマイナーとか。

そういえば、フォート・コーチンでシリア正教会の教会を見ました。

イスラム教のモスクもあちこちに点在しています。

なるほど、ビーフを提供するレストランが多いわけです。

ヒンドゥー教では牛(白牛)はナンディといってシヴァ神が乗る神聖な動物なので、食べるのは御法度。

だから、野良牛を駆逐できないのですが、ケララ州では政策と相まって、宗教事情から街中で牛を見かけないんですね。

ホンマ、日本と違って宗教が日常生活に密着してますわ。

そして世の中、多様性が当たり前ですね。

-南インド・ケララ州紀行(2026年4月3日~13日), , 日記

執筆者:


  1. ごえべて より:

    足が外れてよかった!めちゃ焦ったでしょうね〜
    しかし噂通りトイレットペーパーないんですね
    インドにキリスト教会あるんですねー。鉄道、安くてビックリ!

    • admin より:

      ごえべえさま
      コメント、ありがとうございます。
      ツアーで行くホテルなら、トイレットペーパーがあると思いますよ。

      インドは多様性の国です。
      宗教もいろいろ。

      2015年と2018年の南インド紀行についてもブログをアップしています。
      お暇なときにご笑覧ください。

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武部好伸(タケベ・ヨシノブ)
1954年、大阪生まれ。大阪大学文学部美学科卒。元読売新聞大阪本社記者。映画、ケルト文化、洋酒をテーマに執筆活動に励む。日本ペンクラブ会員。