武部好伸公式Blog/酒と映画と旅の日々

ケルト文化に魅せられ、世界中を旅するエッセイスト・作家、武部好伸。映画と音楽をこよなく愛する“酒好き”男の日記。

スペインの女性作家、ロサ・モンテーロの小説『世界を救うための教訓』を読破!

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かつて味わったことのない小説を読みました。

スペインの女性作家、ロサ・モンテーロの『世界を救うための教訓』(彩流社)。

訳者の阿部孝次さんから謹呈されました。

ありがとうございます!

阿部さんは大阪生まれで、古巣新聞社東京本社の元記者。昨年、定年退職されました。

いつの頃からかご縁ができ、お互い本を上梓するたびに謹呈し合っています。

スペイン語が堪能で、これまでに何冊も訳本を出しておられます。

で、この本ですが、何よりも題名に惹かれました。

道徳っぽい内容かなと思いきや、首都マドリッドのいかがわしい地区を舞台にした、ダークな社会性に社会性に富んだヒューマンドラマでした。

妻をガンで亡くした中年タクシー運転手、その妻を診断したコンピューターゲーム中毒の医師、内戦から逃れ売春婦をしているアフリカの娘、アルコールにのめり込む元大学教授のインテリ女性……。

復讐劇を軸にして、彼らの生きざまがじわじわとあぶり出されていきます。

おどろおどろしいほど、すべて本音の世界……。

陰鬱な世界観で、やたら形容詞が多い独特な文体に当初、戸惑いましたが、そのうち妙に惹かれていきました。

難解であろう原文を、格調高い日本語に訳された阿部さんの力量に脱帽~!

忘れ難い小説と出会えました。

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プロフィール

プロフィール
武部好伸(タケベ・ヨシノブ)
1954年、大阪生まれ。大阪大学文学部美学科卒。元読売新聞大阪本社記者。映画、ケルト文化、洋酒をテーマに執筆活動に励む。日本ペンクラブ会員。関西大学非常勤講師。