武部好伸公式Blog/酒と映画と旅の日々

ケルト文化に魅せられ、世界中を旅するエッセイスト・作家、武部好伸。映画と音楽をこよなく愛する“酒好き”男の日記。

その他 講演・トークショー 阪神タイガース

昨日、ミスター・タイガース、掛布雅之さんとツーショットを決めました!

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日本一といわれている甲子園球場のグラウンド整備。

それを担う「阪神園芸」の名は世に知れ渡っていますね。

昨日、午後から神戸・元町の「よみうり神戸ホール」に駆けつけ、『阪神園芸と阪神甲子園球場~神整備の裏舞台を語る~』と題したトークショー(主催・大阪よみうり文化センター)を聴いてきました。

神戸の中華街のはずれにある読売新聞ビル内で、タイガース 甲子園の話とは何ともシュールでした~ (笑)

阪神園芸・施設部長の金沢健児さんと特別ゲストのミスター・タイガース、掛布雅之さんがいろいろ秘話を披露してくれ、実に刺激的なひと時を過ごせました~

まずは、金沢さんのお話。

「水撒きをきちんとできるのに3年かかります。水圧がすごくて、水の放出加減が難しいんです」

「選手や監督の要望で土を固めにしたり、柔らかくしたりしています。掛布さんや鳥谷さんは水を多めに撒いて柔らかくしていました。盗塁をしやすいように、一塁から4、5メートルくらいは固くしています。まぁ、これも本拠地であることの特典ですね」

「今のピッチャーマウンドは、以前にくらべて15センチ高くなっているので、雨が降ると、グラウンドに水が溜まりやすいんです」

「毎年、オフの1月に耕運機を使ってグラウンドを掘り返し、少し新しい土と入れ替えています。ぬか床とよく似た感じです(笑)。当初は神戸と淡路島の砂でしたが、のちに鳥取の大山の砂に変わり、今は鹿児島の土です」

「T字型トンボの摩耗が結構あって、大工さんのようにたまにカンナで磨いているんですよ」

「プロの試合の場合、グラウンドキーパーは全員で10人。高校野球だと、試合と試合の合間が30分あるんですが、シートノックなどで15分取られるので、わずか15分で整備せねばなりません。そのため、プロ試合の倍の20人でやっています」

……などなどです。

掛布さんの話も面白かったです。

「巨人の原は三塁の守備位置をころころ変えるので、守備についた時にスパイクの跡を消すのが大変でした。ぼくはいつも手で消してましたから。広島の衣笠さんはスパイクでガリガリやっていましたね」

「いつも『阪神園芸』さんに感謝の念を持って、グラウンドに入っていました。『阪神園芸』=甲子園のグラウンド整備と思われていますが、実際は公園の整備や街路樹の設置など幅広く業務を行っており、甲子園の仕事はほんの一部。だからこそ、甲子園のグラウンドキーパーの皆さんに何かチーム名をつけてほしいですね。ユニホームも新調して!」

来季の岡田阪神については……。

「守り重視の野球には大賛成です。打つ方は、外国人がキーポイント。やっぱり4番を固定させないと~ 」

「ぼくが監督なら、バッティングコーチに元広島の前田を招聘します。野球に向かう姿勢とセンスがずば抜けていますからね」

「ぜひ固定したメンバーで臨んでほしい。それが守備に反映し、エラーを減らせます。試合ごとに守備の選手が変わると、野手同士の阿吽の呼吸が取れなくなりますからね」

「内野手が一塁へワンバンで送球した時、一塁手が捕球できないと、たいがい内野手のエラーになるんですよ。阪神はこれが多かった。一塁大山でいくと、彼は捕球が上手なので、内野手の送球エラーをかなり防げるはず。赤鬼ブリーデンは断トツに上手かった  どんな悪送球でも楽々捕っていましたよ。バースですか? うーん、ワンバンを捕ってくれませんでした(笑)」

終了後、掛布さんのご本『阪神・四番の条件』(幻冬舎新書)を購入したら、サイン ツーショットの特典が付いてました~!

「掛布さん、ぼくは読売新聞の記者でしたが、生まれた時からのトラキチで、ジャイアンツが大嫌い。そのことが会社にバレ、クビになりました」

そう言うと、掛布さんは「えっ!」とびっくり。

「ウソですよ。自分から辞めました」

その返しに、爆笑してはりましたわ(笑)

ホンマによぉ喋る人で、場を盛り上げるのに長けている、気配り満点のお人でした。

何はともあれ、ミスター・タイガースと同じ空間を共有できてすごくうれしかったです!!

-その他, 講演・トークショー, 阪神タイガース

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プロフィール

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武部好伸(タケベ・ヨシノブ)
1954年、大阪生まれ。大阪大学文学部美学科卒。元読売新聞大阪本社記者。映画、ケルト文化、洋酒をテーマに執筆活動に励む。日本ペンクラブ会員。関西大学非常勤講師。