こんな骨太なジャーナリストがお隣の韓国にいるとは知らなかった。
政権批判の報道をしたことで不当解雇された公営放送局MBCのプロデューサー、チェ・スンホさんが独立メディア「ニュース打破」を立ち上げ、政権に寄り添って〈広報機関〉と化した放送局に容赦なくメスを入れていきます。
この人がメガホンを取り、その様子をあますことなく伝える社会派ドキュメンタリー映画『共犯者たち』が大阪・十三の第七藝術劇場で公開中です。
脱北者を「北朝鮮のスパイ」として拘束するおぞましい現実にチェ・スンホさんが迫る『スパイネーション 自白』も上映されています。
『華氏119』のマイケル・ムーアも真っ青になるほどの不屈の精神で、アポなし突撃取材を敢行し、政権のメディア介入や言論弾圧の実態を暴いていく過程が何ともスリリング。
この人、1年前にMBCに復職し、何と社長に選任されました!!
『タクシー運転手 約束は海を越えて』や『1987、ある闘いの真実』などジャーナリズムの本質を突く映画を連発している韓国ですが、日本ではこの手の映画が皆目作られませんね。
マスコミ関係者、メディア研究者、社会派映画に関心のある人は必見ですよ。