「おどりゃ わしらは人間だぞ なめるんじゃないぞ」
反戦・反核の漫画『はだしのゲン』のこのセリフが忘れられません。
『はだしのゲン』は漫画家、中沢啓治さん(1939~2012)が広島原爆による被爆体験を自伝的に描いた作品ですね。
ぼくが大学受験の浪人中、少年ジャンプに連載されたこの漫画を毎週、予備校からの帰りに書店で立ち読みし、すごい力(パワー)に引き込まれたのを覚えています。
半世紀以上経た今も読み継がれている不朽の名作なのに、描写が過激とかの理由で(?)、学校図書館で閲覧が制限されたり、平和教材から削除されたりしたのは全くナンセンス!

この漫画の誕生から現在までを大所高所から見据えたドキュメンタリー映画『はだしのゲンはまだ怒っている』をオンライン試写で観て、改めてそう実感しました。
英語版を作成した編集者、話芸で伝える女性講談師、アシスタントを務めた妻(ミサヨさん)、『はだしのゲン』に批判的なジャーナリスト……と、込山正徳監督が多岐にわたって取材していますが、一番、印象的だったのが平岡敬・元広島市長の証言。
「『はだしのゲン』は事実を描いているので、歴史修正主義者は見たいとは思わず、知りたいとも思わない。都合が悪いんですよ」
まさにその通り〜!!
世界から戦争がなくなるまで、ゲンの怒りは収まりません。
この映画は若い人にこそ観てもらいたい、心底、そう思いました。
14日から広島で先行上映、15日から全国順次公開。