武部好伸公式Blog/酒と映画と旅の日々

ケルト文化に魅せられ、世界中を旅するエッセイスト・作家、武部好伸。映画と音楽をこよなく愛する“酒好き”男の日記。

大阪

秋の大阪、ブラリ散策~♪

投稿日:2009年11月23日 更新日:

きょうは勤労感謝の日。労働を尊ぶ日に仕事をしてどないするねん~と勝手に理屈をこね、原稿を書くのをやめて、午後から大阪・福島のABCホールで開催されている大阪ヨーロッパ映画祭に出かけました。
きのうとはうって変わり、雲ひとつない快晴。小春日和です。
こんな日は歩くにかぎると、地下鉄を使わず、うちからテクテクと北へ~。結構、街中を歩いている人が目立ちました。
途中、立ち寄ったウツボ公園で、紅(黄)葉するケヤキに眼を奪われました。まだ緑の葉っぱがかなり残っていましたが、それらと絶妙なる彩りをかもし出していて……。
ケヤキの木
朝のウォーキングでしばしばこの公園に足を運んでいるのですが、よほどゆとりがないのか、ケヤキが色づいていることをまったく意識していませんでした。
モミジもサクラもいいけれど、ケヤキの紅(黄)葉はちょっと軽やかで、溶け込みやすい。しばし都心の秋の風情を満喫しました。
ウツボ公園をあとにして、土佐堀川に架かる常安橋のたもとでふと足が止まりました。この橋を渡ったところが中之島です。
中之島新旧
その中之島の河岸に軒を連ねる古めかしい家屋の向こうに、白亜の超高層マンションがそびえていました。そのあいだの空間をわが物顔で占拠する大阪科学館の斬新なモニュメント。
新旧が混在する独特な景観……。ホーッ、きょう初めてその面白さに気づきました。
ぼくが橋のたもとから立ち去ってから、NIKONとCannonの一眼レフをそれぞれ手にした、いかにもプロのカメラマンらしき2人づれの中年男性がおなじ光景を激写していました~!!
映画祭で、濃厚な家族模様を描いた『隣人』というスペイン映画を鑑賞。その余韻に浸りたくて、帰りも徒歩にしました。
「ヨーロッパの街並みは美しいけれど、家の中(人間関係)はドロドロ」
頭に残ったセリフを口のなかで反復しながら、先ほどの常安橋に差しかかったとき、赤々と燃える夕陽に一瞬、眼がくらみました。
夕陽ビル
ビルとビルとのあいだから強烈な光を放っていた太陽。それがしかし、どこか弱々しげで……。
晩秋やな~。

-大阪

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プロフィール

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武部好伸(タケベ・ヨシノブ)
1954年、大阪生まれ。大阪大学文学部美学科卒。元読売新聞大阪本社記者。映画、ケルト文化、洋酒をテーマに執筆活動に励む。日本ペンクラブ会員。関西大学非常勤講師。