武部好伸公式Blog/酒と映画と旅の日々

ケルト文化に魅せられ、世界中を旅するエッセイスト・作家、武部好伸。映画と音楽をこよなく愛する“酒好き”男の日記。

スリランカ紀行(2019.4.1~4.10)

スリランカ紀行(8)8日目~4月8日

投稿日:2019年4月13日 更新日:

旅の8日目、そろそろコロンボに戻らなあきません。

田舎町ウェッラワーヤからコロンボ直通のバスがあるんですが、何となく味気ない。

そこで、お世話になっている三輪タクシー(トゥクトゥク)のドライバー、モハメッドさんに相談すると、「エッラ(Ella)から列車で帰りなはれ」。

エッラは標高1500メートルの避暑地です。

エッラ行きのバス便が極めて少ないので、早朝、ゲストハウスをチェックアウト後、彼がトゥクトゥクでそこまで乗せて行ってくれました。

ありがたい❗

途中、昨日訪れたのとは別の大滝、バンバラガマ滝を見ることもでき、付加価値が付いた~(笑)。

もちろん、到着後、しかるべき運賃をお支払いしましたよ。

この避暑地は白人観光客だらけ。

何だかスイスにいるような錯覚に……😅

スイスの高山鉄道のようなエッラ駅

午前9時23分発のコロンボ行きの列車。

駅のプラットホームは観光客でびっしり。

標高1500~1800メートルの風光明媚な山岳地帯を走るため、人気があるのでしょう。

比較的新しいディーゼル機関車に牽引された列車が到着。

座れるかなと心配したけれど、停車した時、客車の乗り口がピタリとぼくの目の前に。

「アフター・ミー」と言わずに楽々、座れました~~👍

立っている人もいてはります。

何でこんなに運がええんやろ~、ちょっと不気味。

列車はスリランカ屈指の観光スポット、キャンディを経由し、コロンボへ向かいます。

到着時間を調べると、何と~~、午後6時57分~❗❗

つまり9時間半もかかるんです。

コロンボまでの距離が271キロなので……、う~ん、平均時速が30キロ~😣

確かにノロノロ、チンタラ運転ですわ。

ちなみに、2等の運賃は350ルピー(約210円)。

標高1774メートルの駅

今日は移動で1日潰れるけど、まぁ、しゃあない。

こうなったら腹を括って、列車の旅を存分に満喫しますわ~🙆

車窓からの情景は紅茶のプランテーション。

紅茶のプランテーション

大英帝国の遺産が今でも連綿と受け継がれています。

☆   ☆   ☆   ☆   ☆

その列車での出来事。

トイレに入って用を済ませてから、フック式のカギを上にあげようとするも、全く動かない❗

とことん固定してしまったみたい。

フックを下ろしたとき、強く押しすぎたのかな。

何度もフックを持ち上げようとしても、ピクリともしない。

完全にトイレに閉じ込められた~😣

えらいこっちゃ❗ えらいこっちゃ❗

ドンドン叩くと、外からドンドンと返ってきました。

でも、どうしようもできない。

この状況、わかりますか?

めちゃめちゃ焦りますよ。

このまま閉じ込められた格好でコロンボまで行かなアカンのか……。

パスポートや財布を入れたバッグを座席に置いたままやし~😨

ついに運に見放されたか……。

外から叩かれるドンドン、ドンドンの音が心臓にビンビン響き、額から脂汗。

半泣きになりながら、10分ほど「監禁」されていたら、列車がとある駅に停車。

そして発進した拍子にガタンと大きな音を立て、車両が揺れました。

機関車の場合、客車を牽引しているので、そうなります。

その直後、恐る恐るフック式カギを上げると、難なく解除できました~❗

まさに振動さまさまです~🙆

やれやれ。

額に汗を浮かべトイレから出ると、乗客が群がっていました。

一応、事情を説明したら、皆さん、納得してくれはりました。

もちろん、「カギは緩めにかけるように」とアドバイスして。

この悪夢のような体験で、列車のトイレがトラウマになりそう~😅(笑)

☆ ☆   ☆   ☆   ☆

9時間半におよぶ列車の旅を終え、コロンボに到着後、中心部のビジネスホテルに投宿。

列車の中でスマホを操り(トイレ監禁事件のあと)、ホテル検索アプリ「booking.com」で予約しました。

大都会の宿探しはこれに限りますね~😁

スリランカ最後の晩。

目の前にヒルトン・ホテルがそびえていました。

ヒルトンのオシャレなレストランで食事&バーでお酒をと思ったけれど、そんなん日本で体験できるし、梅田にもヒルトンがあるし、全然、オモロない~と即座にその計画を破棄。

そこで、ちょっと下町へ足を伸ばし、スリランカの居酒屋さんに入りました。

激辛のチキンと魚のフライをアテ(ツマミ、肴)にライオン・ビールをグビリ~🍻

こういう庶民的な雰囲気に浸ると、無性に「紅しょうがの天ぷら」と「タコぶつ」が食べたくなるんですが、そこはグッと我慢。

スリランカの人はよぉ喋りかけてきはります。

店の人もお客さんも~😁

サラリーマンが結構、多かったです。

日本人と知ると、皆さん、ほんまに愛想よくなりますわ。

かなりの親日派。

「日本で働いてましてん」

「日本の会社とビジネスしてますねん」

「日本人、好きゃわ~」

「こちらにある日本企業で働いてますねん」などなど。

こんな声を聞くと、うれしくなってきますね。

ほんま、素敵な夜になりました~🙆

-スリランカ紀行(2019.4.1~4.10)

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武部好伸(タケベ・ヨシノブ)
1954年、大阪生まれ。大阪大学文学部美学科卒。元読売新聞大阪本社記者。映画、ケルト文化、洋酒をテーマに執筆活動に励む。日本ペンクラブ会員。関西大学非常勤講師。