武部好伸公式Blog/酒と映画と旅の日々

ケルト文化に魅せられ、世界中を旅するエッセイスト・作家、武部好伸。映画と音楽をこよなく愛する“酒好き”男の日記。

ちょかBand

明日、ライブ~♪♪ ギターを始めた理由(わけ)

投稿日:2011年11月19日 更新日:

フライヤー縮小版
ちょかBandのライブがいよいよ明日に迫りました~!!
どんなステージになるのか、実はウキウキしています(笑)。
このライブのことを知った人から、よく聞かれるんです。
「武部さん、以前からギターやってはったんですか?」って。
なかにはこんな声も。
「全然、音楽と結びつかなくて……」
ひたすら映画とケルトとお酒、そんなイメージしかないのですかね~??(゜Q。)??
幼いころ、クラシック好きのオヤジがよくうちでベートーベンやらブラームスやらを流していたので、自然と音楽に親しみました。
今思えば、狭苦しい長屋でよくぞ大きな音でレコードを聴けたものだとびっくり。
おそらく町内にジャジャジャジャーンと『運命』が鳴り響いていたはずです。
まぁ、そのころは音楽を聞き流す程度です。
自分から意識して聴き始めたのは、グループ・サウンドがはやったころからでしょうかね。
懐かしいでしょ。
ぼくが小学校高学年のころ。
そのうちベンチャーズが日本で大流行しまして、いたるところ、テケテケテケテケ……ですわ~♪♪
今では信じられないんですが、音楽の世界とは無縁のように思えた2つ年上の兄貴(中学生)がダダをこねて親にエレキギターを買ってもらったんです。
のちに純然たる山男となる兄貴が、どうしてエレキギターなんぞに????
多分、ベンチャーズに刺激されたと思います。
ちょっとミーハー的なところがありますから。
兄貴はほんの少しギターを触っただけで、すぐにギブアップ。
そこでぼくにお鉢がまわってきました。
小学校6年のころだと記憶しています。
だから、ギターの初体験の相手はエレキギターだったのです。
でも、ぼくがそのギターをわけもわからずかき鳴らしていると、兄貴が「触るな!」とすぐに怒るので、いつしかギターから縁遠くなってしまいました。
そして中学に入ったころ、フォークソングがブームになっていました。
『帰って来たヨッパライ』のフォーク・クルセダーズ、『風』を大ヒットさせたはしだのりひことシューベルト、『受験生ブルース』の高橋ともやらが脚光を浴びていました。
ぼくはしかし、PPM(ピーター・ポール&マリー)、ジョーン・バエズ、ブラザーズ・フォー、ボブ・ディランらの外国のフォークに惹かれたんです。
英語で歌っているのが、なんともカッコよくて~(^o^)v
教室の後ろでギターを弾いている男子は女の子にキャッキャッ言われている。
それを羨ましげに眺めていたぼくは、「モテたいがため」にギターを弾こうと決意しました。
男子がギターを弾き始めた理由の99%はぼくと同じだと思いますよ。
で、兄貴が買ったあのエレキギターを引っ張り出したのですが、フォークとエレキはやはり合わない!!
みなアコギ(アコースティック)でしたからね。
そこで親に泣きつき、ナイロン弦のガットギターを買ってもらいました。
フォークギターにすればと思ったのですが、ぼくの友達がガットギターの方が弾きやすいとアドバイスしてくれたので。
小さな手のぼくには、幅の広いガットギターはこの上もなく弾きづらかった。
それでもめげず、中学時代はそのギターで一生懸命、コードを覚え、みんなでフォークソングを合唱していました。
今でも、PPMの曲はコードを覚えています。
そのうち右手で弦をつま弾くアルペジオも習得でき、有頂天に!!
でも、肝心の女の子にモテるという恩恵を授かるには至らなかった……o(><)o
下心を持つのはアカンと悟ったのです(笑)。
あのエレキギターはその後、行方知れずと相成りました……。
どこに消えたのか、さっぱりわからないんですよ。
兄貴が、山登りの費用ほしさに売り払ったのかな??
こんど会ったときに確認しとこっと。
以前にもブログで書きましたが、高校に進学してからビートルズの洗礼を受け、エレキギターを弾きたいという欲望が高まってきました。
周囲の者も同じで、エレキを学校に持ってくるヤツらが増えてきました。
そうなると、天邪鬼のぼくは反発し、アルバイトで稼いだお金であえてフォークギターを買い求めたのです。
当時はアコギという表現はなかったように思います。
ズバリ、フォークギター~♪♪
聞いたこともないメーカーのギターでした。
このあと長い期間、所有していたのに、名前も忘れました。
人間って、薄情ですね。
たしか7000円ほどで買ったと思います。
音は悪かった……。
でもボディに付けられた黒いピックガードが何ともまばゆく映り、一歩、前進できたと感慨に耽りました。
それを高校時代通して弾きまくっていました。
高校3年生の文化祭では、友人のY君とデュオでステージに上がり、ニール・ヤングの『テル・ミー・ホワイ』と『ハート・オブ・ゴールド』、そしてビートルズの『恋に落ちたら』を披露。
IMG_1361
(高校の卒業アルバムから。右側です。接写したので、写りが悪い!!)
ギターの腕前より、ハーモニーを主眼にして熱唱したら、結構、受けましたよ~♪
Y君はハモるのが得意でした。
そのあと日曜日になると、学校の教室でエレキギターを持っている連中とよくセッションしていました。
もちろんぼくはエレキを借りて演奏していました。
レッド・ツェッペリンとかローリング・ストーンズとか。
誰かがイントロを弾き始めると、ごく自然に曲ができていきました。
そしてブルースも~!!
他の連中はマセていましたね~。
高校生ですでにブルースを知っていたのですから。
「3つのコードだけで、曲ができるんや」
そう言って、順番を決めてアドリブでリードを弾きこなしていた。
ぼくはただただ見惚れるだけ。
さっそくブルース界の大御所、B・B・キングのアルバムを買ってきて、自宅でアコギを弾きまくった。
そのうちアドリブで指がしなやかに動くようになってきましてね。
音楽の神サンがぼくに与えてくれた技術なんだと勝手に解釈しています。
何か脱皮できたような感じ。
そう思いました。
と同時に、卒業です。
浪人中も、相変わらずフォークギターで気晴らしにあれこれと弾いていました。
大学に入ると、だんだんブルースとジャズに傾倒。
いつしかジャズをギターで弾きたいと思うようになり、独学で頑張ったのですが、挫折!
それまでの奏法と全然、ちゃうもん、太刀打ちでけへん。
ジャズ・ギターはその道のプロに教えてもらわないとアキマセンわ。
いっぺんにやる気が失せ、気がつくと、映画の世界にのめり込んでいました。
社会人になってからは、仕事が忙しくてほとんどギターを手にすることはなくなりました。
まだあのフォークギターを持っていました。
でも、弦を変えないまま放置していたので、ネックが反り返ってくるし、一度、床に落としてボディがはがれ、ボンドでくっつけたこともあります。
当然、音質は悪くなります。
それでも、買い換える熱意すら失せてしまって……。
たまに弾こうとしても、すっかり指のマメがなくなってしまっており、痛くてすぐに断念。
こうなれば、疎遠になり、ギターは粗大ゴミ化しつつありました。
5年前、今のうちに引っ越したとき、その愛用のギターをついに廃棄しました。
もうギターとは縁がないんやと自分に言い聞かせて……。
ちょっと感傷的になりましたm(__)m
それが3年前、2008年の11月、試写室でローリング・ストーンズのライブを活写したドキュメンタリー映画『シャイン・ア・ライト』(マーティン・スコセッシ監督)を観て俄然、血が騒ぎました!!
IMG_1364
ミック・ジャガー、キース・リチャード、ロン・ウッド、チャーリー・ワッツ。
ステージ上でエネルギーを発散させる彼らがめちゃめちゃカッコよく、完全に打ちのめされた~!!!!!
で、よくよく考えたら、ストーンズのメンバーはぼくより10歳ほど年上。
なのにあんなに若々しい。
〈オレはなにやってんねん!!〉
無性に自分が腹立たしくなり、同時にギターをもう一度、手にしたいという気持ちがめらめらと湧き立ってきたのです。
このとき顔が紅潮したのをはっきり覚えています。
音楽や!
昔やってた音楽に浸りたい!
試写のあと、感動と興奮を引きずったまま自宅近所の中古ギター屋に駆けつけ、ヤマハのアコギをゲット。
IMG_1362
FG-150という国産第1号の代物です。
まさに衝動に突き動かされたといった感じ。
それから第2のギター人生が始まりました(大そうな!)。
ちなみに、その年の外国映画のベストワンを、迷わず『シャイン・ア・ライト』にしました。
そんな人、だれもおれへんかった。
しかしぼくの人生に計り知れない刺激を与えてくれた映画なので、当然です!!
というわけで、ギターを再開。
でも大学3年生のころから実質的にギターを弾いていなかったので、約30年間のブランクがあります。
当然、弦を押さえると、指が痛い。
何度も諦めようと思ったこともあったけれど、ギターを弾くこと自体が楽しくて、楽しくて~♪♪
半年ほど経つと、指に懐かしのマメができ、指の動きも速くなってきました。
そうなればシメタもの。
ビートルズを中心に青春時代にはまったサウンドを弾きこなせるようになってきて。
弾けるにつれ、若さが戻ってくるというか、気持ちが高揚するんですよ。
まぁ、同時にランニングもやり始めていましたから、相乗効果でしょうかね。
昔よりも巧くなっているのかも……。
そんな手ごたえを感じた昨年の暮れ、思い切ってギブソンのエレハコ(エレクトリック。アコースティックギター)を買っちゃいました~!!
IMG_1363
GIBSON-J160E。
ビートルズがアルバム『ラバーソウル』を出した1965年当時、ジョン・レノンとジョージ・ハリソンが弾いていたギターと同じタイプのもの。
はっきり言います、ええ音します~♪♪
世界で一番好きなモノ~(^o^)v
それからますますギター熱が高じ、今に至ったというわけです。
IMG_1357
とにかく好きで弾いている!!
ギターに触っていると、ほんとうに気持ちが落ち着く。
夢中になれる自分が好きです。
その思いを明日のライブで目一杯、ぶつけるつもりです。
ミスしても気にせぇへん。
開き直って、ステージに上がります。
テクニックを披露するんじゃなくて、ギター愛と音楽愛を発散させたい、それがぼくの正直な気持ちです。
もう完全に青春のノリですね~(笑)
アホやな~と思う。
でも、ええやん、アホで。
と言いながら、年齢相応の大人っぽい渋いサウンドも演奏しまっせ~♪
全15曲~!!
休憩を入れて、2時間強。
初ライブにしては、異常なほどのボリューム。
無謀とちゃいますか~という声も聞いております。
でもそれを承知で、果敢にやるのがちょかBandです(笑)。
ローリング・ストーンズがぼくの心に火をつけたのに、どういうわけか彼らの曲が入っていませんし、ケルト文化に魅入られているのに、アイリッシュ音楽などケルト系のサウンドもありません。
まぁ、よろしいやん。
ビートルズ、ブルース、フォーク、歌謡曲、そしてオリジナル(5曲!)。
節操のないのが持ち味です。
以上、ぼくのギター歴を長々と綴りました。
明日ライブに来られる人、よろしくお願いします(^_-)-☆
何分、素人ゆえ(言い訳や~!!)、そんなに巧くありませんが……。
とにかく、楽しい時間を一緒に過ごしましょう~♪♪♪

-ちょかBand

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プロフィール
武部好伸(タケベ・ヨシノブ)
1954年、大阪生まれ。大阪大学文学部美学科卒。元読売新聞大阪本社記者。映画、ケルト文化、洋酒をテーマに執筆活動に励む。日本ペンクラブ会員。関西大学非常勤講師。