武部好伸公式Blog/酒と映画と旅の日々

ケルト文化に魅せられ、世界中を旅するエッセイスト・作家、武部好伸。映画と音楽をこよなく愛する“酒好き”男の日記。

映画

珠玉の映画『大統領のケーキ』、10日公開~(*^o^*)

投稿日:

今なお中東ではアメリカとイランの間でいろいろ問題がくすぶっていますが、あの湾岸戦争から早、35年が経つんですね。

サダム・フセイン大統領の独裁政権下、イラクのクウェート侵攻を発端に、アメリカ主導の多国籍軍との間で起きた戦争でした。

先日、オンライン試写(配給・松竹)で観た映画『大統領のケーキ』(イラク=米=カタール合作)は、戦争と食糧不足に苦しむ当時(1990年代)のイラク社会を見事に活写していました。

フセインは、自身の誕生日に大統領を祝うケーキを作るよう、全国の学校に命じていたんですね!

アンビリーバブル!!

とある小学校で、くじ引きによって「ケーキ係」に指名されたのが9歳の女児ラミアでした。

両親をなくし、祖母との2人暮らしです。

家は貧しく、ケーキの材料(小麦粉、卵、ミルクなど)を買うゆとりは全くありません。

しかし、“名誉ある” 係なので、何としても材料を入手せねばなりません。

家財を売って換金するも、いろんなトラブルに巻き込まれ、必死になって町を駆け回るラミア。

あゝ、何と涙ぐましい、あゝ、何といじらしい。

イラク映画界の新鋭ハサン・ハーディ監督の実体験をベースに作られた映画です。

熱狂的にフセインを称える国民……。

とりわけ学校教育で“洗脳”された子供たちが大統領の顔写真をあしらったTシャツを着て、神を崇めるように歓呼しているシーンには戦慄が走りました。

独裁は絶対にアカン~と改めて実感させられました。

この珠玉の物語は、10日から全国で公開。

-映画

執筆者:


comment

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

関連記事

スコッチウイスキー+人生讃歌~『天使の分け前』

スコッチウイスキー+人生讃歌~『天使の分け前』

© Sixteen Films, Why Not Productions, Wild Bunch, Les Films du Fleuve, Facebookですでに投稿しましたが、ブログでも同じ文面 …

『ジョニーは戦場へ行った』……忘れ得ぬ反戦映画

『ジョニーは戦場へ行った』……忘れ得ぬ反戦映画

  めちゃめちゃ厳しい映画!  これまでぼくは数え切れないほど銀幕と向き合ってきたが、心底そう思えたのがアメリカ映画『ジョニーは戦場へ行った』(1973年)だった。 学生時代にこの映画を観たとき、あま …

生誕100年 木下惠介監督全作品上映~!!!

生誕100年 木下惠介監督全作品上映~!!!

黒澤明監督と並び称される日本映画界の巨匠、木下惠介監督(1912~1998年)。   生誕100年を記念し、21日~9月7日、大阪・九条のシネ・ヌーヴォで全作品49本が一挙上映されます。   …

22日(土)、ABCテレビ朝のワイド番組『おはよう朝日です』に出演します~(^_-)-☆

22日(土)、ABCテレビ朝のワイド番組『おはよう朝日です』に出演します~(^_-)-☆

ちょっとお知らせです。 22日(土)、朝日放送(ABC)テレビ朝のワイド番組『おはよう朝日です』に出演することになりました~😁 オススメのお正月映画の紹介です。 映画評論家ではないし、 …

映画パブリシスト、岸野令子さんの新刊『ニチボーとケンチャナヨ』が出版されました!

映画パブリシスト、岸野令子さんの新刊『ニチボーとケンチャナヨ』が出版されました!

関西の映画界でこの人を知らないとモグリと言われている女性がいます(笑)。 岸野令子さん。 映画の配給・宣伝会社「キノ・キネマ」の代表で、ベテランの映画パブリシストです。 ぼくが映画に没頭していた学生時 …

プロフィール

プロフィール
武部好伸(タケベ・ヨシノブ)
1954年、大阪生まれ。大阪大学文学部美学科卒。元読売新聞大阪本社記者。映画、ケルト文化、洋酒をテーマに執筆活動に励む。日本ペンクラブ会員。