武部好伸公式Blog/酒と映画と旅の日々

ケルト文化に魅せられ、世界中を旅するエッセイスト・作家、武部好伸。映画と音楽をこよなく愛する“酒好き”男の日記。

音楽

ジェフ・ベックにカッコよさを見た~♪

投稿日:2009年2月19日 更新日:

ジェフ・ベック
ややうつむき加減に、ひたすらギターを弾きつづけるジェフ・ベックの姿に、ぼくはずっと見惚れていました。相変わらずの痩身で、ロングヘア。とても64歳とは思えないほど若々しかった!
ベース(女性ベーシストのタル・ウィルケンフェルド)、ドラムス(ヴィニー・カリウタ)、キーボード(デイヴィッド・サンシャス)を率いての来日公演。大阪厚生年金会館の大ホールは中年の観客ばかりと思いきや、若者も結構いて、意外なほど年齢層に幅がありました。
愛用のギター(フェンダー)に魂をぶつけていたベック。メンバー紹介以外いっさいマイクの前に立たず、トークもヴォーカルもない、ただただ演奏を聴かせるステージでした。ロック、フュージョン、ジャズ、ブルース……。ジャンヌなど関係ないと言わんばかりの超越したサウンドに会場は包まれていました。
正直、ぼくはジェフ・ベックのファンではありません。学生時代はそれほど聴いたこともなかったし。だから今夜のコンサートでも、ビートルズの『ア・デイ・イン・ザ・ライフ』のほかはなんの曲なのかさっぱりわからなかった。
でも、そんなこと関係なく、ひじょうに満足度の高い内容でした。ふつうのロックのコンサートとはちがって、観客をノラせず、たっぷり聴かせる、そんなふうでした。
卓抜したギター・テクニックをもつ人ですが、べつだんこれ見よがしにそれを披露していたわけでもなく。ぼくにはギターが歌っているように感じられましたが……。
へんに媚を売らず、ギターひと筋に歩んできたジェフ・ベックの生き方がたまらなくカッコ良く思えました。枯れた味わいではなく、まだまだ進化しそうな雰囲気。ぼくのちょうど10歳年上。10年後にはあんなふうになろうと心に誓いました。
21、22日、さいたまスーパーアリーナでエリック・クラプトンと共演するそうですが、この人はきっと自然体でステージに立っているはずです~♪

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プロフィール

プロフィール
武部好伸(タケベ・ヨシノブ)
1954年、大阪生まれ。大阪大学文学部美学科卒。元読売新聞大阪本社記者。映画、ケルト文化、洋酒をテーマに執筆活動に励む。日本ペンクラブ会員。関西大学非常勤講師。