今夕、詩人で映画評論家の故杉山平一さんのお通夜に参列してきました。
明日の告別式は、必見試写があるので行けないから。
会場は阪急西宮北口駅のすぐ近くでした。
文学と学界関係者が多く、ぼくの知人はほんのごくわずがでしたが、篠田正浩監督が献花されているのを見て、なぜかホッとしました。
通夜の前に杉山さんの足跡を紹介する映像が流されました。
実業家(家業の経営)、大学の先生、詩人、映画評論家。
4足のワラジを履いて、人生を歩いてこられたことがわかりました。
一番驚いたのは、97歳で亡くなった今年3月、新しい詩集『希望』を出され、現代詩人賞に選ばれたこと。
その授賞式を6月に控え、上京するのを楽しみにしながら他界されたことが何よりも残念でした。
それにしても、97歳といえば、ぼくより40歳も年上。
なのに、亡くなる直前まで試作への意欲を持ち続けられた。
すごいとしかいいようがありません!!
映画も身体が動く間は、試写室へ来られていました。
死ぬまで現役を貫きはりました。
ほんまにあっぱれです!!!
考えるに、詩も映画も好きで好きでたまらなかったのでしょうね。
永眠された杉山さんのお顔は、それはそれは穏やかな表情でした。
これまで接してきた男性の中で、杉山さんほど温厚で、品のある方はいませんでした。
そんなキャラクターと生きざまがすべてお顔に表れていました。
何か、めちゃめちゃ刺激をもらえ、お通夜の帰り、俄然、元気になったほど。
これからなんや、ぼくの人生は!!
ぼちぼちやろっと(^o^)v
杉山さん、ありがとうございます!!
合掌……。
最後に、またまた杉山さんの詩を--。
『案の定』
思いがけない報せでした
とんでもない人に会いました
予想外の結果でした
意表を突かれました
不意の出来事でした
「案の定」がさびしそうにしている
☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆
もう一篇。
『理想』
思いを 高く
これみよがしに
頭上にかかげ
ふりかざしたまではいいが
それを まっすぐ
一直線に
ビューンと
投げおろしてきた
受ける私は痛くてつらい
☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆
この感性、たまりません。
生涯現役の重み~故杉山平一さんのお通夜に参列して
投稿日:2012年5月21日 更新日:
執筆者:admin