武部好伸公式Blog/酒と映画と旅の日々

ケルト文化に魅せられ、世界中を旅するエッセイスト・作家、武部好伸。映画と音楽をこよなく愛する“酒好き”男の日記。

スペイン・アンダルシア紀行(2019年9月2日~12日)

スペイン・アンダルシア紀行~3日目(9月4日)

投稿日:2019年9月13日 更新日:

次の目的地は西方の英国領ジブラルタル。

マラガからバスで2時間40分揺られてラ・リネアへ、そこから歩いてジブラルタルに入国します。

午前8時45分発のバスに乗るつもりが、街中のバールで朝食(カフェ・コン・レ・チェ=ミルク入りコーヒークロワッサン)を取ってからにわかに眠たくなり、ホテルの部屋でうとうと~。

目覚めると、午前9時。

わっ、しもた~! バスに乗り遅れた~!!

しかし、このくらいでは「えらいこっちゃ~」になりません。

免疫力が高まってますから(笑)

次の便は2時間半後の午前11時半なので、それまでの時間を有効活用し、市場とワイン博物館を見物しました。

バスに乗り遅れたからこそ、こういう特典がついたんや~と前向きに考えやなやってられません~(笑)

市場はやはり興味深いところです。

思いのほかクリーンでした。

店を眺めるだけで、時間がどんどん過ぎていきますね。

適当に切り上げ、マラガ地方のワインの歴史と現況を解説するワイン博物館に足を向けました。

開館直後なので、見物客はぼく1人だけ。

見終わってからの試飲で、2人のスタッフと、英語と翻訳アプリを使ってワイン談義に華が咲きました。

以下、キーポイントになるやり取り。

ぼく「マラガでシェリー酒のない店があったけど、なんで?」

スタッフ「そら、シェリーはヘレス・デラ・フロンティーラ地域の特産ワインやから。アンダルシアのワイン=シェリー酒とちゃうんですよ」

ぼく「へ~っ、そうなんや」

スタッフ「マラガでは赤ワインがメイン。みな豊潤ですよ。白の次は赤、いきましょか」

2杯まで無料、それ以上は1杯1ユーロなのに、赤ワインを次から次へと注いでくれ、いろいろテイスティングさせてもらいました~(^_-)-☆

あっという間にほろ酔い状態。午前中から飲むと、よぉ回ります~(笑)

ワインを買わずにごめんなさいね。

気がつくと、バスの時間が迫ってきたので、あわてて足早にバス・ステーションへ向かい、切符を買ってバスに乗ろうとした時、「わっ、しもた~」。

コイン・ロッカーからトランクを取り出すのん忘れてた~( ;∀;)

ふと2か月前、飛騨高山から名古屋行きのバスで同じことをやり、バスの運行を止めてしまったことが脳裏によみがえってきました。

あの時も日本酒の試飲で飲み過ぎて頭がボケ~ッとしてましたわ。

今回はワイン~🍷

全然、学習してまへんな。

でも、出発前でよかった。

この時はあわてていたので、翻訳アプリを使えず、運転手さんに「すんません、ロッカーに荷物、荷物」と思わず日本語で言うたら、呆れ顔で理解してくれはりました。

こんな乗客、いてはるんですわ、きっと~。

まずは席を確保し、コイン・ロッカーへダッシュ~

今回の旅行もよぉ走ってます~(^^;)

バスに乗る前は絶対、お酒の試飲はしたらアカンと頭に叩き込んだけれど、また忘れるやろな~(笑)

    ☆     ☆     ☆     ☆     ☆

約1時間でラ・リネアに到着。

下車し、南へ少し歩いていくと、ジブラルタルの岩山「ザ・ロック」(標高426m)がそびえていました。

文句なく壮観です!!

入国管理室でパスポートを見せるのですが、審査官はあくびばかりしてはって、パスポートを見てくれません。

めちゃめちゃええ加減でしたわ~(笑)

国境を越えると、そこはイギリス(UK=連合王国)。

そのすぐ先が飛行場の滑走路で、たまたま小型ジェット機が離陸するところだったので、遮断機が下ろされ、横断が中断、しばし待機しました。

地中海に細長く伸びた半島、ジブラルタルの広さは650ヘクタール。

大阪の門真市の半分ほどの面積です(何でいきなり門真が出てくるねん~)。

そこに約3万2000人が暮らしてはります。

土産物屋で買った絵葉書

イギリスがスペイン王位継承戦争に勝利した1713年以来の海外領土です。

300年以上経った21世紀にヨーロッパの中に「植民地」があるのはやっぱりおかしいですね~??

「ウインストン・チャーチル通り」などの通り名や地名、表記はすべて英語、パブ、赤い電話ボックス、街並みの佇まい、英国式の電気のコンセント……、どれをとってもイギリス。

ただし、車は本国とは異なり、スペインと同じ右側通行。

英国ポンドはもちろん、ユーロも使えますが、レートが悪いみたい。

「ジブラルタル・ポンドに替えるのが邪魔くさかったら、クレジットカードを使いなはれ」とホテルの人にアドバイスされ、それを実行しました。

クィーンズ・イングリッシュがあちこちから聞こえてきますが、スペイン語も結構、よぉ耳にします。

ユニオンジャック(英国旗)とジブラルタル旗がはためくメインストリートは大賑わいでした。

白人観光客は大概、イギリス人です。

彼にとっては海外旅行ではなく、国内旅行になります~(笑)

ホテルにチェックイン後、ケーブルカーを利用して、岩山の山頂へ登りました。

そして、地中海をはさんで20数キロ先のアフリカ大陸に向かって、「イェーツ~ 」と大声で叫んできました。

後ろにアフリカ大陸が薄っすらと見えています

これで旅の1つの目的を達成~!!

20年前に来た時、絶叫するという発想がなかっただけに(笑)、ほんまに気持ち良かったです。

山頂で飲んだジブラルタル・ビール(実はマン島産)もgoodでした~(^_-)-☆

岩山には悪名高い野生猿が生息しています。

20年前、ポテトチップスを食べてたら、いきなり飛びかかってきたのを覚えてます。

箕面の猿よりたちが悪い~。

ところがこの日、目にした猿は妙にお上品で、おとなしかったです。拍子抜け~(#^^#)

何でやろ?

鎮静剤を投与されたのかな?

岩山には廃墟となったイギリス軍のトーチカ跡が残っています。

大英帝国の残滓ですね。

街中は午後6時を過ぎると、本国と同様、パブ以外は店じまいし、閑散とします。

人通りがなくなり、閑散と……

スペインとは真逆、 物足りまへんな~。

やっぱりイベリア半島の中では浮いており、何ともけったいなとこですわ。

夜は、パブでラガービールとフィッシュ&チップス。

モルト・ビネガーをドバッとかけて食べていると、イギリスにいるような錯覚に陥りますね。

これまで食べたフィッシュ&チップスの中で一番うまかった。

パブのお兄さんに訊くと、当たり前のことですが、地中海産のタラとのこと。

イギリスで食されている北海産よりもはるかに味が引き締まってました。

テレビは、本国のEU離脱問題のニュースばかり流しています。

離脱する10月末から、入国審査官はあくびをしてられないでしょうね。

「岩山から猿がいなくならない限り、イギリス統治が続く」

こんな言い伝えがありますが、ジブラルタルは一体どうなることやら?

-スペイン・アンダルシア紀行(2019年9月2日~12日)

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プロフィール

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武部好伸(タケベ・ヨシノブ)
1954年、大阪生まれ。大阪大学文学部美学科卒。元読売新聞大阪本社記者。映画、ケルト文化、洋酒をテーマに執筆活動に励む。日本ペンクラブ会員。関西大学非常勤講師。