武部好伸公式Blog/酒と映画と旅の日々

ケルト文化に魅せられ、世界中を旅するエッセイスト・作家、武部好伸。映画と音楽をこよなく愛する“酒好き”男の日記。

デンマーク&北ドイツ紀行(2017年9月4日~14日)

(17)デンマーク&北ドイツ~ハンブルクの「ビートルズ聖地」へ

投稿日:2017年9月16日 更新日:

ハンブルクでブラームス博物館の次に訪れたのは、同じ音楽でも全くジャンルの異なるビートルズの関連スポットです~🎵

ブラームス博物館から西へ20分ほど歩いていくと、何ともいかがわしい地区に達します。

世界的にも名高い歓楽街レーパーバーン(Reeperbahn)。

40数年前の学生時代はそれこそ風俗の極致でしたが、今では少しは「健全」になっていました(笑)

それでも、こんなお店が軒を並べているので、女性や子供は行くのを控える方がええと思います~😅

ビートルズがブレイクする前、彼らはリバプールからハンブルクに何度もやって来て、ここレーパーバーンのライブハウス「スター・クラブ」で毎夜、熱狂のステージを繰り広げていました~🎵

修業時代ですね。

ビートルズ大好き人間のぼくには、彼らの出身地リバプールの次に大切な「聖地」みたいなところ。

学生のころ、この辺り、昼間でも「呼び込み」が激しく、歩きづらい雰囲気だったので、通りの奥まったところにある「スター・クラブ」までとても足を踏み込む勇気はなかったです~😅

地下鉄のレーパーバーン駅近くに小さな「ビートルズ広場」があり、そこにジョン・レノン、ポール・マッカートニー、ジョージ・ハリスン、ピート・ベスト(リンゴ・スターは後に加入)が演奏している姿をあしらったモニュメントがありました。

右手に離れたところに立つもう1体は、ハンブルクで早逝したスチュアート・サトクリフだと思われます。

時刻は午後7時すぎ。

広場の周りには、すでにべろんべろんに酔ってる人が数人いてはります……😅

広場で佇んでいたら、そういう人たちが絡んできます。

関わったらうっとうしいので、すぐさま退散。

もう、サトクリフのモニュメントを撮影でけへんかったやないか~、プンプン。

広場から北へ伸びるグローツェ・フライハイト通りを70メートルほど進み、左手(西)のところに「スター・クラブ」がありました。

過去形にしたのはすでに取り壊されてしまったから。

今は数軒のバーやキャバレーになっていますが、その中庭にモニュメントがありました❗

「ここで若きビートルズが青春を爆発させてたんやなぁ~」

感慨深げにしげしげとそのモニュメントを見入っていると、「日本人の方ですか?」と背後から日本語で声をかけられました。

びっくりして振り返ると、見るからにホステス然とした女性が数人。

「日本人でしょう?」

再度、尋ねられ、反射的に「はい、そうですよ」。

「やっぱし。あたしらはタイ人です。タイランド。写真、撮ってあげましょうか」

ここから一番けばけばしい女性(写真の右端)とのやり取り~✴

この人の日本語、なかなかのもんでした。

「日本のどこから?」

「大阪です」

「大阪へは遊びに行ったことがあります。あたし、博多の中洲で働いてました。出稼ぎです。大阪の人もいっぱい知ってるよ。みなオモロイ~」

やっぱりプロのホステスさんやったんや。

「何年、博多で働いてはったんですか?」

「時々、タイに帰ってたから……。トータルで7年かな」

「長かったですね。で、何でドイツに?」

「日本より景気がええから。ハハハ」

そういうことなんや~✴

「お国(故郷)はタイのどこ?」

「イサーンです。わかりますか? 東北部」

「知ってますよ。というか、行ったことあります。コンケンとか」

「えっ、 コンケン❗❗ あたしの実家です~❗」

彼女、異常にうれしがってはりました。

古巣新聞社の記者時代、大阪で開催された花博(「花と緑の博覧会」)の関連で、タイの植林事情を取材しにイサーン地方に行ったことがあるんです。

「まぁ、とりあえず、スマホで撮ってくれませんか」

まずはぼく1人での記念撮影~📷

それが終わると、彼女が周りのホステス連中に声をかけ、「みんなで一緒に撮りましょう❗」。

えっ~😅、勢いに押され、あれよあれよと言う間に集合撮影。

ぼくは真ん中で、1人だけ完全に固まってました~(笑)

もうビートルズどころやおまへんわ~💨

「店に来てくださいよ。あそこの店です」

案の定、読み通りの流れになってきた~😅

ご縁ができたことだし、一杯だけ飲んで帰ろうかなと思ったけど、店に行けば、絶対に一杯だけでは済まないのはわかっている。

間違いなく、宿泊地のリューベックに帰れなくなる……😵

「悪いけど、泊まってるのんハンブルクとちゃうんです。リューベックなんです。もうそろそろ帰らなアカン……」

「リューベック? ホテル、キャンセルしたら?」

何を言うてはりますねん。

荷物置いてあるのに、そんなんできますかいな。

結局、その場でうまくお別れできました。

意外と押しが弱かったので、助かった(笑)。

やれ、やれ~😁

ほんまに優しい方々でした。

コップン・カップ(タイ語で「おおきに」。この表記でええのかな?)~❗

つい先ほどのブラームスの崇高な世界とは対極的な超世俗な世界~😅

すごいギャップにびっくりポンですわ~👀

ドイツ最後の日はめちゃめちゃ刺激的な日になりました(笑)

これもビートルズさまさま~❗

ありがとさんです~💡😁

ヤャ、ヤャ、ヤャ~🎵🎵

まさにA hard day’s nightでした~👍

-デンマーク&北ドイツ紀行(2017年9月4日~14日)

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武部好伸(タケベ・ヨシノブ)
1954年、大阪生まれ。大阪大学文学部美学科卒。元読売新聞大阪本社記者。映画、ケルト文化、洋酒をテーマに執筆活動に励む。日本ペンクラブ会員。関西大学非常勤講師。