帰国のフライトまであと2日。
そろそろトリヴァンドラム(ケララ州の州都)に戻ろう。
長距離バスは飽きたので、久しぶりに列車を利用することにしました。
前日(22日)、ティルティラパッリ駅を午後1時15分に発車する急行列車「MS GURUYAYUR号」の座席を予約したのですが、それが結構、やっかいでした~(((^^;)
海外で長距離列車のチケットを買う時、ぼくはいつも列車の名前(あるいは列車番号)、発車時刻、大人〇枚、往復か片道かをきちんとメモに書いて窓口の担当者に渡しています。
そうすれば 間違いがなく、一番スムーズにいきます。
ヨーロッパの「ケルト」取材旅行ではいつもこうしているので、インドでもこの方法を踏襲しました。
駅の構内は雑然としていました。
混み合う切符売り場で並び、ようやく自分の番が来て、「明日の列車を予約したい」と列車のメモを見せると、無愛想な女性スタッフが「予約は向こうの建物で!」と。
えっ、せっかく並んだのに……(>_<)
まぁ、しゃあないです。
駅の構内から出ると、右手に予約センターがありました。
案の定、どの窓口も大勢の人が並んではります。
かれこれ20分ほど経ち、窓口に到達。
途中、横入りする人もいましたが……(*_*)
窓口の女性に列車のメモを見せると、「予約の用紙に記入するように」とピシャリ。
そして向こうの台の上で書け~とのこと。
この人も不愛想でした。
用紙にはタミール語で何やら綴られています。
チンプンカンプン~??
よくよく見ると、その下にかなり小さい文字で英語も添えられていました。
しかし、それがところどころかすんでいて、なかなか判読しにくい~(*_*)
わかるところだけ記入し、再び長蛇の列に並び、窓口で先ほどの女性に用紙を渡したら、「記入漏れのところを埋めるように~!」。
えっ~!!
さすがにもう並ぶ気力がありません。
そこでとっさにウソをつきました~(((^^;)
「実は眼が悪いんです。文字がほとんど見えないんです」
半泣き顔を作って懇願すると、しゃあないわねといった表情を浮かべ、空白箇所を埋めてくれました。
やった~!!(笑)
「どんな席を?」
いろいろクラスがあるみたいなのですが、こちらはさっぱり、アイ・ドント・ノウ~(*_*)
頭を掻いていたら、向こうが勝手に「A/Cにしときます」と。
A/C~??
何のこっちゃ、よぉわかりまへん。
料金は、 10時間ほど乗るのに725ルピー(約1450円)。
運賃の安さに救われたけれど、ほんま、疲れましたわ~(^^;)
まぁ、こんなふうにして列車のチケットをゲットしたわけです。
当日(24日)、早めに駅に行き、チェンナイ(マドラス)発の急行列車が到着する5番ホームへ。
そこで、はたと困った。
チケットに車両番号が明記されているのですが、それがホームのどの辺りに停まるのかわからない~(*_*)
「BE1」という車内です。
「A」「B」「C」とか、「1」「2」「3」とかならわかるんですが、「BE1」とはなんぞや??
日本なら、ホームに必ず案内表示がありますよね。
ヨーロッパでは何も表示していない駅が少なくないのですが、列車はせいぜい10両ほどの編成なので、たとえ乗り口が間違っていても、走れば目的の車両に乗れます。
たとえ違う車両に乗っても、車内を歩いていけばいいのですから。
しかしインドでは勝手が違う~!!
なにせ優に20両以上もつないでおり、車両が孤立していて、車両間の行き来ができないケースが多いんです。
だから自分の乗るべき車両が停まる場所をきちんと押さえておかねばなりません。
駅員がおれば訊けるんですが、どこにも見当たらない~(>_<)
そこでホームで待っている人にチケットを見せて訊いたら、人によって「回答」がまちまち。
その都度、リュックを背負って長い、長いホームを行ったり来たり。
う~ん、わからへん。
1人くらいぼくと同じ車両の人がいてもおかしくないのに、だれもいないとは……、いったいどういうこっちゃ~!?
そのうち列車の到着時刻がだんだん迫ってきました。
焦る~(((^^;)
ふとホームの後方に眼をやると、白人の中年カップルがいました。
同じ外国人観光客、おそらく同じ車両だと思い、声をかけました。
2人はぼくと異なる車両でしたが、やはり乗り口がわからないとのこと。
ドイツ人のご夫婦でした。
「私たちは次の駅で降りるので、どの車両でもいいんです」
なるほど。
さぁ、ぼくはどうすべきか。
こんな時は諦めたらあきまへん。
気の良さそうな学生っぽい青年にチケットを見せました。
気が付けば、 この行為を13回目も繰り返しています~(笑)
彼も違う車両でした。
でも、 どうして自分の乗り場がわかっているのか?
素朴な疑問を伝えると、「何となくこの辺りと思うので」~。
えっ、そんなノリなんや~(*_*)
その青年がグッドアドバイスを与えてくれました。
「あそこの売店の人なら知っていると思いますよ」
駅員ではなくて、売店の人~?
でも、あながち間違っていないと思う。
毎日、到着する列車を見ているから。
さっそく売店にいた男性にチケットを見せると、斜め右手を指差しました。
「間違いない?」
念を押すと、「絶対、間違ってない」と自信満々。
よかった、よかった~(*^^*)
せめてお礼の印にキャラメルでも買うべきだったのに、安堵感から気が回らなくなり、「サンキュウ」とだけ言って、売店を離れました。
あとは列車の到着を待つのみ。