武部好伸公式Blog/酒と映画と旅の日々

ケルト文化に魅せられ、世界中を旅するエッセイスト・作家、武部好伸。映画と音楽をこよなく愛する“酒好き”男の日記。

ポルトガル紀行(2013年夏)

ポルトガル紀行(4)

投稿日:2013年8月12日 更新日:

25日。

どうしようもなく快晴です。

朝は爽やか~。

元気をもらえます(^-^)v

ベージャから次の目的地アルモドバル行きのバスが夕方しかありません。

はて、どうしよう~?

こういう場合、裏技を使うしかない。

アルモドバルへの途中にあるカストロ・ヴェルデまでバスで行き、そこからタクシーを利用しました。

これならタクシー代がかなり押さえられますから(笑)

アルモドバルには午後3時すぎに到着。

人口7500人の典型的な田舎町です。

強烈な日差しが容赦なく照りつける気だるい午後。

この町も完全に死んでいました。

そんなアルモドバルにタルテシアン碑文博物館があるのです。

1、2階の展示室には「タルテシアンの石碑」がズラリと並んでいました。

その数、ざっと20枚ほど。

壮観です。

女性スタッフに訪れた理由を告げると、英語の堪能な女性学芸員を呼んでくれました。

アンドゥレア・ゲレイオさん。

メガネをかけたチャーミングな女性でした。

彼女は石碑のひとつひとつを丁寧に解説してくれはりました。

感謝、感激~(*^^*)

ただ、写真撮影ができなかったのが残念でした。

はるばる日本から来たという情けで、知らんぷりして、撮らせてくれたらよかったのに……。

腹が立ったけれど、ここで感情を露にしたらアキマヘン。

「ええですよ、ええですよ」

顔で笑って、心の中で泣きました(笑)

それとレプリカがやたら多かったですね。

昨日、ベージャの博物館で見たあの人物像の石碑もありましたが、もちろんレプリカでした(ToT)

ケルト人との関わりについて問うと、「可能性はありますが、これといった決め手がありません」とアンドゥレアさん。

彼女が言うには、フェニキア人かギリシア人が碑文を刻んだ公算が強いとのこと。

イギリスの学者があれだけアピールしているのに。

うーん、ますますわからなくなってきた~(*_*)

いつかイギリスの研究者に取材に行く必要がありそうだ。

博物館を出ると、あまりの強烈な日差しに頭がクラクラしました。

気温は40度以上あるのでは!?

急にノドが乾いてきて、広場のカフェで冷たい白ワイン。

体が冷えるどころか、逆に火照りが高まり、夢遊状態に~。

ええ塩梅ですわ~(*^^*)

ほろ酔い気分で村の近郊を散策しました~♪

ランニングしている女性がいたり、馬を調教している人がいたりといたってのどか。

おそらく東洋人を目の当たりにするのは初めてなのでしょう、住民の好奇の視線がぐさりと突き刺さります。

でも、すぐに温顔になり、「オラ!」と気軽に挨拶してくれました。

ポルトガルの人は総じてシャイですね。

夜は町のレストランで、アレンテージョの郷土料理、ボークとアサリの炒めものをいただきました。

アレンテージョ産の赤ワインと絶妙のマッチングでした~\(^o^)/

非常に濃厚な1日になりました。

-ポルトガル紀行(2013年夏)

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プロフィール

プロフィール
武部好伸(タケベ・ヨシノブ)
1954年、大阪生まれ。大阪大学文学部美学科卒。元読売新聞大阪本社記者。映画、ケルト文化、洋酒をテーマに執筆活動に励む。日本ペンクラブ会員。関西大学非常勤講師。