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12月 15

レディー・ガガが弾けた!!~音楽映画『アリー/ スター誕生』(21日から公開)

リメーク映画はよほど斬新でなければ成功しない。

4度目となる本作は、初主演の歌手レディー・ガガのボーカルを前面に打ち出した。

演技派俳優ブラッドリー・クーパーも主役を兼ねて初監督にチャレンジ。

初モノ尽くしが功を奏した。

(C)2018 WARNER BROS. ENTERTAINMENT INC. AND RATPAC-DUNE ENTERTAINMENT LLC

人気歌手ジャクソン(クーパー)が場末のバーに立ち寄り、シャンソンの「ラ・ヴィ・アン・ローズ(バラ色の人生)」を歌うアリー(ガガ)の美声に魅せられる。

掴みとして申し分ない。

この男から誘われ、ステージで共演した彼女は歌手になる夢を実現できると感じ、ウエートレスを辞める。

同時に2人の間に恋情が芽生え、結ばれる。

(C)2018 WARNER BROS. ENTERTAINMENT INC. AND RATPAC-DUNE ENTERTAINMENT LLC

非常に分かりやすい展開だ。

アリーが彼を有名人ではなく、人間として惹かれるところがミソ。

感性と相性が見事にマッチし、信頼を寄せ合っていく過程がほほ笑ましい。

その後は過去の「スタア(スター)誕生」と同様、妻が人気者になるにつれ、夫が堕ちていく。

温度差の大きさが嫉妬心と葛藤を増幅させる。

本音のぶつかり合いが映画の核心部分だ。

男が酒とドラッグに走るのは定石で、ここでも深みにはまり込んでいく。

それをアリーが仕事と両立させ、いかに歯止めをかけようとするか。

涙ぐましい奮闘が見せ場になっている。

(C)2018 WARNER BROS. ENTERTAINMENT INC. AND RATPAC-DUNE ENTERTAINMENT LLC

自ら新曲を書き下ろしたガガの歌唱力が際立つ。

圧巻だ!!

ヒロインの生き方が、クラブのダンサーから今日の地位を築いた歌姫の足跡と重なって見える。

コンサートの場面では、全て舞台上の演者視線で撮影されており、内面描写に迫るためにクローズアップを多用。

ガガに負けじと歌声を披露したクーパーの演出が存外にこだわっていた。

全編、レディー・ガガの映画と言ってもいいかもしれない。

演技に対する熱量が半端ではなかった。

夫婦愛をドラマチックに描いた濃厚な音楽映画だった。

2時間16分

★★★★

☆12月21日(金) 大阪ステーションシティシネマほか全国公開

(日本経済新聞夕刊に2018年12月14日に掲載。許可のない転載は禁じます)

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