武部好伸公式Blog/酒と映画と旅の日々

ケルト文化に魅せられ、世界中を旅するエッセイスト・作家、武部好伸。映画と音楽をこよなく愛する“酒好き”男の日記。

ニース&コルシカ島紀行(2018年9月2日~14日)

ニース&コルシカ島紀行(6)9月6日~「ケルト」の匂いがする古代遺跡へ

投稿日:2018年9月16日 更新日:

コルシカ島には古代ケルトの痕跡がないと思い込んでいたら、旅立つ直前、この島を訪れたことのある知人のⅯさんから「こんな遺跡がありますよ」と写真を送ってきはりました。

見ると、いかにもケルトらしい人面を刻んだメンヒル(立石)が~!!

ビビっときた~❗

そこはFilitosa(フィリトザ)の古代遺跡。

これはぜひとも現場を踏まねばならないと思い、今回の旅の最大の目的になりました。

Ⅿさんの情報がなければ、見落としていたところ。

改めてありがとうございます~❗❗

その遺跡は島の南西部の山間部にあります。

コルシカ島の大半が山なのです。

標高2700メートルの高山もあり、冬には「地中海にあるスキー場」として知られているそうです。

ぼくの旅はいつもバスや鉄道などの公共交通機関を使っています。

それで行けない場所なら、多少、お金がかかるけれど、タクシーを利用せざるを得ません。

辺鄙なところにあるフィリトザ遺跡へはそれしか方法がありません。

アジャクシオの観光案内所でタクシー(大型のバン)を呼んでもらい、一路、遺跡へ向かってゴー~💨

道中、くねくね曲がった山道。

ほんまに「山の島」です。

山間の村

緑の中にある村はどこも美しい

どの車もビュンビュン飛ばしてます~💨🚙💨

よほど運転に自信のある人でないと、しんどいかも~😅

運転手はアジャクシオ生まれのジョルドーさん。

スキンヘッドが決まってます(笑)

見かけはいかついけれど、非常にシャイなお方でした~✨

英語をほとんど解せず、単語の羅列で何とか意志疎通を図りました。

彼が言うには、コルシカ人はフランス語を日常会話で話しているけれど、多くの人がイタリア語も喋れると。

コルシカ語は?

「うーん、ちょっとだけ」

カーラジオはずっとイタリアの放送局の音楽番組を流してはりました。

道路表示などはフランス語とコルシカ語の二言語表記です。

上がフランス語、下がコルシカ語

同じく上がフランス語、下がコルシカ語

1時間半の何ともドラマチックなドライブの末、ようやくフィリトザに到着。

結構、観光客が来ていました。

それなりに広い遺跡の中に、「古代の石たち」が点在していました。

住居、儀礼の場、埋葬地……、6000年前からの人の営みがしかと残っていました。

そして、人面のメンヒルたちとの対面。

それらの真相は謎に包まれていますが、ケルト人の影響を受けているのは間違いないと思います。

何せかなり特殊な造形ですから。

「よぉお越し~。長い間、待ってましたんやで」

顔立ちが一番鮮明なメンヒルがぼくに声をかけてきたように思えました。

これまで数え切れないほど多くの「ケルトの遺物」と対峙してきましたが、いつもこのように声がけされました(笑)

ということは、これもやはり「ケルト」と密接に関わっている??

何とも非科学的な話ですんません~😅

これらの石たちは近い将来、著すことになる古代ケルトの本に必ず盛り込むつもりです~😃

何はともあれ、心底、この島にやって来てよかったと思いました。

-ニース&コルシカ島紀行(2018年9月2日~14日)

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武部好伸(タケベ・ヨシノブ)
1954年、大阪生まれ。大阪大学文学部美学科卒。元読売新聞大阪本社記者。映画、ケルト文化、洋酒をテーマに執筆活動に励む。日本ペンクラブ会員。関西大学非常勤講師。