武部好伸公式Blog/酒と映画と旅の日々

ケルト文化に魅せられ、世界中を旅するエッセイスト・作家、武部好伸。映画と音楽をこよなく愛する“酒好き”男の日記。

ニース&コルシカ島紀行(2018年9月2日~14日)

ニース&コルシカ島紀行(2)9月4日~プロヴァンス鉄道で山間部のアントルヴォー村へ

投稿日:2018年9月15日 更新日:

日本で超大型の台風21号が猛威をふるっていた4日の火曜日はニースの博物館がすべて休館日とわかり、愕然としました。

この日に博物館巡りをしようと思っていたのに…………。

ヨーロッパでは月曜日=休館日という固定概念(思い込み)があったのが大失敗でした。

いつもながら詰めが甘い😱

まぁ、こんな場合は臨機応変に行動せなあきまへん。

そこで、南側の海辺ならぬ、超ローカルなプロヴァンス鉄道に乗り、反対の山岳地帯を目指しました~🚃💨

一番前の座席に陣取ったら、太っちょの運転士さんがドアを開けてくれ、前方の景色が丸見え~👍

おーっ、最高の特等席になりました~❗

メルシー・ヴォク~👍

実はこの鉄道、40年以上前の学生時代に乗ったことがあるんです。

真冬の2月、ヨーロッパを放浪中にニースに立ち寄った際、完全に冬枯れ状態で閑散としており、暇潰しにプロヴァンス鉄道に乗りました。

その時、車両にいたのはぼく1人だけでした~😅

1つ前の車両。学生時代に乗ったのはもっと旧式でした

今回、Facebook友達のEさんからこの鉄道を勧められ、懐かしさのあまり再乗車と相成りました~😁

車両が思いっきり新しくなっていたのにはびっくり😲

まだバカンスシーズンとあって、乗客の大半が観光客で、ほぼ満席。

それにしても、運転室で運転士さんと車掌さんがずっと喋りまくっているのがオモロイ~ハハハ(笑)

行き先は山あいの村、アントゥレヴォー(Entrevaux)という、中世の佇まいをそのまま宿している古色蒼然とした村です。

アントレヴォー駅で下車する人たち

その村の空気に触れた途端、思わず和んでしまいました。

フランスの地方の町村に行くと、必ずタイムスリップしてしまう素敵な旧市街があります。

アントゥレヴォーはそれをギュッと濃縮させた感じです。

村の北側に石灰岩の山がそびえています。

プロヴァンスはセザンヌが画布に取り込んだようにすべて石灰岩ワールドです。

その山の頂(約300メートル)にデンと構えるカテドラルへ登りました。

気温が22度、湿気がほとんどなく、首筋の汗がすぐに吹き飛んでしまった~💨

この村を訪れる人はフランス人だけでなく、イギリス人、ドイツ人、イタリア人、北欧の人……と国際色が豊かです。

ヨーロッパでは結構、知られたスポットらしいですが、日本ではなじみがないですね。

ぼくは6回、フランスを訪れています。

どこの国でもそうですが、「ケルト」の取材は田舎ばかりで、都会とは無縁です。

だから花の都パリには、美術館巡りでまだ2回ほどしか訪れていません~(笑)

パリの魅力はよくわかります。

しかし、フランスは文句なく地方が素晴らしい~❗

景色、風土、人間的な優しさも~。

「フランス=パリ」から少し脱却すれば、この国の「良さ」がもっとわかると思います。

生意気言うてすんません~🙇💦💦

何はともあれ、アントゥレヴォー村の写真をご覧ください~!(^^)!

山頂へ登る途中、こんなレリーフが!!

眼下に見えるのがアントレヴォー村

-ニース&コルシカ島紀行(2018年9月2日~14日)

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プロフィール

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武部好伸(タケベ・ヨシノブ)
1954年、大阪生まれ。大阪大学文学部美学科卒。元読売新聞大阪本社記者。映画、ケルト文化、洋酒をテーマに執筆活動に励む。日本ペンクラブ会員。関西大学非常勤講師。