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1月 23

アイルランドにルーツをもつ米大統領たち

090123wilson
オバマさんが第44代アメリカ大統領に就任されました。初のアフリカ系(黒人)大統領ということで注目されていますが、そんな人種とか関係なく、先の読めない混迷の時代に突入した今、かつてのパワーがなくなったとはいえ、まだまだ計り知れない権力と影響力をもつアメリカのリーダーとしてどんな手腕を振るうのか、そこのところをじっくり見守っていきたいと思っています。
そのアメリカ大統領ですが、アイルランド系の人が結構、多いんですよ。なんと16人もいます。つまり3分の1です。といっても、自身がアイルランドから渡ってきたのではなく、かつてアイルランドから移民としてアメリカに来た人たちの子孫です。
モンロー宣言で有名な第5代のモンロー、南北戦争のとき北軍の大将だった第18代のグラント、オバマさんより5歳も若い42歳で大統領になった(史上最年少!)第26代のセオドア・ルーズベルト、日本に原爆を落とした第33代のトルーマン……。
9年前、ぼくは『北アイルランド「ケルト」紀行』(彩流社)の取材で、英領北アイルランド・ティローン州のストラバンという田舎町に寄ったとき、第28代ウィルソン大統領の祖父が住んでいた家を訪れました。ウィルソンは第1次大戦後、国際連盟の設立に尽力したお人です。
このおじいさんがアメリカへ移住したんです。家はごく普通の農家でしたが、観光スポットになっていまして、アメリカ人観光客がぞくぞくやって来たのには驚きました。大統領本人ではなく、おじいさんの家というだけなのに。
そうそう、大統領予備選で敗退したとはいえ、現政権の中枢を担うヤリ手の女性(ヒラリーさん)を伴侶にもつ第42代のクリントンさんもそうです。
彼らはアイルランド北部(アルスター地方)にルーツをもつスコッツ・アイリッシュの末裔です。スコッツ・アイリッシュとは、英国のスコットランドからアイルランドへ移住してきたプロテスタント系の人たちで、土着のアイルランド人とは一線を画します。ちょっとややこしいですね。
そういうスコッツ・アイリッシュ系の大統領が16人のうち13人を占めています。残りの3人は、今日のアイルランド共和国に故郷があります。
一番有名なのが、暗殺された第35代のケネディです。あと、ウォーターゲート事件で追放された第37代のニクソン、そして元ハリウッドの俳優だった第40代のレーガン。カトリックの大統領はケネディだけです。
アイリッシュ系の人たちは、概して政治に強い関心をもっているようです。みな忍耐強く、決断力があります。タカ派が目立つのがちょっと気になりますが……。
ともあれ、なんでもシロクロはっきりさせた単細胞のブッシュさんから、「チェンジ(変革)」をめざす緩やかな(?)オバマさんに代わったのは、世界的な視野からしても喜ばしいことだとぼくは思っています。