Category Archive: 映画

10月 19

関大梅田キャンパスでのミニ・セミナー『銀幕に映えるウイスキー』

昨夜は関西大学梅田キャンパスで会員限定の交流会&ミニセミナー。

演題は『銀幕に映えるウイスキー』。

新刊に向けた内容ではなく、映画とウイスキーとの関わりを広く、柔らかく、面白く、かつ「深く」お話ししました~💡😁

冒頭から皆さんとウイスキーをちびちびやりながら和気あいあいと~💡😁

ほんまに楽しくお話しでき、ええ塩梅でしたわ~👍

最後は受講者の方々と一緒に記念撮影。

イェーツ~( ^^) _旦~~

10月 17

新刊『ウイスキー アンド シネマ 2 心も酔わせる名優たち』の発刊記念イベント、11月18日(土)に!!

11月初旬刊行の新刊『ウイスキー アンド シネマ 2 心も酔わせる名優たち』(淡交社)の発刊記念イベント~!

11月18日(土)午後3時~、大阪・谷町6丁目の隆祥館書店で開催されます。

映画とウイスキーとの素敵な関係をお話しします。

自分で言うのもなんですが(笑)、絶対にオモロいトークショーになります~(^_-)-☆

映画愛好家&愛飲家はもちろんのこと、映画をそれほど観ない人、ウイスキーが飲めない人でもきっと楽しんでいただけると思います。

ふるってご参加ください~(^^)/

10月 16

大阪・新地のバーUKでのトークショー『銀幕に映えるウイスキー』(12月22日)、早くも予約で満席~!!

新著『ウイスキー アンド シネマ 2 心も酔わせる名優たち』(淡交社)が11月初旬に刊行されますが、それにちなんだイベントがいくつも企画されています。

その中のひとつが、大阪・北新地のバーUKでのトークショー。

https://www.facebook.com/arkwbaruk/

ぼくの長年の飲み友達、荒川英二さんがマスターを務めている素敵なウイスキー・バーです。

この人、同じ大学の同じ学部出身で、ぼくの古巣新聞社の最大のライバル、朝日新聞社の記者でした。

「好きの力」を活かし、こだわりのバーを開かれました。

12月22日(金)の夜、『銀幕に映えるウイスキー』と題するトークショーの開催がが14日にいきなり決まり、荒川さんがさっそくFacebookで告知し、ぼくがそれをシェアしました。

すると、あっという間に満席に~!

びっくりポンです~(^_-)-☆

ブログで呼びかける必要がなくなりました(笑)。

まさにウイスキー&シネマの力。

その凄まじさに驚いています~(笑)

ほんまにありがたいことです。

他のイベントにつきましては追ってお知らせします。

10月 07

若者の〈魂の叫び〉を見事、映像化~日本映画『あゝ、荒野』

孤独と不毛の精神風土が宿る大都会の片隅。

そこでもがきながら生き抜く若者の〈魂の叫び〉を映像化した。

青春映画としても、ボクシング映画としても一級の作品に仕上がった。

©2017『あゝ、荒野』フィルムパートナーズ

多彩な分野で自己表現した時代の先駆者、寺山修司(1935~83年)の唯一の長編小説が原作。

脚本も手がけた岸善幸監督が設定を60年代から東京五輪翌年の2021年に変えた。

幼いころ母親に捨てられ、無鉄砲に生きる野生児丸出しの新次(菅田将暉)。

父親の虐待から逃れた、吃音で引っ込み思案の健二(ヤン・イクチュン)。

対照的な2人が運命の糸で引き寄せられ、共にプロボクサーを目指す。

©2017『あゝ、荒野』フィルムパートナーズ

それは心の空白を埋め、生きている証しを体感したいがためだ。

真っすぐでピュアな姿が眩くてたまらない。

©2017『あゝ、荒野』フィルムパートナーズ

リングネームは「新宿新次」と「バリカン健二」。

健二は理髪店で働いているから、そう名付けられた。

©2017『あゝ、荒野』フィルムパートナーズ

映画はそんな彼らに肉迫しながら、新次の母親(木村多江)、恋人(木下あかり)、健二の父親(モロ師岡)ら周りの人物を丁寧に掘り下げる。

みな哀しみを背負っているのが猛烈に切ない。

©2017『あゝ、荒野』フィルムパートナーズ

登場人物の全員が何らかの形でつながっており、まさに群像ドラマの極致。

中でも自殺抑制研究会の存在が何とも不気味に映る。

自分が自分でいるために……。

新次と健二は抜き差しならぬ状況に陥り、リングでの対戦へとなだれ込む。

ドラマが凝縮する後編の中盤から目が離せない。

岸監督の演出は長尺であることを忘れさせるくらい濃密でエネルギッシュだ。

©2017『あゝ、荒野』フィルムパートナーズ

手持ちカメラで撮ったボクシングのシーンも迫力満点。

菅田の予測不可能な動きが物語をグイグイ引っ張る。

韓国人俳優で、監督でもあるヤンの計算し尽くされた演技が忘れ得ぬキャラクターを作り上げた。

「みんな行かないで。ぼくはここにいる。愛してほしい」

ラスト、バリカン健二がリング上で放った言葉が胸に突き刺さる。

凄い映画が誕生した。

前編2時間37分、後編2時間27分。 

★★★★★(今年有数の傑作)

☆前編は7日から、後編は21日からなんばパークスシネマほかで公開

(日本経済新聞夕刊に2017年10月6日に掲載。許可のない転載は禁じます)

9月 25

大阪日仏協会の友好昼食+講演会で楽しく講演してきました~(^_-)-☆

今年は日本で映画興行が始まって120周年。

そこにメスを入れた『大阪「映画」事始め』(彩流社)を昨秋に上梓したことで、本日、大阪・中之島のリーガロイヤル・ホテルで催された大阪日仏協会のデジュネ・ダミ(友好昼食)講演会に講師として招かれました。

大阪・難波で一般公開されたシネマトグラフをフランスから持ち帰った稲畑勝太郎氏のひ孫に当たられる稲畑産業の稲畑勝太郎社長(同じ名前~!)が日仏協会の会長をされています。事務局も同社にあります。

フランス総領事のジャン・マチュー・ボネル氏も臨席されていました。

上映と興行の一番乗りを目指し、稲畑氏のシネマトグラフと心斎橋の舶来品雑貨商、荒木和一氏が輸入した米国エジソン商会のヴァイタスコープとのスリリングな展開。

結果、初上映はヴァイタスコープ。しかし初興行はシネマトグラフと相成り、共に難波で行われました。

稲畑産業にとっては、定説を覆される「不都合な事実」なんですが、それを承知でこの講演会を開催された、その度量の広さに大いに敬服しています。

参加者の方々はみな真剣にぼくの拙い話を聴いてくださいました。

素晴らしい時間を与えてくださった稲畑社長、その他スタッフの方々、ほんまにありがとうございました❗

終了後、稲畑社長とツーショット。

ネクタイ姿は冠婚葬祭以外では何年ぶりやろ??

あんまり似合いません~(”_”)

9月 19

クストリッツァが紡ぎ出す熱い、熱い純愛物語~『オン・ザ・ミルキー・ロード』

天衣無縫な鬼才エミール・クストリッツァ監督の鮮烈なるラブ・ロマンス。

現実とファンタジーをミックスさせた奇想天外な物語に目が釘付けになり、バルカンの強烈な匂いがいつまでも余韻に残った。

(C)2016 LOVE AND WAR LLC

のどかな田舎の村。

ガチョウの群れが豚の血の入った桶に飛び移り、行水する。

そんな度肝を抜くコミカルなシーンから物語が始まる。

実はこの地域、隣国との激戦地。

ボスニア内戦を想起させるが、架空の国という設定。

銃弾が飛び交っているのに、村人がいたって呑気なのがすごく可笑しい。

戦火の中、ロバに乗り、村までミルクを運ぶ中年男が主人公のコスタ。

ハヤブサを右肩に乗せ、クマとじゃれ合い、ヘビに助けられる。

動物と交流できるこの心優しい人物をクストリッツァ自身が熱く演じる。

そんなコスタがイタリア人女優モニカ・ベルッチ扮する絶世の美女と恋に落ちる。

(C)2016 LOVE AND WAR LLC

しかし彼女はミルク屋の長男の花嫁になる女性。

三角関係がもつれるのかと思いきや、想定外の展開に。

何と多国籍軍の特殊部隊が急襲してきたのだ。

2人は手に手を取って、特殊部隊の追撃から逃げまくる。

(C)2016 LOVE AND WAR LLC

一難去ってまた一難。

もはや活劇と化し、映像がますますエネルギッシュに、かつ濃密になってくる。

コスタと花嫁の家族は共に戦争の犠牲者。

2人の逃避行は諦観していた人生を取り戻すための行動なのだ。

それなりに齢を重ねた男女だからこそ、意味がある。

(C)2016 LOVE AND WAR LLC

喜劇と悲劇、詩情と暴力、生と死。

こうした二元性にユーモラスでシュールな味付けを添え、独特な世界観を構築する。

その演出力は際立っている。

(C)2016 LOVE AND WAR LLC

旧ユーゴスラビアの半世紀の歴史を網羅した『アンダーグラウンド』(1995年)に象徴されるごとく、監督はずっと紛争を描いてきた。

それが一転、こんな素晴らしい「愛の寓話」を紡ぎ出した。

脱帽! 

2時間5分

★★★★★(今年有数の傑作)

☆大阪ステーションシティシネマ/シネマート心斎橋/TOHOシネマズ西宮OSにてロードショー!
(9/23~)シネ・リーブル神戸 (順次)京都シネマ

(日本経済新聞夕刊に2017年9月15日に掲載。許可のない転載は禁じます)

9月 15

刑事事件の裏側をえぐった日本映画『三度目の殺人』

ホームドラマを深化させてきた是枝裕和監督が一転、社会派の裁判ドラマに挑んだ。

法廷での真実とは何なのか。

心理サスペンスの形態を取りながら、その重い命題にメスを入れた。

©2017 フジテレビジョン アミューズ ギャガ

『そして父になる』(2013年)に次いで福山雅治をエリート弁護士の重盛役に起用。

強盗殺人犯の三隅に役所広司を充て、両者ががっぷり四つに組んだ。

三隅は解雇された食品加工工場の社長の殺害をあっさりと認める。

それが真実なら、30年前に強盗殺人の前科があるため、死刑判決は間違いない。

重盛は無期懲役に減刑させるべく作戦を練る。

ところが三隅の供述が二転三転し、何と被害者の妻(斉藤由貴)から保険金殺人を依頼されていたと言う始末。

弁護すべき被告人に弁護側が翻弄される歪な展開が実にスリリングだ。

そのうち被害者の娘、咲江(広瀬すず)の存在がにわかに浮上してくる。

©2017 フジテレビジョン アミューズ ギャガ

勝つためには真実は二の次。

そんな信条を貫いてきた重盛が態度を変え、真実究明に向けて本腰を入れる姿が本作の核となる。

見せ場は拘置所内の面会室での三隅と重盛の接見。

©2017 フジテレビジョン アミューズ ギャガ

計7回ある。

ガラス越しに対峙する2人。

クローズアップを多用した緊迫感あふれる映像に圧倒される。

一般に裁判映画の主舞台は法廷だが、ここでは面会室。

静止した場面なのに、躍動的に感じられるのは演出力の為せる業なのだろう。

接見の度に表情を変える三隅が何とも不気味。

つかみどころのない鵺のように思える。

役所の円熟味ある演技に福山が果敢に応戦する、そんなふうに見えた。

少し違和感を抱いたのが三隅の1度目の殺人事件の担当判事が重盛の父親という点。

話が出来過ぎているような気がしたのだが……。

題名の3度目の殺人とは何なのか。

日ごろあまり意識していない刑事裁判のあり方を考えさせられた。

1時間43分

★★★★(見逃せない)

☆TOHOシネマズ梅田他全国ロードショー

☆配給:東宝 ギャガ

(日本経済新聞夕刊に2017年9月8日に掲載。許可のない転載は禁じます)

8月 25

英国での実話の映画化~『ボブという名の猫 幸せのハイタッチ』

© 2016 STREET CAT FILM DISTRIBUTION LIMITED ALL RIGHTS RESERVED.

どん底状態にあえぐストリートミュージシャンの青年と猫の物語。

英国で話題になった実話の映画化で、実際に注目された猫が堂々と“主演”を張っている。

監督はロジャー・スポティスウッド。

ジェームズ(ルーク・トレッダウェイ)は音楽の道を歩むも、ドラッグに溺れ、今やホームレス。

更生プログラムに励みながら、日々、ゴミ箱をあさっている。

そんな青年がNPO団体にあてがわれた住居に茶トラの野良猫が迷い込む。

名はボブ。ケガを負ったその猫を彼が治療したことで距離がグンと狭まる。

さり気ない出会いが心地よい。

© 2016 STREET CAT FILM DISTRIBUTION LIMITED ALL RIGHTS RESERVED.

繊細な心を持つジェームズは傷つきやすい。

しかも孤独。

それを癒やしてくれるボブは単なるペットではなく、心を許せる相棒として絆を強めていく。

© 2016 STREET CAT FILM DISTRIBUTION LIMITED ALL RIGHTS RESERVED.

猫が登場する映画は結構、多い。

その中でこの猫と立ち位置がよく似ていたのがオードリー・ヘップバーン主演『ティファニーで朝食を』(1961年)の名無しの猫。

ともに主人公の分身的な存在だった。

常にボブと一緒にいるジェームズ。

ガールフレンドのベティ(ルタ・ゲドミンタス)の協力を得て、次第に再生していく。

© 2016 STREET CAT FILM DISTRIBUTION LIMITED ALL RIGHTS RESERVED.

特に父親との修復がほほ笑ましい。

ボブは招福猫そのものだ。

肩に愛猫を乗せ、雑誌「ビッグイシュー」を販売する光景が新聞に掲載され、一躍、時の人に。

© 2016 STREET CAT FILM DISTRIBUTION LIMITED ALL RIGHTS RESERVED.

5年前、本人の実体験を綴った本がベストセラーになった。

現在、推定11歳のボブは人間でいえば、60歳前後。

初老に入り、落ち着いた演技を披露している。

実の飼い主でない俳優にもよくなついていたのには驚いた。

本作は英国社会の断片を浮き彫りにしている。

しかしもう少し深く斬り込めば、ひと味違った社会派映画に仕上がっていたと思う。

ともあれ、空前の猫ブーム。

猫好きの人にとってボブはどのように映るのだろうか。

1時間43分

★★★(見応えあり)

☆8月26日(土)より大阪ステーションシティシネマ、なんばパークスシネマ、MOVIX京都、神戸国際松竹ほかで公開

配給:コムストック・グループ

(日本経済新聞夕刊に2017年8月25日に掲載。許可のない転載は禁じます)

8月 20

犯罪被害者の本性が暴かれる異色サスペンス映画『エル ELLE』

フランスを代表する演技派女優イザベル・ユペールのカリスマ性のある演技。

ポール・ヴァーホーヴェン監督の刺激的な演出。

両者が見事に融合し、あっと驚く異色サスペンス映画に仕上がった。

悲鳴と共にいきなり女性が自宅で覆面の男に襲われる。

意表を突く冒頭シーンにまず気圧される。

©2015 SBS PRODUCTIONS – SBS FILMS– TWENTY TWENTY VISION FILMPRODUKTION – FRANCE 2 CINÉMA – ENTRE CHIEN ET LOUP

これがトリガー(引き金)となり、主人公の本性があぶり出される手法が新鮮で、すこぶる面白い。

被害者のミシェルは一人暮らしを満喫するゲーム会社の社長。

警察に届けず、普段と変わらない生活を送る。

©2015 SBS PRODUCTIONS – SBS FILMS– TWENTY TWENTY VISION FILMPRODUKTION – FRANCE 2 CINÉMA – ENTRE CHIEN ET LOUP

やがて次の犯行を予告する謎のメールが送りつけられ、にわかにミステリーの様相を帯びてくる。

強靭な精神力と行動力で彼女が単身、犯人探しに乗り出すや、怪しい人物が次々と登場してくる。

ここからドラマが深化する。

売れない小説家の元夫(シャルル・ベルリング)、好意を寄せる隣人(ロラン・ラフィット)、不満を抱く社員、密かな愛人、老いた母親の若い恋人……。

©2015 SBS PRODUCTIONS – SBS FILMS– TWENTY TWENTY VISION FILMPRODUKTION – FRANCE 2 CINÉMA – ENTRE CHIEN ET LOUP

各人、胡散臭さを誇張して見させるところが巧い。

恐怖で慄くミシェルの顔を張り付けたゲームの画像を映す辺りも〈仕掛け〉として申し分ない。

そのうち彼女の多面性が浮き彫りになってくる。

寛大で優しい面を見せたかと思えば、冷淡でシニカルな面を覗かせる。

しかも子供のころ猟奇殺人事件に絡んでいたことを匂わせられ、ますます混沌の極みに……。

一体、ミシェルは何者なのだ。

©2015 SBS PRODUCTIONS – SBS FILMS– TWENTY TWENTY VISION FILMPRODUKTION – FRANCE 2 CINÉMA – ENTRE CHIEN ET LOUP

モンスター化していく過程が本作の醍醐味。

それを大胆に、かつ重層的に描いた監督の演出力は大ヒット作『氷の微笑』(1992年)のころと変わらない。

78歳とは思えないほど映像が熱い。

道徳観念をことごとく覆す怖い女性を痛快に演じ切ったユペール。

ほぼ全シーンに出ており、まさに独壇場。

次回作が楽しみだ。

☆PG-12

2時間11分

配給:GAGA

★★★★(見逃せない)

☆25日から大阪ステーションシティシネマほかで公開

(日本経済新聞夕刊に2017年8月19日に掲載。許可のない転載は禁じます)

8月 17

時代劇大作『関ヶ原』……26日から公開

天下分け目の戦い、関ヶ原の合戦。

司馬遼太郎さんの原作を映画化した『関ヶ原』が26日から公開されます。

どちらかと言えば、地味な石田三成に光を当てています。

映画ファンのための感動サイト「シネルフレ(Cinereflet)」の『武部好伸のシネマエッセイ』で、この映画や関ヶ原について好き放題に書いています(笑)

戦国モノは、いろんな意味で面白いですね~(^_-)-☆

URLは以下です。

http://cineref.com/review/2017/07/post-816.html

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