Category Archive: 映画

11月 12

報道メディアの今を考えましょう~映画『i-新聞記者ドキュメント-』

『i -新聞記者ドキュメント-』

東京新聞社会部、望月衣塑子記者の取材活動を「密着取材」したドキュメンタリー映画です。

知りたいことを追い求め、納得できるまで引き下がらない彼女の姿勢には敬意を表しますが、ゆめゆめ〈ヒロイン〉ではありません。

一介の記者です。

それがこんなふうに焦点を当てられるというのは、やはり報道メディアが弱体化してきているからなのでしょう。

とりわけ、ジャーナリズムの根幹ともいえる「権力監視」において。

ぼくが現役記者のとき、取材先と「良好関係」を築いてネタを取るため、「提灯記事」を書いたりして忖度したこともありました。

望月記者が官邸記者会見で歯に衣着せぬ質問を投げかけられるのは、持ち場のない遊軍記者であることが大きな要因になっていると思います。

しかし、それを承知の上で本作を観ても、彼女のような気骨ある記者が年々、少なくなってきたなぁと外野席の人間でも感じています。

ぼくが担当している関大社会学部メディア専攻の講座「マス・コミュニケーション特論A」で、報道メディアを取り巻く現状を解説しながら、この映画を学生たちに紹介しました。

みな、思いの外、熱心に耳を傾けてくれたのがうれしかったです。

政府・政権のメディアへの介入、閉鎖的な記者クラブ……、いろんな問題があぶり出されています。

ドキュメンタリスト、森達也監督の妥協のない「取材」に拍手を送りたいです。

要は、何で今、こんな映画が撮られたんや~!?

そこを考えてもらいたいと思うてます。

大阪は16日から十三の第七藝術劇場とシアターセブンで。

映画のHP

10月 29

異色のドキュメンタリー映画『天才たちの頭の中 世界を面白くする107のヒント』

世の中には(いい意味で)けったいな人がいてはりますね。

ハーマン・ヴァスケというドイツ人男性もその1人。

大学で創造性について研究し、広告会社に入ってクリエイティブ部門で働いているうち、「そもそも創造的とは何ぞや?」と悩まされることに。

挙句の果て、その疑問を晴らすため、30年間にわたり、デヴィッド・ボウイ、スティーヴン・ホーキンス、スパイク・リー、ゴルバチョフ、ショーン・ペーンらVIP級の1000人を超える人たちにハンディカメラを抱えてインタビューを敢行。

しかも、全て「アポなし」というのだから恐れ入ります。

突撃取材で知られるマイケル・ムーア監督も真っ青~!

質問はこれ。

「Why are you creative?」(なんで創造的なんですか?)

そして、回答を得た人たちの中から107人をピックアップし、何とドキュメンタリー映画を創っちゃいました。

題して、『天才たちの頭の中 世界を面白くする107のヒント』(関西では11月1日公開)。

「人間はグラつく時に創造的になれる」(写真家:オリビエール・トリスローン)

「その質問はムカデになぜ歩いているかを尋ねているようなもの」(映画監督:ミヒャエル・ハネケ)

謹言(金言)のオンパレードで、めちゃめちゃタメになりました。

映画のHP

10月 27

映画『春画と日本人』……、Spring(春)を描いた絵画ではありません(笑)

春画の映画――。

こう聞くと、鼻の下を伸ばし、ニヤける男性諸氏が多いかもしれませんね。

ぼくもその1人です~(笑)。

でも、大阪・第七藝術劇場で公開中の『春画と日本人』はベクトルがちゃいます。

何せ文化記録映画ですから。

4年前、東京の私立博物館が企画した春画展示会の開催へ向けた動きと世間の反応を軸に、タブー視されてきた春画にアプローチしています。

学術的にとらえると、春画は相当、芸術的価値の高いことがわかってきます。

秘め事を大らかに描いた、葛飾北斎や喜多川歌麿ら稀代の浮世絵師が世界の目を向けさせたのですから、そらすごいもんですわ~

これまでこっそり裏から覗いていた世界を、ドカーンと正面から見据えたところが新鮮でした。

これは意外性があって、楽しめましたよ~

本作のHP

10月 18

映画『最高の人生の見つけ方』の記者会見記(エッセイ)~(^_-)-☆

現在、公開中の日本映画『最高の人生の見つけ方』で共演した吉永小百合さん、天海祐希さん、前川清さんがキャンペーンで来阪し、先日、大阪市内のシティホテルで合同記者会見が開かれました。

ぼくも配給のワーナーブラザーズ映画から記者会見に招待され、その様子をエッセイでまとめてみました。

全大阪映画サークル協議会の会報の寄稿文を掲載します。

9月 21

ビートルズ愛が凝縮したイギリス映画『YESTERDAY イエスタデイ』(10月11日公開)

『ボヘミアン・ラプソディ』や『ロケットマン』など英国のミュージシャンを描いた映画が相次いで製作されていますが、極めつけはこれかな!?

10月11日公開の『YESTERDAY イエスタデイ』。

名匠ダニー・ボイル監督と名脚本家リチャード・カーティスの最強コンビが、全編、〈ビートルズ愛〉に満ちあふれた温かいファンタジー映画を創ってくれました。

解散して半世紀が経つビートルズ……、ちっとも古ぼけていませんね。

いつ聴いても新鮮です~(^^♪

映画の中で流れる24曲、ずっと口ずさんでいました。

ほんまにハッピーな気持ちになれますよ、超おススメです~(^_-)-☆

映画ファンのための感動サイト「シネルフレ」で、ぼく自身のビートルズとの関わりを絡ませ、この映画のことをたっぷり書かせてもらっています。

8月 30

ディカちゃん+ブラピ共演のタランティーノ監督最新作『ワンス・アポ・アタイム・イン・ハリウッド』

アメリカ映画『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド』(30日公開)

昔々、ハリウッドで……、といっても、大昔ではなく、ちょうど半世紀前の1969年の物語。

アポロ11号による人類初の月面着陸、愛と平和の祭典『ウッドストック』、ニューシネマの代表作『イージーライダー』の上映……。

日本では、東大安田講堂が全共闘に占拠されたのもこの年でしたね。

ぼくは中学3年生だったので、みな鮮明に覚えています~

その中で、ロマン・ポランスキー監督の新妻、女優のシャロン・テートがハリウッドの自宅で惨殺された事件が忘れられません。

レオナルド・ディカプリオとブラッド・ピットが共演するクエンティン・タランティーノ監督の新作は、この猟奇事件を題材にしています。

だからグロテスクで不気味な映画と思いきや、全編、〈遊び心〉が充満しており、大いに笑わせてくれます~

テキーラ・ベースのカクテル、マルガリータをミキサーで作ってがぶ飲みするディカちゃん、ブルース・リーと一騎打ちするブラピ……。

映画を愛する人たちが紡ぎ出した「大人のおとぎ話」~

映画ファンのための感動サイト「シネルフレ」で、本作を思うがまま好き放題に書かせてもらっています~

8月 28

どこまでもイギリス映画……『ガーンジー島の読書会の秘密』(30日から公開)

イギリス(連合王国=UK)には王室保護領が2か所、あります。

アイリッシュ海に浮かぶマン島とフランス・ノルマンディーのコタンタン半島沖合に散らばっているチャンネル諸島です。

イギリスの領土なのに、それに属さない王室の属領……。

独自憲法を有する高度な自治権があり、外交と防衛以外はすべて自前でやっています。

日本人の感覚からすれば、ちと理解しにくいですね。

チャンネル諸島は第二次大戦中、イギリス領土内でナチス・ドイツの支配下に置かれた唯一のエリア。

そこのガーンジー島を舞台に、戦時中の厳しい時代から戦後にかけての珠玉の物語を紡いだ映画が30日から公開されます。

『ガーンジー島の読書会の秘密』

人との出会い、読書の素晴らしさ、思いやりの精神、本気の愛……、これらがイギリス映画特有のシックな画調で、しかもミステリー仕立てで描かれています。

メガホンを取ったのが、『魅せられて四月』(1991年)や『白馬の伝説』(92年)などぼくの大好きな映画を手がけた名匠マイク・ニューウェル監督。

この人には駄作がありません。

イギリスに関心を持っている人は必見の秀作です!!

あゝ、チャンネル諸島へ行きたくなってきた……。

映画の公式サイト:http://dokushokai-movie.com/

8月 22

エルトン・ジョンの半生を描いたミュージカル映画『ロケットマン』(23日~)

エルトン・ジョン、お好きですか?

今、代表曲の『ユア・ソング(僕の歌は君の歌)』を流しながら、この文面を打っています。

不朽の名曲ですね~♪

でも、ぼくが一番好きなのは『グッバイ・イエロー・ブリック・ロード』です。

数多くの名曲を世に放ったエルトンの半生を描いた映画『ロケットマン』が明日(23日)から公開されます。

ミュージカル仕立てで、〈クレイジー〉な足跡をダイナミックにあぶり出しています。

主演のタロン・エガートンが地声で熱唱しているのが素晴らしい!

エルトンは現在、72歳。

正味、けったいなおっちゃんです(笑)

昨年、大ヒットした『ボヘミアン・ラプソディ』のフレディ・マーキュリーと同じゲイの英国人ミュージシャン。

はて、二匹目のドジョウになるか~!!??(笑)

映画ファンのための感動サイト「シネリフレ(Cinereflet)」で本作をエッセイ風に綴っています。

8月 02

渾身のドキュメンタリー大作『東京裁判』、36年ぶりにリフレッシュして甦ります!!

8月になると、「戦争」関連のイベントや映画、ドラマが目立ってきますね。

あの戦争を風化させないためには、せめてこの時期だけでもリフレインするのはいいことだと思います。

そんな中、巨匠・小林正樹監督の渾身のドキュメンタリー大作『東京裁判』が36年ぶりに4Kデジタルリマスター版として甦ります。

3日から全国順次公開です。

日本を戦争へと導いたとされる28人のA級戦犯(国家指導者)を裁く極東国際軍事裁判。

勝者による不公平裁判、天皇の戦争責任、米ソ冷戦、判事団の亀裂、初めから結果ありきの裁判……。

いろんな問題を抱えた法廷の全貌を、満州事変から敗戦までの流れを絡めて見事に浮き彫りにしています。

わかりやすい!

これはまぎれもなく、激動の昭和史の〈記録〉ですね。

画像と声が驚くほど鮮明で、被告人、判事、検察官、弁護士、傍聴人らの表情や玉音放送(詔勅)の内容がよくわかり、1983年に観たオリジナル映像よりもはるかに胸に響きました。

4時間37分の上映時間を忘れさせるほど濃密な映像です。

〈日本の節目〉となったこの裁判、今こそ観ておくべき時だと思います。

とくに若い人たちに!!

蛇足……、この映画には「終」の表記がありません。

なぜなら、まだ世界各地で戦争・紛争が起きているからです(小林監督の想い)……。

http://www.tokyosaiban2019.com/

7月 18

明日、ABCラジオ『おはようパーソナリティ道上洋三です』に出演します

ちょこっと告知~😁

明日の朝8時ごろ、ABCラジオ『おはようパーソナリティ道上洋三です』で、夏公開の映画についてお話しさせていただきます~😁

道上さんからラブコールが寄せられました~💓(笑)

はて、何の映画を取り上げようかな……?

よっしゃ、アレとアレとアレでいきますわ~👍

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