Category Archive: 映画

10月 27

サリンジャーに会いたい! 瑞々しい青春譚~『ライ麦畑で出会ったら』(27日公開)

20世紀アメリカ文学を代表する青春小説の金字塔『ライ麦畑でつかまえて』(1951年刊行)。

この作品に影響を受けた人は少なくないだろう。

本作で長編デビューを飾ったジェームズ・サドウィズ監督もその1人。

思春期のほろ苦い体験を瑞々しい映像で再現させた。

©2015 COMING THROUGH THE RYE, LLC ALL RIGHTS RESERVED

16歳のジェイミー(アレックス・ウルフ)は内省的で孤独な高校生。

日々、悶々とする中、『ライ麦畑で~』を脚色し、演劇サークルでの舞台化を思い立った。

欺瞞だらけの大人社会に不満をぶつける小説の主人公強く共感していたからだ。

いや、自分の分身と思っていたのかもしれない。

©2015 COMING THROUGH THE RYE, LLC ALL RIGHTS RESERVED

劇にするには、著者J.D.サリンジャーに許可を得なければならない。

時代は1969年。

すでにこの人は作家活動を止め、田舎で隠遁生活を送っていた。

どこで暮らしているのかわからない。

ジェイミーは女友達のディーディー(ステファニア・オーウェン)と共に憧れの小説家を探し求める。

©2015 COMING THROUGH THE RYE, LLC ALL RIGHTS RESERVED

分かりやすい内容だ。

とある事件が発生し、高校の寮を飛び出すくだりは小説とそっくり。

原作を知っておれば、なおさら興味深く観られるだろう。

前半、誰にも打ち明けられない胸の内をカメラに向かって独白するシーンが何度か映る。

意図はわかるのだが、物語の流れを中断させていたように思えた。

ロードムービーの開放的な空気がサリンジャー本人との対面で一転、凝縮する。

©2015 COMING THROUGH THE RYE, LLC ALL RIGHTS RESERVED

伝説の作家に扮したクリス・クーパーのシブイいぶし銀の演技が見ものだ。

トウワタの種子が風に舞う野原がたまらなく美しい。

©2015 COMING THROUGH THE RYE, LLC ALL RIGHTS RESERVED

少年の純粋でひたむきな気持ちがその光景に宿っていたように感じられた。

『ライ麦畑で~』へのオマージュ(賛辞)。

本作にはそれが溢れんばかりに出ていた。

こういう自伝的な青春譚には心がくすぐられる。

1時間37分

★★★★(見逃せない)

☆10月27日(土)~ テアトル梅田、MOVIX京都
 11月10日(土)~ シネ・リーブル神戸

☆配給:東北新社 STAR CHANNEL MOVIES

©2015 COMING THROUGH THE RYE, LLC ALL RIGHTS RESERVED

(日本経済新聞夕刊に2018年10月26日に掲載。許可のない転載は禁じます)

10月 23

映画評論家……についての思い

先日、映画絡みの講演を依頼され、その担当者とのやりとり。

「肩書は映画評論家ですよね」

「ちゃいますよ」

「映画関係の本を何冊も出しておられ、新聞にも映画評を寄稿しておられるでしょ」

「はい、でも映画評論家とちゃいますねん。エッセイストです」

「???」

「評論なんてしてませんから」

「???」

以下、ぼくの持論です。

日本にはやたらと「映画評論家」と称する人が多いです。

「映画ライター」とするよりも箔がつくからでしょうかね。

世間的にもその方が通りがええかもしれませんね。

でも、ガチンコで評論するとなるとほんまに難しい。

ぼくはできませんし、その気もありません。

それよりも自分で「表現」したいです!!

だから、正直、評論家というのが好きではありませんねん(笑)。

他の芸術・芸能・文化の領域を見ると、文芸評論家、美術評論家、音楽評論家……がいかに少ないか。

良く言えば、映画は娯楽性が強く、近しい存在にあるからなのでしょう。

悪く言えば、映画を軽く見すぎている……。

欧米で、映画評論家と名乗っている人はほんまに少ないですよ。

まぁ、社会から「映画評論家」と認められておれば、それは全くノープロブレムですが、あまりにも「自称」の人が多いような気がします。

「ジャーナリスト」の肩書もそうですね(笑)。

その他いろんな分野で、少し専門知識があると、安易に「〇〇評論家」の肩書をつけてしまいます。

日本人は「評論家」がお好きなんですね。

日ごろ思っていることをつらつらと書かせていただきました。

10月 06

恋愛映画では済まされない濃密な人間ドラマ~『チューリップ・フィーバー 肖像画に秘めた愛』

リーマン・ショックから10年を迎えたが、世界最初のバブルは17世紀のオランダで起きた。

チューリップの球根への投機熱が高じた「チューリップ・バブル」。

この異常な社会現象を背景にして、本作は「禁断の恋」を劇的に描き上げた。

©2017 TULIP FEVER FILMS LTD. ALL RIGHTS RESERVED.

海外貿易で活況に沸くアムステルダム。

孤児で修道院育ちの娘ソフィア(アリシア・ヴィキャンデル)が熟年の富豪コルネリウス(クリストフ・ヴァルツ)と結婚する。

この俳優が善人に扮するのが見ものだ。

彼女は安定した生活に満足するも愛がない。

メイドのマリアと魚売りの青年との愛に溢れた逢瀬を対比させ、もどかしい胸の内を際立たせる。

当時、絵画収集が大ブーム。

コルネリウスが若い情熱的な画家ヤン(デイン・デハーン)に新妻の肖像画を描かせた瞬間、2人の間に恋の炎が燃えたぎった。

©2017 TULIP FEVER FILMS LTD. ALL RIGHTS RESERVED.

主人公がフェルメールの名画のモデルとよく似たポーズを取った時、ハッとさせられた。

原作は絵画から着想を得たという。

フェルメールの本名も同じヤン。

何とも意味深である。

後半、マリアと魚売りのカップルの顛末から想定外の展開へと転がり込む。

奇抜な謀(はかりごと)を巡らすソフィアのしたたかさ。

伏線を周到に配した脚本が素晴らしい。

物語を動かすのが前述の「チューリップ・バブル」だ。

富の象徴である球根の酒場での競売シーンは熱気が迸り、圧倒される。

やがてバブルが崩壊し、クライマックスへと突き進む。

ジャスティン・チャドウィック監督は時代考証を完璧にして黄金時代のオランダを見事に再現させた。

球根を栽培する修道院の丁寧な描写には驚かされた。

©2017 TULIP FEVER FILMS LTD. ALL RIGHTS RESERVED.

テンポも申し分ない。

欲望に突き動かされる人間模様。

そこにサスペンス色を濃厚に盛り込み、

上質な娯楽作に仕上げた。

単なる恋愛映画に終わらせなかったところを評価したい。

1時間45分  

★★★★(見逃せない)

☆6日から梅田ブルク7/T・ジョイ京都/シネ・リーブル神戸ほか全国ロードショー

(日本経済新聞夕刊に2018年10月5日に掲載。許可のない転載は禁じます)

9月 29

こだわりの映像~本格時代劇『散り椿』

作家、葉室麟の同名小説を映画化した本格時代劇。

主人公の凛とした生き方に胸が衝かれる。

カメラマン木村大作の監督第3作目。

ストイックなこだわりの映像が際立つ。

©2018「散り椿」製作委員会

葉室原作の『蜩ノ記』(2014年)でメガホンを取った小泉尭史が脚本を担当し、準主役の岡田准一が本作で主演を張った。

冒頭、雪中での立ち回りシーンに目が釘付けになった。

瓜生新兵衛(岡田)が刺客を次々と斬りつける。

ただならぬ緊迫感と静謐な佇まい。

それが本作の通底をなしていた。

江戸中期の物語。

18年前、藩の不正事件に端を発し、田舎に身を潜めていた新兵衛が病に伏す妻、篠(麻生久美子)から最期の願いを聞き、藩へ舞い戻る。

そこから不協和音が……。

軸となるのはかつての道場仲間で、今や側用人の榊原采女(西島秀俊)との確執。

篠をめぐる三角関係が最後まで尾を引き、観る者の心をざわつかせる。

©2018「散り椿」製作委員会

新兵衛の義弟、坂下藤吾(池松壮亮)と義妹、里美(黒木華)の存在が本筋を絶妙に支える。

原作では、2人は甥と旧友の妻だが、あえて設定を変え、主人公との適度な距離感を出した。

城代家老の石田玄蕃(奥田瑛二)がこれみよがしに悪役に徹し、勧善懲悪の世界へと引きずり込む。

この手の映画はやはりこうでないと収まらない。

富山、長野、滋賀……。

全編、ロケ撮影を貫いた。

カメラは奇をてらわず、真正面から登場人物を狙う。

ワンシーンにかなり時間をかけているのがわかる。

ただトーンの異なる映像が目につき、それが気になった。

不正の真相とは何か。

セリフを極度に抑えた演出でサスペンス色を添え、メリハリをつけた。

テンポをもう少し速めてもよかったかもしれない。

愛する人のために命をかける男に扮した岡田准一。

時代劇の顔が様になってきた。

1時間52分 

★★★(見応えあり)

☆28日から全国東宝系にて全国ロードショー

(日本経済新聞夕刊に2018年9月28日に掲載。許可のない転載は禁じます)

8月 24

老宰相の苦悩をあぶり出す~英国映画『チャーチル ノルマンディーの決断』(25日公開)

第2次大戦時に英国を率いたチャーチルの映画を今年、2本も観られるとは思わなかった。

本作は連合国を勝利に導いたノルマンディー上陸作戦をめぐり、苦悶する老首相の姿を赤裸々に浮き彫りにする。

© SALON CHURCHILL LIMITED 2016

3月公開の『ウィンストン・チャーチル/ヒトラーから世界を救った男』では、1940年5月10日に首相就任直後、ダンケルクの撤退作戦を決断した強靭なリーダー像を前面に打ち出した。

ここではその4年後に焦点を当てている。

戦争が長引き、さすがの名宰相も指導力やカリスマ性に翳りが出てきた。

70歳。

老いも忍び寄る。

そんな時、上陸作戦が立案される。

© SALON CHURCHILL LIMITED 2016

この作戦に唯一、異を唱えたのがチャーチルだった。

全く知らない事実とあって驚いた。

反対理由が次第に物語の重しになってくる。

主演を務めた英国演劇界の重鎮ブライアン・コックスが圧倒的な存在感を示した。

連合軍最高司令官アイゼンハワー(ジョン・スラッテリー)に自分の意見が却下され、うつ状態になっていく様子が秀逸だ。

© SALON CHURCHILL LIMITED 2016

作戦を呪い、中止されんことを祈願する場面では、シェークスピア悲劇のリア王のごとく仰々しいセリフ回しを披露。

この俳優ならではの風格ある立ち居振る舞いにうならされた。

© SALON CHURCHILL LIMITED 2016

『ウィンストン・チャーチル~』でアカデミー賞主演男優賞を受賞したゲイリー・オールドマンに比肩しうる演技力を見せた。

どちらがチャーチルに似ているかといえば、コックスの方に軍配を挙げたい。

オーストラリア人のジョナサン・テプリツキー監督は作戦決行までの96時間を丁寧に再現。

「独り芝居」を際立させ、あえて地味な映像に仕上げた。

その中で妻クレメンティーン(ミランダ・リチャードソン)との夫婦愛を滋味深く描いた。

どこまでも寄り添う2人。それが映画のテーマのような気がした。

© SALON CHURCHILL LIMITED 2016

© SALON CHURCHILL LIMITED 2016

1時間45分  

★★★★(見逃せない)

☆25日(土)~テアトル梅田、T・ジョイ京都、9月15日(土)~シネ・リーブル神戸で公開。

(日本経済新聞夕刊に2018年8月24日に掲載。許可のない転載は禁じます)

8月 03

沖縄戦の「闇」をえぐるドキュメンタリー映画『沖縄スパイ戦史』

第2次大戦末期、民間人を含む20万人余りが命を落とした沖縄戦の秘話を追ったドキュメンタリー映画。

スパイを養成した特務機関、陸軍中野学校出身のエリート青年将校との深い関わりをあぶり出す。

©2018『沖縄スパイ戦史』製作委員会

〈沖縄〉の過去と現在を見据える三上智恵監督と大矢英代監督の共同作品。

徹底した現場主義と証言集めを貫く本作には熱きジャーナリスト魂が迸っている。

©2018『沖縄スパイ戦史』製作委員会

©2018『沖縄スパイ戦史』製作委員会

©2018『沖縄スパイ戦史』製作委員会

米軍上陸後、本島南部での激戦を題材にした映画はこれまで多く作られた。

しかし日本軍の降伏(1945年6月23日)以降、北部で展開されたゲリラ戦はあまり知られていない。

そこに焦点を当てた。

いきなり驚愕の事実が浮き彫りにされる。

10代半ばの少年兵からなる「護郷隊」の存在だ。

©2018『沖縄スパイ戦史』製作委員会

隊員は米軍施設への夜襲や爆破を繰り返し、時にはわざと米兵に捕まり、収容所内で破壊工作を行っていた。

彼らはゲリラ戦や諜報活動に特化した子供たち。

世界各地の内戦でクローズアップされる少年兵が沖縄戦でも暗躍していたとは……。

何ともやるせない。

しかも末路は悲劇そのもの。

本来は非戦闘員なのに、お国のために闘わされ、生き残ってもPTSD(心的外傷後ストレス障害)に苦しみ続けた。

地域の有力者や学校の教諭も動員され、「国士隊」が結成された。

住民同士を監視、密告させる秘密組織である。

さらにマラリヤ蔓延地への島民の強制移住、スパイ・リストに基づく住民虐殺……。

次々と惨劇が突きつけられる。

©2018『沖縄スパイ戦史』製作委員会

これらを画策したのが中野学校の卒業生42人。

生存者を探し、インタビューを通じて、「深い闇」を解き明かそうとする。

©2018『沖縄スパイ戦史』製作委員会

自衛隊が旧日本軍の体質を引き継いでいる点にも言及し、今の問題として沖縄秘密戦を捉えた。

戦後73年。

考えさせられる濃密な映画だった。

1時間54分。

★★★★(見逃せない)

☆4日から大阪・第七藝術劇場、京都シネマ、順次元町映画館 にて公開。

(日本経済新聞夕刊に2018年8月3日に掲載。許可のない転載は禁じます)

7月 27

あっと驚く知られざる事実~ドイツ映画『ヒトラーを欺いた黄色い星』

第2次大戦中、ナチスドイツのお膝元、首都ベルリンに約7000人のユダヤ人が潜伏し、そのうち1500人が生き残った。

知られざるこの歴史的事実を骨太なノンフィクション・ドラマとして再現した。

©Peter Hartwig

クラウス・レーフレ監督がテレビのドキュメンタリー番組の制作過程でこのことを知り、4人の生存者を突き止めた。

それが映画化の発端となった。

当時、16~20歳の男女各2人。

ドイツ人兵士になりすます。

戦争未亡人を装う。

ヒトラー・ユーゲント(青少年団)の制服を着る。

髪の毛をブロンドに染め、別人に生まれ変わる。

©Peter Hartwig

彼らは国家に存在しない「透明人間」となり、ゲシュタポ(秘密国家警察)の監視の目を逃れようとした。

いつ正体がバレるやもしれぬ恐怖心と孤独感がビンビン伝わってくる。

全編を包み込む緊迫感あふれる映像がサスペンス映画のような雰囲気を醸し出した。

4人が翻弄される様子も非常にドラマチックで、フィクションではないかと思ってしまうほど。

しかし、今や年老いた実際の生存者へのインタビューと大戦時の記録映像が随所に挿入され、実話であることを思い知らされる。

この演出は効いていた。

各人、交錯することなく、平行して描かれる。

だから群像ドラマではない。

変に脚色せず、事実を突きつけ、強靭な精神と運に導かれ、ひたすら懸命に生き延びようとする姿を浮き彫りにするのだ。

©Peter Hartwig

ナチスに賛同しないドイツ人や反ナチス活動家も登場する。

そこにドイツ国防軍の将校がいたのには驚かされた。

©Peter Hartwig

一方、身を隠す同胞を見つけ、密告するユダヤ人も描かれる。

ホロコースト(ユダヤ人大虐殺)を扱った映画は多々ある。

その中で埋没していた史実を掘り起こし、独特な視点で検証した本作を高く評価したい。

1時間51分

★★★★(見逃せない)

☆7月28日(土)~テアトル梅田、8月4日(土)~シネ・リーブル神戸、8月4日(土)~京都シネマ   

☆配給:アルバトロスフィルム

(日本経済新聞夕刊に2018年7月27日に掲載。許可のない転載は禁じます)

7月 11

読みごたえバッチリ、『映画で語るアイルランド 幻想のケルトからリアルなアイルランドへ』

『映画で語るアイルランド 幻想のケルトからリアルなアイルランドへ』(論創社、定価:本体3000円+税)。

映画とアイルランドをこよなく愛するぼくには、たまらなく素敵な一冊です。

20年前、ぼくが上梓した『ケルト映画紀行 名作の舞台を訪ねて』(論創社)でご縁ができた筆者の一人、岩見寿子さん(日本アイルランド協会理事)から謹呈してもらいました。

ありがとさんです~😁

アイルランド映画を大所高所から斬り込んでおり、しかもてんこ盛りの内容~❗

この20年の間にアイルランドを取り巻く映画環境が随分、変わったこともよくわかりました。

『ケルト映画紀行』の続編としてこういう書物を出したかったなぁ……。

「バイブル」として大事に持っておきます~😁

7月 07

男女の対決(?)、テニス界世紀の一戦を再現~米映画『バトル・オブ・ザ・セクシーズ』

ベトナム戦争の和平協定が締結された1973年、アメリカで世界が注目したテニスのビッグマッチが行われた。

現役の女子世界チャンピオン、ビリー・ジーン・キングと元男子王者ボビー・リッグスとの対戦。

29歳と55歳。

性差を超えたこの試合を本作は詳細に再現する。

男女平等が叫ばれてはいたが、現実には大きな壁が立ちはだかっていた。

そんな当時の空気が濃厚に盛り込まれている。

テニス歴ゼロのエマ・ストーンが4か月間の特訓を積んで扮したビリー。

銀縁眼鏡をかけ、地味な風貌だが、芯はたくましく、驚くほど行動力がある。

女子の優勝賞金が男子の8分の1と定めた全米テニス協会に反発し、仲間と共に女子テニス協会を立ち上げる。

スポンサーを探し、独自に試合を開催。

メディアも熱い眼差しを注ぐ。

この動きに真っ向から挑んだのがボビー。

男性優位を声高に訴え、全女性を敵に回す。

しかしどこか演技じみている。

その理由があとで浮き彫りにされる。

目立ちたがり屋のボビーをスティーブ・カレルがやや過剰に演じ、コミカル風味を醸し出した。

それが本作の持ち味となった。

脚本はヒット作『スラムドッグ$ミリオネア』(2008年)で頭角を現した英国人のサイモン・ボーフォイ。

ビリーの恋人やボビーの夫婦仲、社会と政治の動きを加味し、単なるスポーツ物語に終わらせなかった。

共同監督のヴァレリー・ファリスとジョナサン・デイトンの夫婦が2人の内面をあぶり出し、人間ドラマへと昇華させた。

少し冗漫な部分もあったが、クライマックスの試合はテレビ中継を観ているようで、臨場感満点だった。

女性解放運動に火をつけた歴史的な出来事。

それを女性対男性の構図にせず、2人の友情めいた関係を強調した点が評価できる。

ビリーのその後が素晴らしい。

2時間2分

★★★★(見逃せない)

☆TOHOシネマズ梅田ほかで公開中

(日本経済新聞夕刊に2018年7月6日に掲載。許可のない転載は禁じます)

6月 25

日本スコットランド交流協会(JSA)関西支部の講演会、大盛況でした~(^_-)-☆

『映画・ウイスキー……エトセトラ in SCOTLAND』

昨日、こんな演題で日本スコットランド交流協会(JSA)関西支部の講演会を務めさせていただきました。

おかげさまで、会場のとよなか国際交流センターは満員御礼でした。

ご参加、ありがとうございました~!

スコットランド好き、映画愛好家、ウイスキー通、バーテンダー、いっちょかみの人(笑)…… 。

嗜好の異なるいろんな方々を前に、150枚もの画像を示しながらのマシンガントーク~💦😁

話があっちへ行ったりこっちへ行ったり……、インド放浪の話まで及びましたが、皆さん、笑いながら楽しそうに耳を傾けていただきました。

40年前、スコットランドの土を初めて踏んで以来、これまでに10数回訪れていますが、喋っているうちにまた無性に行きたくなってきた~😁

講演終了後、酒好き仲間(酒呑みとちゃいます~❗)と共に豊中界隈で「懇親会」~🍶

居酒屋とバーのハシゴ酒。

1軒目は阪急「服部天神」駅前の絵酒屋「政宗屋」。ほんまに安いです~(^_-)-☆

2軒目は豊中駅の近くにあるバー(ライブ・スポット?)の「我巣灯」。美味なウイスキーを満喫しました~(^.^)/~~~

大いに弾けて語り合い、めちゃめちゃ愉快でした。

そんなこんなで、充実した1日に相成りました~!(^^)!

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